This is my travel diary in Basel, Switzerland and Amsterdam, Neatherland from Oct 17 to 30th, 2001.
2001年10月18日から30日までの
スイス&オランダ旅行記です。
写真は文章の内容に合った順に載せているので、後で撮影したものもあります。
よって日付の順番はめちゃくちゃですが…。
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早いもので、もう明後日にはバーゼルを離れなければならないので、今日は朝からお勉強。一休みがてらcoopへ買い物に行って、早々とおみやげを買ってしまう。ほとんどがチョコレートだけど、その他にツナ・マスタードとかカレー・マスタードなどを買った。ここではマスタード、マヨネーズ、時にはケチャップまでが歯磨きのチューブみたいのに入っていてモノめずらしいから。
その他、飲むヨーグルトや、ヨーグルトにグラノーラの入ったもの(スイスでは典型的な朝食メニューらしい)、Pitt Potとかいうクリームのおやつ、そしてくまの形をしたドイツのスナック菓子(私の大好きなケチャップ味!!!)を買って帰った。昨日、キヲスク(日本のキヲスクによく似ているが、駅だけでなくて街中至る所にある)で、とうがらし味のポテトチップスを買ったけど、激辛味に慣れている私にはまるで辛いうちに入らない。けど、その銘柄の多さから言って、とうがらし味のスナックというのは、ここ最近のトレンドらしい。
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”Kaki”という名前で 柿が売られていた。 enlarge picture |
チューブに入ったマス タードやマヨネーズ enlarge picture |
棚に並んだスナック菓子 激辛系がトレンド??? enlarge picture |
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熊さんスナック、ブラッドオレンジ・ジュース ギリシャのヨーグルト(ラベルのみ) enlarge picture |
私はMIGROSのBOJの方が好き 右は珍しい赤のオレンジーナ enlarge picture |
2階でごみ袋を買って帰る。ここの住民は、バーゼル市のマークのついた指定のごみ袋を使わなければならないが、これがナント1枚200円近くもする。ごみ袋代を高くすることによって、それだけ市民がゴミを出さない様、自主的に努力することを促そうというワケ。余分に儲けた分のお金は、勿論ごみの再処理などに使われるので、非常に有効的&合理的。ゴミなんか捨て放題のNYから来たSに、これはかなり苦痛なことらしいけど、何でも”セーブする”国、日本から来た私は、スイス人って何て頭いいんだろ〜っと大関心!
他にも、”もったいない文化”の日本から来た私にとって感動したことは沢山ある。例えば、Sのアパートでは、洗濯機を同じアパートに住む人達と共同で使っているが、この洗濯機は、特別に作られたカギを差し込むことによってしか動かない。コレによってそこに住む人以外が使えないのは勿論のこと、カギに記録が残るので、どの家がどれだけ洗濯機(電気代)を使ったかが、ちゃんと分かる仕組みになっている。電気代は、その記録に応じて請求されるというワケで、何て合理的!!!電気をどれだけ使っても同じ料金のNYとはえらい違いっ!!!
また、廊下や洗面所などの電気スイッチや換気扇は、一定の時間を過ぎると自動的にスイッチが切れる様になっている。これも合理的な節約。それから、トイレで流す水も、大や小によって量が調節出来てしまったりするのだ(日本では、最初から大と小に分かれているけど、スイスの場合は流した後、小の時は途中で水を止められる仕組みになっている。写真右上:便器の上に大きな2つのスイッチがある。左が普通に流す為のボタン、右がストップ用のボタン)。
もう一つ洗濯で思いだしたけど、スイスの殆ど全ての住宅の地下にはシエルターがある。Sの住むアパートでも、ランドリーとして使われている場所がそれ。特に変わった所はない、ただの地下室なんだけど…。
前にも書いた様に、スイスには異常なほど細かい法律が多いが、その殆どが住民投票で決められている。例えば、EUに参加するか(スイスは現在、EUに属してはいない)、国連軍に参加する際、銃を持つべきかどうか(これは日本のPKOでも問題になったけど。スイスの場合、いまだ武器の保持は禁止となっている)、果ては市立美術館でピカソの絵を買うかどうかまで(市立図書館の絵の多くが、市民の寄付金によって買われたとか)。
これだけ住民投票が多くても、投票率がすこぶる良いのは、多くの投票が郵便によってなされているから。有権者には投票用紙の入った封筒が送られてきて、後はポストに入れるだけ。在外投票で、めちゃくちゃ苦労して一票を入れた私としては、これは何ともうらやましい限り。スイスの政治にも俄然興味が沸いてきてしまった私だったりなんかして。
午後もみっちりお勉強をして、夜はヨーロッパ最古のホテルの隣にあるイタリアン・レストランpicobelloでディナー。私は鹿のソテーを食べた。31スイスフランだから約25〜6ドル、3000円といった所かな???確かにお高めとあって、それなりにちゃんと(?)美味しかった。ここにはテラスもあって、ライン河の景色がよく見える。
料理を待つ間、地元の新聞Baseler Zeitungを見ていた(独語読めないモンで、写真を見るだけ)。NYタイムズ・スクエアでのピース・マーチの写真が目に飛び込んでくる。記事のタイトルは、”Informationsauftrag und Schweigepflicht (Information Obligation and Duty of Silence)”。これはあるフリーランス・ライターがNYから寄稿したもので、テロ事件後、アメリカのメディアがいかに一面的な(愛国的な)ニュースしか流さなくなったかについて延々と書いてある。実際アメリカでは、毎日毎日アフガン空爆の映像ばかり流して、ピース・マーチなどについては殆どニュースで取り上げていない。これはベトナム戦争の時より更にひどくなっていると、この記事のライターは書いている。こうした意見って、当たり前だけどアメリカに居ては聞くことが出来ないから、私にはものすごく興味深かった。う〜ん、この記事、誰か全訳してくれないかなぁ。
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"picobello" enlarge picture |
夜になると若者が集まる enlarge picture |
バスの中 enlarge picture |
ところで、Baseler Zeitungというのは、ボストン・グローブ紙の様なもので、バーゼルでは殆ど唯一の地方紙と言ってよい。アカデミックな人達はそれ以外に、NZZ(Neue Zürcher Zeitung)という新聞を読んでいる。これは全国紙だけど、アメリカで言うNYタイムスの様なもの。それ以外、アメリカではヴィレッジ・ヴォイス誌に当たる若者向け新聞が、DIE WELTWOCHE。ニューヨーク・ポストに当たる大衆紙がBlick。その他のゴシップ誌も山ほどある。ヨーロッパはやはり何処へ言っても各国王室のスキャンダルで持ちきりだ。
スイスでもバーゼルはドイツとフランスの国境に近いとあって、第2次大戦中はどうだったのかDに聞いてみた。確かに他の地域よりは警備が厳しくて、軍隊も在中していたけれど、スイスは基本的にナチに協力していたので、被害らしい被害は殆どなかったという。むしろ、戦後沢山のナチ戦犯がスイスへ逃げて来たことの方が、大きな問題だったらしい。
レストランから歩いてすぐの若者が集まるバー(Cargo Bar)へ行って、またまたスイス・ビールを飲む(名前忘れたけど)。今日から国際ビデオフェスティバル(VIPER)が始まったので、皆その関係者なのか、英語を喋っている人が多かった。夜中近かったし、またまたベロンベロンに酔っ払ってしまったので、歩いて帰れる距離なのに、バスに乗ってアパートまで帰った。
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by Daniel Meier (left) enlarge picture |
ライン河の渡し船 enlarge picture |
河岸のカップルを見つめる白鳥 enlarge picture |
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昨夜行ったCargo BarでSに電話をかけて(テレフォンカードを持っていなかったので、なかなか小銭だけでかけられる公衆電話が見つけるのが大変だった)、トラム11番の終点へ行く。ここは、スイスとフランスの国境地帯。先週21日にドイツ国境へ行った時もそうだったけど、国境を抜けるのに誰もパスポートとかをチェックしたりしない。そのまんま全くのフリーパスなのだ。かっ、簡単すぎる...。実際、バーゼルよりも国境付近のフランス領土の方が家賃や物価が安いので、毎日多くの人がフランス領からバーゼルまで通勤しているのだそうで。フランス領で何枚か写真を撮り、再び11番のトラムでCargo Barのある橋の所まで戻って来た。
ここから歩いて、メッセ近くのSの家まで歩いて戻る。メッセに至るまでの地域には、中東系の人達が沢山住んでいるので、途中中東系のレストランやビデオ屋さんが何軒かあった。ドイツにトルコ系の移民や出稼ぎ労働者が沢山いることは知ってたけれど、実はスイスにもけっこう沢山いるのだとか。他には、アフリカ系移民やアルメニアからの移民が多いのだそう。けどスイスの場合、難民へ開かれた門は広くとも、一時滞在者の手続きはけっこうややこしい。実際、一時滞在者であるSは移民局との書類手続きに、あれこれ追われているみたいだし。
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スカスカのフランス国境 enlarge picture |
公衆電話もフランスになる enlarge picture |
こちらはスイスの公衆電話 enlarge picture |
一旦アパートへ戻ったものの、1時間もしないうちにまた街へ。本屋さんでDと落ち合い、VIPER(国際ビデオフェスティバル)の国際コンペ部門を観る。観た7作品の中では、ショートの『One Song (Ere Mela Mela)』(二人の男性がストップモーションを交えながらダンスする、ミュージック・ビデオもどき)と『Telling Lies』(電話の会話を文字で表しながら、時折本音をクロスオーバーさせていく)の2作品が面白かった。どちらかの作品は、何らかの賞を取るのではないだろうか?
このVIPERは、バーゼルにおけるフェスティバルとしては今年で2年目。ただし、フェスティバル自体の歴史はもっと長い。2年前まではルサーンで行われていたモノが、昨年バーゼルに移って来たのだそうだ。バーゼルもカナダのモントリオールと全く同じく、狭い街なのに異様に映画館が沢山ひしめき合っている。市民教会の近くには現在建設中の新しい劇場もあるし、この先もっと大きな映画祭が開かれるのも、時間の問題なのではないだろうか。余談だが、これまでバーゼルとチューリッヒの関係を、京都と大阪、ボストンとNY等の様に比較して来たけれど、もしかするとモントリオールとトロントの関係にも、非常によく似ているんじゃないかと思い始めた私。やっぱりモントリオールも”古い”が売りの都市であり、トロントは”近代的”が売りの大都市だから。そしてお互いの距離は非常に近い。
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VIPER会場の市民劇場 手前の池にはタンガレーのオブジェが enlarge picture |
会場のロビー enlarge picture |
劇場の中 enlarge picture |
劇場近くのファースト・フードで、羊のケバブを食べる。NYで食べれらるケバブとは、ソースなんかが微妙に違う。トラムでアパートへ戻って、Dの秘蔵アルバム(?)を見せてもらった。ちなみに彼の誕生日は、私とたったの2日違い(彼曰く、時差があるから1日違いとも言える)。まるで同じ年に生まれて、同じ年に育って来たのに、スイスと日本ではトレンドがまるで違うなぁ。30ウン年後、こんな風に出会うなんて何だか面白いよね。
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中東系のレストランも多い enlarge picture |
公共放送の『ER』もどきドラマ enlarge picture |
ママが作ったDのアルバム enlarge picture |
ニュースでは、昨日起きたスイス南部のトンネル事故のことがさかんに放送されていた。現在までのところ、死者11人、行方不明者128人。このトンネルは世界で2番目に長いトンネルで、ここが閉鎖されると、スイスの南北を繋ぐ生命線が失われるだけでなく、ヨーロッパ全体の経済にも大きな影響が出てくるのは避けられない。ノストラダムスの大予言じゃないけれど、今年の後半は、本当に事故や事件が多すぎる。人一人が死んだって大変なことなのに、このままの感覚だと、10人の死者では何とも思わなくなって来る自分が何だかコワイ。
夜11時を過ぎると、公共放送も含め幾つかのTV局でポルノ放送が始まる。アメリカでは夜11時なんてまだまだ宵の口なのに、こんなの流していいのかな〜っていうのがけっこうあった。今夜のスイス公共放送では、スイスで最も有名なドラッグ・クィーンがトークショーのゲストとして出演していたり、あるアメリカ人ポルノ女優のドキュメンタリーを延々と放映したりしていた(^_^;)。
昨日洗濯した洗濯物が、まだ乾かない。確かにこの2〜3日は曇りがちな天気だったけど、バーゼルってけっこう湿気があるんだなぁ。テラスから空を見上げると、かなりの数の星が澄んだ空にきれいに見えた。明日はもうアムステルダムへ旅立つ日...。
おまけ その1 |
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二人乗り自動車 enlarge picture |
リサイクル仕分け場所 enlarge picture |
お金を払って使う enlarge picture |
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いつ行ったのか忘れてしまった(^_^;) enlarge picture |
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はあります(^_^;) enlarge picture |
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でパイプを傾けるおじさん enlarge picture |
を結ぶミッテレー橋より enlarge picture |
セント・ヨハンス塔 enlarge picture |
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