*** mook's Travel Room ***
欧州日記2006 その3

2006年3月1日から11日までの
欧州旅行記です。
重くてそんまそ〜んm(_)m

Mar 08, 06 Stockholm Day 2
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めちゃめちゃ急いでホテルの朝食をすませ、ストックホルムパノラマの時間に何とか間に合う。今朝の気温はマイナス10度だとゆ〜のに、走ったら汗が出た(^^)
90分でストックホルム市内(スカンセンを含む4つの島)を殆ど周り、観光案内所で映画館やらフィルムセンターの場所を聞く。人種差別撤廃の横断幕を掲げるおばちゃん達の集団を通り抜け、映画館を4軒立て続けに廻ってみる。今市内で上映されているスウェーデン映画は、明日の午後にしかやってないので、仕方なくカフェでお昼。シーフードサラダを食べる。

スルッセンの丘から観た市の中心部
王宮前の衛兵交代
人種差別反対を訴える人達

地下鉄に乗ってKarlaplanへ。途中1回乗り間違えたおかげで珍しい駅アートを観ることが出来た。Karlaplanで降りて小学校や演劇学校などを通り、延々と歩く。雪が強くなって来た頃、ようやくフィルムセンターへたどり着いた。
ひゃ〜コレも凄い。パリやコペンハーゲンのフィルムセンターに負けぬ濃さ。おまけに、そのフィルムライブラリーの充実ぶりと言ったら、もしかして世界一?って言うくらいの広さ(1階から3階まで世界中の映画関係の本でぎっしり!)でした。

地下鉄Sadion駅構内の壁画
地下鉄はどこの駅にもアートがある
雪の中でも元気な子供たち
入口はあくまでもスロープの
フィルム・インスティテュート

76番のバスに乗ってガムラスタンへ。ノーベル博物館を一通り観た後、お目当てのアイスクリームを食べる。コレはノーベル賞授賞式の晩餐会で出されるのと全く同じもの。う〜ん、めちゃめちゃおいしかった。
で、再び王宮等を観ながらガムラスタンをうろうろ。何かFILMという文字が気になったので、そこから出て来た人に尋ねたら、ココはスウェーデンのインディー系配給会社なのだそうで、『ある子供』なんかを配給したり、国会図書館の近くに劇場を持っているとか。Zitaという名の劇場を教えてもらう。ストックホルムではSF BIOとAstoriaというチェーンが市内中心部だけでも20以上の劇場を構えているが、インディー系の劇場は2つしかない。Zitaはその一つ。

ノーベル賞の晩餐会で
出されるものと同じアイス
いろいろと教えてくれた
インディー系の配給会社
サルッセン駅前の政治運動
こっちは若者ばかり

地下鉄ガムラスタンからサルッセンへ。ココでもまた政治的デモンストレーションをやってました。運動盛んだな〜。にしても、こっちの方は殆どが若者だったけど。
バスを降りて、よさげなカフェがあると思ったら、王室御用達のチョコレート屋さんでした。ココアを飲んでお土産を買い、この地区をぶらぶら。ジモニーのおねえさんが推薦するだけあって、若者の街っすね。けど、映画館は見当たらず、やたらとオタクなビデオショップがたくさんありました。

相撲力士が富士山を背景に
キスしてる謎の絵
王室御用達チョコレートショップ
のホットココア
スウェーデン語版
『のだめカンタービレ』
こんなスロープが
どこの駅・ビルにもありました

有名なカフェSTRINGSを横目に、地下鉄に乗って中央駅へ。昨日の宿から今夜泊まるRica Hotel(ノーベル賞授賞式が行われるコンサートホールのすぐ向かい)へ。荷ほどきして15分くらい休み、すぐさまSaga劇場へ。今年のアカデミー外国語映画賞を受賞した『TSOTSI』を鑑賞。パワフルな作品でした。劇場は広くてスタジアム形式で伝統あるものって感じだったなぁ。
はすむかいのセブンイレブンに寄って、Zita劇場をチェック。くわ〜さすがに寒かった。コレはマイナス10度以下だと思う〜。
帰ってホテルのサウナへ。ひゃ〜もぉ〜貸し切りなのよ〜(^o^)

Mar 09, 06 Stockholm Day3
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ボリュームのあり過ぎるRICAホテルのヴァイキング(ヴァイキングの発祥地はココ、スウェーデンなのですぅ)を食べて、またまた駆け足で市庁舎へGO。
何とか朝10時からの内部ツアーに間に合いました。とにかくノーベル賞づくしの市庁舎内。ノーベル賞晩餐会の会場や、舞踏会に使われる黄金の間、受賞者のインタビューが行われる通称:青の間や、王家が食事を取るダイニング、毎週土曜日に結婚式の行われる誓いの間など盛りだくさん。
ツアー中にいろいろと聞いたエピソードの中で印象的だったことが幾つか。晩餐会に出される各人のお皿は全員が全く同じものに見えるよう細心の注意が払われているということ。勿論、ベジタリアンやアレルギー体質の人の為に中身が全く同じというわけではないのに、”(王家も含め)あくまで平等”というポリシーのもとに、労力が払われているのだそうで。また、晩餐会の会場には、学生が毎年200人招待されるのですが、その招待者は”留学生を含む”全学生の中から抽選で選ばれるのだそう。また、市庁で行われる結婚式の費用はタダで、それは外国人にも適用されるとか。こんな所ににも、私が大学院のゼミで学んだ”外国人を決して差別しない”というスウェーデンのポリシーが表れています。

ノーベル賞晩餐会の会場となる場所
晩餐会後の舞踏会会場
壁全部が金箔
市議会の投票ボタン

ノーベル賞づくしといっても、さすがに地下のレストランで出される晩餐会と同じメニューは諦めて、完全に凍りついた湖を眺め再びダウンタウンへ。
スウェーデンに来たら絶対にやろうと思っていたスウェーデン式マッサージ。街の中心街に豪華なSPAを見つけたので、1時間半のコースを頼むと、何日も予約で一杯だそうで。1時間後に20分バージョンの予約が取れたので、待ち時間の間、SPAを探検。ココは会員制のSPAで(月で払ったらめちゃめちゃ高そう〜)、スポーツジム、ヨガスタジオ、プール、サウナ、ビューティルーム(美容院のおね〜さんがいろんな化粧品を試させてくれる)、高級レストランが併設されている。ゴージャスプールでは、ジュリエット・ビノシュそっくりなおね〜ちゃんがまるで『存在の耐えられない軽さ』か『BLUE』みたいに一人で泳いでいました〜。ドライサウナとスチームサウナに入りまくってると、あっとゆ〜間にマッサージの時間。やってくれたリディアは7〜8年前に東京へ来たことがあるのだそう。彼女曰く、このSPAに来た日本人は私が初めてかもしれないそうで。確かに日本のガイドブックには一切載っていないので、有り得るかも。けど、ストックホルムへ来たら是非Sutrebadetへ。超オススメです。タオル、スリッパから水着まで、飛び入りでも全てタダで貸してくれますよ〜。最後に入ったスチームサウナに誰もいなかったので、一度やってみたかった一人カラオケをしてしまいました(スウェーデンにまで来てなぜかEvery Little Thing・・・^^;)必ずまた来るぞ〜。

ジモニーの通うSPAの入口
SPA内にあるゴージャスプール
国立図書館の内部

出てすぐのモールでこれまた凄いボリュームのフィッシュスープを飲み(というか、食べ)、すぐ斜め前にある国会図書館でたまっていた日記を少し書く。あっとゆ〜間に4時になったので、これまたでかいカプチーノを持って向かいにあるZita劇場へ。
とにかくインディー系の劇場でスウェーデンの映画が観たかった。この時期近くの劇場ではデンマークやフィンランドの映画ばかりやっていたので、ストックホルム全体をみてもたった3本のスウェーデン映画しか上映されていない(時期が悪かったのか?)。今回選んだのは、各映画祭で話題となっていたドキュメンタリー作品『GITMO』。平日の午後ということもあってか、私以外は老夫婦と若いカップルの4人だけ。まるで試写室のよ〜な劇場だったのでちょうどよかったものの、昨日『TSOTSI』を観た場所とは対象的でした。

ストックホルムの
数少ないインディー劇場Zita
左『ふたつの時ふたりの時間』
右『アフガン零年』
マーケットに
出前一丁とカップラーメンが

劇場を出るとすっかり夕暮れ。観光案内所に戻ると、5分前にクローズしたとか。その後いろんなみやげ屋をまわるも、どこもすでに閉まっていた。そっか〜、NYのみやげ屋は殆どが24時間開いているのに、しまったなぁ。わずかに開いていたみやげ屋にて、すざまじい勢いでおやげを買う。
デパート等もまわり、荷物が重くなったので一旦ホテルへ。昨日と同じ時間に同20分だけうたた寝し、再びガムラスタンへ。それにしても、ストックホルムには赤ん坊と4歳以下の子供で溢れてる〜。911以後、ヨーロッパで一大ベビーブームが起こったとあちこちで聞いたけど、予想以上に凄いな〜。地下鉄やらビルのあちこちで車いす用のスロープをみるけど、殆ど常に乳母車で溢れているもんね〜(^^;)言うまでもなく、スウェーデンはシングルマザーに手厚い制度を設けているけれど、シングルパパみたいな若いに〜ちゃんも沢山いたよぉ〜
念願のZum Franziskanerでスウェーデン伝統式のミートハッシュとウォッカカクテル。これもスザマジイ量だぁ〜。
今夜になってふと「そう言えば今回は大学に行ってない」と気が付き、地下鉄で北へ上がって公立技術大学へ。わ〜大っきいキャンパス。前にNYの郊外で少しだけ住んでいたカトリック系大学みたいでいい感じ。夜だし、雪が全ての音を吸い込んで幻想的な雰囲気を醸し出してました。

欧州ではポピュラーな無印良品
大学駅構内のアート作品
コレがアイスバーの氷コップ

さてさて、ストックホルム最後のミッションはICE BARへ行くこと。少し迷ってやっとたどり着いたら、これまた予約で一杯だという。ひぇ〜ん、けど受付のおに〜さんが何とか後予約を入れてくれました。何もかもが予約制というオーガナイズされたスウェーデンもすごいなと思うけど、さっきのSPAといい、ちゃんとフレキシビリティに裏打ちされた優しさも持っているんですよね。
帰りはマイナス20度プラスすんごく強い風〜ひぇ〜(ICE BARの中の方がよっぽど暖かいよぉ〜>_<) 、でも今日一日手袋なしで何とかなったし、意外と行けるよこの寒さ〜〜〜。

Mar 10-11, 06 Stockholm to Tokyo
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このところ朝8時に起きるリズムが出来てるので、帰ってからの時差が心配〜
またもゴージャスな朝食を食べて、アーランダエキスプレスへ。日にちの余ったユーロパスが使えたので超ラッキー♪
空港に着くなりいろんな人がいろんな違うことを言うので、ターミナル4と5を行ったり来たり。何とか絵葉書を出して最後のおみやげ&免税品を買いまくり、コペンハーゲン便へ。

朝食ヴァイキングはホテルの中庭で
ウォッカバーが粋なアーランダ空港から
スウェーデンともお別れ

ここまでは順調だったものの、コペンハーゲンに着いてからはTAX FREEのシートはもらえないし、成田便が3時間も遅れるという。50DKKのチケットなんかもらったって飲めるのはミックスジュース一杯のみ。それでも2時間遅れで出発〜
座席がトイレの間際にあったので、ちょっとうとうとしてもすぐに起こされてしまう。結局『The Weather Man』『Walk the Line』とデンマーク映画1本の計3本を鑑賞。で、お昼過ぎには何とか成田へ。

・・・とゆ〜ワケで、無事のべ11日間の欧州旅行が終わりました。1度目の欧州旅行もそうだったけど、もともと鉄道であちこち廻るのが好きなので、とにかく世話しなく移動しっぱなし。疲れた〜(^_^;)。
ただ、今回はベーシックな観光地まわりに加えて“映画館廻り”とゆ〜テーマがあったので、さらに充実度もアップ。ヨーロッパの国々の“映画文化度”の高さを改めて痛感しました。日本も、欧州にある劇場やフィルム・インスティテュートの充実ぶりを見習わなきゃなぁ〜。3日後からの新しい仕事は、劇場に関る仕事なので、その辺り、十分と生かしていければと思います。

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