*** mook's Travel Room ***
Basel, Switzerland 1

This is my travel diary in Basel, Switzerland and Amsterdam, Neatherland from Oct 17 to 30th, 2001.

2001年10月18日から30日までの
スイス&オランダ旅行記です。

写真は文章の内容に合った順に載せているので、後で撮影したものもあります。
よって日付の順番はめちゃくちゃですが…。

Oct 18th, 2001
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Go to the previous diary at JFK airport on Oct 17th.
10月17日、JFK空港で書いた日記はこちらから。

ひどい腹痛で2〜3時間も眠れないまま、チューリッヒへ到着。胃薬をくれたスチュワーデスさんは、TVドラマ『ソプラノズ』のローレン=ブロッコそっくりで、とっても優しい人だった。彼女の為にもスイス航空、何とか持ちなおしてくれるといいなぁ…。

Netsurfing people
@ Zurich Airport
チューリッヒ空港でネットする人達
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Basel Central Station
バーゼル中央駅
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Bank for International Settlements
(The round building)
駅前広場
(後ろの丸い建物は国際決済銀行)
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チューリッヒ空港で一番最初に目についたのが、スターバックスと空港TVのCNN。うわ〜ん、どこへ行っても”アメリカ”から逃れるコトは出来ないの???
空港から電車へ乗りかえるまでに1時間以上あったので、さっそくスイス名物(?)のヨーグルトを食べる。駅のコンビニ(日本のとそっくり)で、ライム味のヨーグルトを買った。さすがにこっちには20種類以上のヨーグルトがある、キャラメル味とかバラ味とか、面白い所では栗味まであった。後で街に天津甘栗そっくりの屋台をいくつも見つけて超びっくり。NYでは栗なんて見たこともないのに、スイスではけっこう栗がポピュラーらしい。

Chestnuts Yogurts
珍しい栗ヨーグルト
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Chestnuts Bender
栗売りの屋台
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バーゼルはチューリッヒから電車で約1時間。私の第一印象は”京都みたいな所。”まず、ライン川沿いの橋から見る景色が京都の嵐山を思わせる。それから、この街が昔からの由緒ある歴史の街であるということ。極めつけは、バーゼルの人達とチューリッヒの人達との関係。コレは決して良くない。バーゼルの人達はバーゼルの方が小さな街だけど歴史と誇りがあると思っているし、チューリッヒの人達はチューリッヒの方がより大きくて近代的な街だと思っている。コレって何か、京都と大阪の関係(コネチカットとNYの関係?)に似ていない?と、ふと思ってしまった私。
バーゼルの街から車で5〜6分、私の居候するSのアパートはメッセのすぐ近く、とても静かな住宅街にある。テラスでお茶をしながら、テロ事件の話であっという間に時間が過ぎる。彼女は、NY生まれのNY育ちという生粋のNYっ子。3ヶ月前からバーゼルに住んでいるので、事件当時NYにはいなかったが、やはり受けたショックは大きいようだ。

Rhein River View (toward South)
ライン河の眺め(南向き)
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Rhein River View (toward North)
ライン河の眺め(北向き)
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A view from Modern Museun
Like a view in Kyoto, Japan
近代美術館の窓から
まるで京都の様な景色!!!
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天気がよいので、さっそくダウンタウンへ繰り出した。ランドマークである市庁舎へのツアーへ半分くらい参加。ツアコンのおばちゃんは”スイス・ドイツ語”を喋っている。彼女によると、スイス・ドイツ語は、ドイツ人が理解出来ないくらいドイツ語と違うのだそうで。Sはかなりドイツ語を喋るのだけれど、スイス・ドイツ語をドイツ語で理解して、それを私に英語で通訳してくれるのは、かなりツライ作業だったので途中でギブ・アップ(^_^;)。
そう言えば、この地域の公の文章や看板、商品などの表示は全て3ヶ国語で書いてある。ドイツ語、フランス語、そしてイタリア語。ご存知の様に、南へ行けばイタリア語を話しているスイス人も沢山いる(スイスについての本を読むと、この3つにローマン語を足してスイスで話されている言葉は、主に4ヶ国語と書いてあるのだけれど)。だからスイスのインターネット・ドメインの最後2文字はch。これは、ラテン語でスイスを表すConfoederatio Helveticaから来ている。スイスをドイツ語で言うとSchweiz、フランス語で言うとSuisse、イタリア語で言うとSvizzwra (ちなみに英語ではSwitzerland)と、皆全然違うので、どうしても決められなかったらしい。
日常言葉も、バーゼルではドイツ語とフランス語が混じりあっている。”ハロー”のグリッチ(GRUEZI)はスイス・ドイツ語だけど、”有難うは”ダンケ(シエーン)、これはドイツ語。”失礼”はパルドン、”じゃあね(バイバイ)”はアデ、この二つはフランス語のドイツ訛り(これだけの単語を知っていれば、街では大抵事足ります)。つい先日行ったモントリオールも、完全にバイリンガルの街だったけど、こういう場所って日本語だけ喋って20歳まで暮らしてきた私にはとても興味深い。

Basel's Landmark, City Hall
ダウンタウン中心部にある市庁舎
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South part of the Center of downtown
Dと待ち合わせた場所を走るトラム
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Swiss Restaurant we went
チーズ・フォンデユーを食べたレストラン
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Sの彼氏である、バーゼル生まれのバーゼル育ちDと待ち合わせして、スイス・レストランWalliserkanneへ。スイスと言えば私にとってはチーズ・フォンデュー!!!前にジュネーヴ&チューリッヒへ行った時もたらふく食べたけど、今日もお腹が破裂しそうになるまで食べまくった。フォンデュー用のチーズというのは外国用とスイス用があって、外国用のチーズは匂いを抑えてあるのだそうで。さすがに本場のチーズは匂いが凄い!!!私はチーズが大好きなので全然平気だけれど、気になる人にはけっこうツライかも鴨。食べながら、『アルプスの少女ハイジ』の話になった。スイス人のDは勿論、アメリカ人のSもこの話はよく知っていたが、私があまりにも話の詳細をよく覚えているので2人共びっくりしていた(私、宮崎駿アニメ『アルプスの少女ハイジ』が大好きだったもんで…(^_^;)。
ワインを飲みすぎたのと、昨夜2〜3時間しか寝ていないので(その前の日も3時間しか寝なかった)、ちょこっとCNNを見てすぐさま就寝〜〜〜。

バーゼル観光局(英語・独語のみ)はこちらから。

Oct 19th, 2001
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An old church near Messe
朝食を食べたカフェの前にある古い教会
(撮影は別の日)
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My friend S----
今回お世話になったSです
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An elementary School near the church
Dの行ってた小学校
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Dが仕事に行った後、Sと二人でCafe Aetnaにて朝食。このカフェの前には、大きな由緒ある教会がある。Dが行ったという小学校の前を通って郵便局に寄り、スイス2大スーパーの一つであるcoopへ。話に聞いていた通り、ヨーグルト、チーズ、チョコレートの種類がめちゃめちゃ多い。これはドイツでも体験したことだけど、スイスでも買い物をするには、買い物袋を持っていかなければお金を取られるし、リサイクルの仕分け器もちゃんと用途別に分かれている(日本も最近では随分きちんと仕分けをしているので、がさつなアメリカ暮らしの長い私は、けっこうびっくりもしましたが)。

Yogurts @ coop market
ずらっと並んだヨーグルトの棚
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Chocolates @ coop market
チョコの種類もめちゃ多い
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S measuring vegies
野菜は番号のボタンを押すと
値段のラベルが出てきます
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coop market
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MIGROS market
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coopと並ぶもう一つのマーケットがMIGROS。Sはcoop派、DはMIGROS派なのだそうで、両方行ったけど、私はちょっぴりcoop派かな(coopにはお酒類も置いてあるし)。でも、どっちもけっこう似たようなモンです。

午前中のお勉強を終えて(このページで初めて私のスイス行きを知った方、今回の旅行の目的は”お勉強”なのです。実際遊んでばっかだけど…(^_^;)、Sが他のことをしている間、市立美術館へ一人で行った。昨日はSが全部アレもコレもやってくれたけど、今日はトラムにも一人で乗らなくてはならない。ちょっと緊張・・・(^_^;)。

S's neigbors
Sのアパート近く
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Messe
メッセの入り口
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A typical tram
街で見かける典型的なトラム
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ヨーロッパの他の国と同じく、スイスでも電車やトラムに乗る時、車掌さんなど切符をチェックする人は誰もいない。けれど、抜きうちで捕まった時の罰金は大変だから、ちゃんと毎回チケットを買ってトラムに乗る。停留所にある切符売り場でゾーンごとの切符を買って、後は乗るだけ。乗り降りする人がいなくても、トラムは各停留所ごとに止まってくれる。乗り降りの際は、ドア脇のボタンを押さないとドアが開かないので要注意。

昨日はそんなに気が付かなかったけど、この街には何てったってアジア人が異常に少ない!!!だから、けっこうモノ珍しそうな目で見られマス(^_^;)。あと、大抵の人は片言の英語を理解するけれど、一定の年齢以上の人は全く英語を解さないので、一人で歩きまわるにはけっこう不便だった。まぁ、コレは、ベルリンでもプラハでも体験済みなので、さして驚きはしなかったけど。…で、とにかく何とかお目当ての市立美術館に到着した。

Infront of the City Museum
市立美術館入り口
(ロダン作『カレーの市民』)
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Fumare non Fumare Cafe
中央郵便局の前にあります
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バーゼルは、スイスと言わずヨーロッパの中でも屈指のお金持ち都市。市立美術館と言うので、正直あなどっていたのだが、これがめちゃめちゃ凄いコレクションの数々!!!バーゼルに滞在して、地元のアーティストに多大な影響を与えたホルバインや、スイス出身のクレー、ホルドラムは勿論のこと、ルーベンス、ドラクロワ、イングレス、ゴヤ、デガ、ルノワール、モネ、マネ、セザンヌ、ブラック、ピカソ、レガー、ゴッホ、ゴーギャン、マチス、キリコ、ムンク、シャガール、ルソー、ダリ、カンデンスキー、ジャコメッティ、エゴン=シーレ、モンドリアン、ミロ、ポラック、ジャスパー=ジョーンズ、ロダン等など、まだまだここには書ききれないくらい、沢山の作品が所狭しとひしめいていた。第一、これらのアーティストの作品はたったの1つや2つ置いてあるだけではない。ルノアール、セザンヌ、ピカソ級の絵画でさえ、一人当たり7〜8枚は軽〜く展示してあるのだ。
私が特に好きなゴーギャンに関しては、6点の作品が展示してあった。スゥエーデン時代のモノに加え、有名な"Ta Matete"もあったし、自画像は何分見ていても飽きないくらい好きだなぁ。実はつい最近まで、この美術館には、”ナ・フェア・フェア・イポイポ”があったらしい。個人所蔵なので、今は置いてないのだそうだが、コレは私の大好きなゴーギャン作品の一つ。う〜ん、はるばるバーセルの美術館にあったとは…。ちなみにこの美術館全部の展示作品の中で私が一番印象に残ったのは、ホルバインの「キリストの死」(写真右)でした。コレはすごい迫力です、マジで。

プラハの古い教会そっくりの市立教会で写真を撮って、昨日行った”Fumare no Fumare”でアプリコット・パイを食べる。再びトラムで戻ってお勉強。Dが帰って来たので夕食を取り、その後またまた再びお勉強。
夜1時を過ぎてから、パソコンいじりを始める。今回はせっかく日本語の読み書きが出来るモバイルPCを持って来たのに、うまく友達のパソコンと接続出来ない。2時を過ぎてからは、SもDも寝てしまったので、ドイツ語OSのパソコンと一人で格闘しまくった。3時過ぎ、ようやく日本語のインストールに成功。取りあえず書きためていた17日の日記をアップしたら、寝たのは朝の4時半になってしまった…。

バーゼル美術館の公式サイト(英語・独語のみ)はこちらから。

Oct 20th, 2001
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今日はさすがに寝坊をして、新聞を読みながら3人でゆったりとした朝食。この二人だけのことかもしれないけれど、いつものティピカルな朝食は、固めのパンに、チーズ、ヨーグルトとコーヒー、そしてちょっとしたフルーツ。

In front of the water tower
貯水塔の前のSとD
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Houses
こんな家々が沢山あります
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今日は土曜日なので、Dの仕事は休み。まずは車で丘の上にある貯水塔へ行った。改装工事の為、残念ながら見晴台には上れなかったが、もしてっぺんに登れば、バーゼル中の景色が見渡せるという。何でもこの辺りは、お金持ちの住む地域なのだとか。
よく言われることだけど、スイスの街並みはどれもきれいに揃って見える。コレはご存知の通り、スイスには家の設計に関する厳しい法律がたくさんあるから。以前Dのお母さんが新しい家を建て様とした時、ある部屋に窓を3つ付けたかったのに、法律で2つまでと決められていたので付けられなかったとか。いやはや、新聞収集の日から、何から何まで細々とした法律があるのだそうで。
ちなみにバーゼルでは、レストランやバー以外のお店は全て夜6時半で閉めなければならない(木曜日の夜だけは例外。週末の場合は午後5時まで)。コンビニやデリが24時間営業をしている東京やNYに住み慣れている私にとって、借りにもしこの土地に住みついた場合、コレはおそらく一番ツライことになるだろうと思う。
ライン川沿いのCafe Goldensonneでお茶。そのすぐそばにある近代美術館を回ったあと、しばらくショッピングをして、いよいよサッカー・スタジアムへ。

In front of the Stadium
まだ真新しいスタジアムの前で
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Ready for the game
ソーセージを手に観戦準備OK
(左側はDの指(^_^;)
Securities watch the game
警備の人達もゲームに見入る
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今日の試合は、地元バーゼルvs.チューリッヒ。18日の日記にも書いた様に、この二つの地域はお互い近いのにライバル意識がもの凄く強い。ここはバーゼル地元のスタジアムとあって、観客の90%がバーゼルを応援していた。土曜日とあって子供も多い。バーゼルのチームは、現在スイス・ナショナルAクラスの第1位、チューリッヒは20日現在第9位だが、1位とのゲーム差がわずか2ゲームとあってファン達の熱も一層入る。スタジアムに入る前に、セキュリティが荷物のチェック。コレはテロとは全く関係ないのだそう。それだけ観衆がエキサイトしてしまうというコトなのでせう(^_^;)。アメリカではホットドックにコーラで野球観戦というのがティピカルなスタジアム・メニュー(?)だけど、スイスではそれがソーセージにビール。私達もしっかり3人分のソーセージを買ってそれぞれの席に落ち着いた。

Players come out from the tube
チューブから選手入場
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耳が痛くなる程の歓声がこだます
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Waving the Basel FC flag
バーゼルチームの旗を振るファン達
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前半戦はチューリッヒ1対バーゼル0だったので、あまり盛り上がらなかったけど、後半戦はバーゼルが続けて2点を入れたので、とにかくめちゃめちゃ盛り上がりまくった。サッカーの生試合をスタジアムで見たのは、実は生まれてから今日で2回目。1回目はアメリカで観た7年前のワールド・カップ(イタリアvs.ブルガリア戦)だった。ご存知の様に、アメリカでのサッカー人気はさっぱりなので、ワールドカップと言えども盛り上がりはいまイチ。国内戦である今日の試合の方がよ〜っぽど激しく盛り上がっていた。

まず第一に、常連のファン達が陣取る場所には椅子がない。サポーター達は、ハーフタイムも含めると、約2時間の間立ちっぱなし&叫びっぱなしとなる。殆どの人達がバーゼルチームのユニフォームを着て旗を持ち、ホイッスルを持っていた。ゴールをミスしても、「ナイス・トライ」と言って観客の殆ど全員が拍手するし、点が入った時はそれこそもう大変な騒ぎになる。チューリッヒの選手が反則にならなかった時のブーイングも、ハンパじゃなくってめちゃコワイ(^_^;)。

Zurich playeres wear white uniforms
白のユニフォームが
チュ-リッヒのチーム
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There were many kid fans.
子供達も多かった
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Yakin brothers (right)
右の赤いユニフォーム
2人がYakin兄弟
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現在ファン達に人気のある選手は、Murat Yakin&Hakan Yakin兄弟、そしてGimenezの3人、理由は彼らがバーゼル出身というだけだからではない。今夜もこの3人はホントによく活躍していた。個人的にはチューリッヒの背番号22番もよく頑張っていたと思う。彼って、もの凄く背が小さかったんだけど…。ちなみにDも典型的なサッカーファンで、小学校の時はサッカーを習っていたし、10歳くらいから友達とスタジアムまで試合を観に来ていたのだとか。12〜3歳の時、バーゼル・チームがチャンピオンになった時は、試合をチューリッヒまで観に行ったのだそうで。やっぱり皆、子供の時からサッカーがとっても好きなんだなぁ〜。

"Bridget Johnes Diary" @ Theater
『ブリジット…』のドイツ語タイトルは
『朝食にチョコレート』
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"The Pledge" Poster

アパートに帰って2時間かけてラザニアを作り、レンタルして来た”The Pledge”を観る。バーゼルに限らず、スイスではビデオレンタル代が異様に高い。劇場で映画を観ても15スイス・フラン(大体10ドル=1200円くらい。ちなみに月曜は13SF)なのに、ビデオを借りると1本12SFもする!!!それが理由なのかどうかは知らないけれど、スイスでは映画産業が今も健在。ビデオ屋さんには、ナント現在劇場公開中の『ブリジット=ジョーンズの日記』や『The Pledge』までが、イギリスからすでに輸入されて置いてある。けど、独・仏字幕がないので、おそらくあまり借りる人がいないのだろう。ま、3人で観るなら勿論ビデオの方が安上がりなので(どうせ3人共英語で観るのだし)、劇場へ入らずビデオをお持ち帰りした。映画の感想?私は途中で眠りこけてしまったので、誰が犯人だったのか、真相は藪の中…(^_^;)。

FCバーゼルの公式サイト(独語のみ)はこちらから。

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続きの日記(10月21日から)はこちら。

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