*** mook's Travel Room ***
Amsterdam, Netherland 2

This is my travel diary in Basel, Switzerland and Amsterdam, Neatherland from Oct 17 to 30th, 2001.

2001年10月18日から30日までの
スイス&オランダ旅行記です。

写真は文章の内容に合った順に載せているので、後で撮影したものもあります。
よって日付の順番はめちゃくちゃですが…。

Oct 28th, 2001
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Go to the diaries from Oct 26th to 27th.
10月26〜27日の日記はこちらから。

今朝はホテルで朝食をたっぷり取って、まずはゴッホ美術館へ。さすが世界一ゴッホの作品を所有している美術館だけあって、見応え十分。私の場合、大好きな『星月夜』、『糸杉』は別として( これは両方共、NYにあります)、個人的にはそんなにゴッホの熱狂的ファンというわけではない。けどご存知の通り、彼は私がファンであるゴーギャンと南フランスのアルルで共同生活をしていた。
実は来年2月から、ここゴッホ美術館でナント「ゴッホとゴーギャン展」が開かれる。うぉ〜、その為だけでも、もう一度アムステルダムに来たいぃぃぃっ!!!人気画家二人の作品が一同に集められる企画展とあって、美術館ではすでに9月から前売り券の販売を開始。この企画展に限り、入場者を1時間ごとの入れ替え制にするのだそうで。日本の美術展じゃあるまいし、海外の美術展でそんな話は初めて聞いた。しかもすでに、その特別展専用のウェッブサイトまで、美術館サイトからは独立してオープンしているという気合の入り様(^_^;)。アドレスはこちらデス。

Van Gogh Museum
すでに『ゴッホ&ゴーギャン展』
を宣伝しているゴッホ美術館
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Gogh Painting Sunflowers by Gaugiun
ゴーギャン作:『ひまわり』を描くゴッホ
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"The Potato Eaters" by Gogh
ゴッホ作『馬鈴薯を喰う人々』
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改装工事が完成したばかりの現在の美術館は、特に目玉の展示がないにも関わらず、朝11時にはもう激混み状態になっていた。ゴッホは日本では勿論ポピュラーな画家であるけれど、他の国の人達にも人気モノなんだと改めて実感。2階のゴッホ作品展示の一番最初に、ゴーギャンが書いたゴッホの肖像画があった。その絵の中のゴッホは『ひまわり』を描いている。そう、あの有名な『ひまわり』は、ゴッホがゴーギャンと一緒に暮らしていた時、ゴーギャン歓迎の為に描いたモノ。その『ひまわり』のうちの1点は、ここゴッホ美術館所蔵のはずなのに、残念ながらシカゴ美術館へ貸出し中だった。パリのオルセー美術館に行った時も、ゴーギャンの殆どの作品が貸出し中で涙を飲んだけど、こうやってわざわざ海外まで絵を観に行ってそれがなかった時の衝撃ってけっこう大きい(T_T)。

ともあれ、無名時代のゴッホの作品は、当時彼が影響を受けていたミレーの作風に本当にそっくりで、色は暗く、のっぺりしていて、まるでプロレタリア・アートそのものだった。芋はゴツゴツって感じでね…(^_^;)。ゴッホも他の画家と同じく、初期はいろいろな試行錯誤をしていたんだなぁ。パリへ来てからは、ゴーギャンは勿論のこと、いろいろな画家の影響を受けまくっている。そして、彼に大きな転換期を与えるジャポニズムの到来。彼は特に広重の作品を何枚か模写している。実は去年ブルックリン美術館で広重の特別展が行われていた時、広重のオリジナルに並んでゴッホの模写の写真も飾られていた。そのオリジナルをいつか見てみたいと思っていた私にとって、これはかなりの感激モノ。ゴッホが最初はトレーシング・ペーパーに作品を写して模写の練習をしていたという事実も、私には新鮮だった。この美術館では、そのトレーシング・ペーパーも新館の方でしっかり展示している。

その他の作品としては、NYメトロポリタン美術館で普段目にしている作品との関連作品が幾つかあって、私にはとても馴染み深かった。また、昨日自転車ツアーで、現実のオランダの風景…風車、たて長住宅、はね橋、糸杉、放牧牛、そしてどこまでも続く原っぱ等をこの目で見ていたので、ゴッホの描く風景画がいっそう身近に感じられた。有名になってからは、フランス在住の方が長いとはいえ、ゴッホはやっぱりオランダの人なんだなぁ。そうそう、同じオランダの画家と言えばレンブラントがいるけれど、二人は記録的なまでに多くの自画像を描き残した。ゴッホもやはりレンブラントを尊敬していたと聞くから、ゴッホの自画像熱は、レンブラントの影響もかなりあるのではないだろうか?

copy of Hiroshige by Gogh
ゴッホによる広重の模写
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A warter painting by Gogh
珍しいゴッホの水彩画
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分かり易くゴーギャン・ゴッホ
ジャポニズムの影響を受けた画家
Ernst Ludwig Kirchner
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黒川紀章サンのデザインによる新館では、2つの特別展が開催されていた。一つはゴッホの習作画展。美術学校時代のスケッチ画からパリ時代の習作まで。つい先日までArt Student Leagueでヌード・デッサンを勉強していた私にとって、ゴッホのヌード・デッサンはもの凄く勉強になった。そのうち何枚かの絵はまるでゴッホらしくない絵だったけど、ゴッホの絵でなくたって手元に置きたいくらいのお気に入り作品が幾つかあった。また、私は今回初めて知ったのだけれど、ゴッホは彫刻もけっこうウマイ。ピカソやゴッホやゴーギャンの絵って、後期はかなり歪んだプロポジションの作品が多い為、「実はけっこう絵が下手なんじゃない???」なんて疑惑が沸いたりするモノだけど、こうして見るとやっぱり彼等、きちんと基本は出来た上でああいった崩した絵を描いているんですよね。前にゴーギャンの習作を見たことがあるけれど、彼だって普通に描けば(?)、めちゃめちゃ写実的な絵を描くのデス。
もう一つの企画展は、くしくもThe American Dream展。まだワールド・トレード・センターが建設される前のNYの写真が幾つか展示してあった。WTC出現前のバッテリーパーク・スカイラインの写真なんかも…。最上階には、ゴッホと同じ世代の画家やゴッホに影響を受けた画家達の作品展。ゴーギャンの作品は勿論のこと、ルノワール、モネ、ピサロ、ロートレック、ピカソ、デガ、カンディンスキー、ビラント、ボナード等。彼等がお互いに与えあった影響を比べてみるのも面白い。

その後、すぐ隣にある市立近代美術館へとハシゴ。ここにもゴッホはあったが、わずか2〜3点。その他、セザンヌ、マチス、ブラック、マレビッチ、モンドリアン、カンディンスキ―の作品が沢山置いてあった。もっと現代になってしまうと、分かるのはダミアン=ハーストくらいになっちゃうんだけど。
2階に行ったら、Ernst Ludwig Kirchner(写真右上)の”Tahiti de Alpen 1918 - 1928”という特別展をやっていた。実は彼は、ゴーギャンと一緒にタヒチへ渡ったドイツ人画家。タヒチから帰った後は、ナント正反対のスイス・アルペンに住んで、そこでゴーギャンやタヒチ文化の影響を受けたタペストリーを制作している。ここにもゴッホやゴーギャンの受けたジャポニズムの形跡が所々に見受けられて、とても興味深い展示会であった。

Sushi Rolls
お寿司も売っていました
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Huge selections of cheeze
さすがにチーズコーナーは充実
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左から、豆菓子、チーズサラダ、
ストロベリーオレンジ、アメリカでは
殆ど見かけない三角サンド
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お腹がすいてきたなぁと思ったら、美術館広場前にalberthejinというスーパーマーケットがあったのでそこでサンドイッチやスナックを買った。このalberthejinというお店はバーゼルで言うcoopやMIGROSの様なもので、街中至る所にあり、独自のブランド食品も沢山おいてある。今日買ったジュースは苺とオレンジジュースを掛け合わせたもの。このすっぱさと甘さの混合、私にとってはかなりの好み。他にアムステルダムでは、やたらとキウィのジュースを見かけることが多かったんだけど、オランダでもキウィを作っているのだろうか???スイスのDは、つい10年前までキウィ・フルーツなんていうものは見た事もなかったと言っていたけれど、やはり10数年前から栽培を始めた日本と同じ様に、ヨーロッパでもキウィ・フルーツは急速にポピュラーになって来ているのかも鴨。
美術館前広場には、日曜で天気がいいせいもあり、沢山の人達が芝生にねそべったりしていた。

少し歩いて、バイクツアーのマイクが勧めてくれたフィルム・ミュージアムへ行ってみる。ここはミュージアムとは言っても展示物は殆どなく、基本的には外国映画やクラシック映画を上映しているところ。イラン映画『The Circle』を始め、観たい映画もいくつか上映されていたが、字幕がオランダ語なので諦めた。その変わり、親切なカウンターのおねえちゃんが、オタッキーな映画館の場所をいくつも教えてくれた。さすがアムステルダム、オタッキー映画館も沢山ある。
フイルム・ミュージアムのあるフォンデル公園も、沢山の若者達で賑わっていたが、ここにはゲイのカップルが沢山いた。そうそう、アムステルダムは勿論ゲイ・カップルの天国としても有名なところ。

Film Museum
フィルム博物館
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真中は、私の大好きな映画『特別な一日』
左は『HANA-BI』、右は???
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Vondel Park
…は、なぜかガイドブックに載ってなかった
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トラムで中央駅まで行って、”涙の塔”の写真を撮る。ここは、NYを”発見した”(…というより占領者の先陣となった)、ヘンリー=ハドソンゆかりの地。彼はここからマンハッタンへ出港した。マンハッタンの西を流れるハドソン河の名前は、勿論彼にちなんで付けられたもの。NYの最初の入植者の中心は、オランダ人達だった。だからハーレムを始め、NYの地名にはオランダからのモノが多い。けど、現在の涙の塔は、一階にカフェが出来、塔の端っこにちょっとした歴史の説明があるだけで、何の変哲もない。

アメリカ人の友人達からこぞって薦められたSEXミュージアムへ行く。ココは地球の歩き方を始め、殆どのガイドブックに載っていないし、場所も小さそうだったので正直全然期待していなかった。
けどまぁ、皆が薦めてくれただけのことはある。飾ってある写真や人形はかなりちゃちいけど、とにかく量がたくさんあるので、圧倒されてしまうのだ。日本の春画や根付けは勿論のこと、熱海の博物館や縛り地獄の写真も沢山あった。インドのカマスゥトラーの絵や中国の春画もあったし、この狭いビルの中で世界中、そして様々な時代のポルノを見ることが出来る。キリスト教では牧師さん、仏教ではお坊さんが女のヒトを犯している春画って、実はけっこう沢山あるんだなぁ。それだけスケベな牧師さんやお坊さんもこの世には沢山いた様で…(^_^;)。まぁ、たったの5.5ギルダーでこれだけ沢山のモノが見られるのだから(他の美術館や博物館は11〜15ギルダーもする)、他の友人達と同じく、私もこのSEXミュージアムは、アムステルダムへ来る機会があったら是非お勧めのスポットというコトに致しませう。中央駅南口からのメインストリートを下がった所にあるので、すぐ分かると思いマス。ちなみに、赤線地帯にある”エロティック・ミュージアム”とは別モノですのでお間違えなく。

Schreierstoren
NYとは縁の深い”涙の塔”
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The Sex Museumは、
今回の旅行で一番薦められていた所
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Food Bending Machines
コロッケなどが自動販売機で買える
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再びトラムに乗って、それまであまり来なかった西側地帯へ出る。西教会の辺りでしばらく迷って、ようやく”アンネ=フランクの家”へたどり着いた。
今回の旅行で、アムステルダムを選んだ理由は山ほどある。1)3年前の旅行で、ロンドン・パリ・ローマ・ヴェネツィア・ヴェニス・フィレンツェ・ベルリン・ミュンヘン・ジュネーヴ・チューリッヒ・プラハ・バルセロナ等の主要都市はもう行ってしまったので、それ以外の都市に行ってみたかった、2)私の好きなレンブラント、ゴッホ、フェルメールの絵画が山ほど見られる、3)世界的にも有名なコンサートホールや劇場が沢山ある、4)アート、特にファインアートや広告などでは欧州でも最先端を行っている、5)ドラッグが合法化されている、6)売春が合法化されている、7)、カジノが合法化されている、8)グリーンピースやWWFのヘッドオフィスがある(これは私がGPにいた頃の話なので、今はまたロンドンに戻っているかも鴨、そして…9)アンネ=フランクの家があるということ。私のアムステルダム旅行にとって、この9)はけっこう大きなモノだった。

『アンネの日記』で世界に知られるアンネ=フランクは、ドイツのフランクフルトに生まれ、ナチの台頭後、家族と共にアムステルダムへ移り住む。1944年に連行され、強制収容所で亡くなる前までの約2年間、彼女はアムステルダム西教会のすぐ脇にある家の奥で”隠れ家”生活を送った。
ここ、アンネ=フランク・ハウスでは、彼等の隠れ家が今も残されている。2階の本棚裏が”隠れ家”の入り口。アンネの部屋の壁には、彼女達姉妹が壁に貼ったハリウッド・スターの切り抜きが、当時のままに残されていた。キッチンや屋根裏もある。ここで8人もの人達が外に一歩も出られず2年も一緒に暮らしていたなんて信じられない。

このアンネ=フランク・ハウスが、ナチとユダヤ人の歴史を紹介しているのは勿論のこと、現在に至る”エスニック・クレンジング(人種浄化政策)”にも詳しく言及している。アンネは隠れ家の中で、いつか人種差別のなくなる世界が来ることを夢見ていた。60年近く経った今、テロ事件後の逆行したこの世界情勢を見ていると、何だか彼女に申し訳なくなって来る。
ちなみに、アンネ=フランク財団は私がつい数日前にまで滞在していたスイスのバーゼルにある。これは家族でたった一人生き残った父親オットー=フランクが、戦後バーゼルに移り住んだから。ここは、オットーの母親である、アンネの祖母がバーセルに住んでいたことに関係があるのだと思う。今回の旅が、彼女を通して一本の線で繋がれていたのかと思うと、ちょっと不思議な気分。

Anne Frank House
右隣りはミュージアムになっている
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Entrance behind a bookshelf
本棚の後ろに隠れ家の入り口
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West Church next to AFH
隠れ家すぐ隣りの西教会
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英語版アンネの日記

トラムを乗り継いでホテルに戻る途中、”コーヒー・ショップ”で”ブラウニー”(7.5ギルダー=300〜400円)を買った。オランダで”コーヒー・ショップ”とは、コーヒーを飲む所ではない。ドラッグを買ったり吸ったりする所のコトを意味する。コーヒーが飲みたければ”カフェ”に行けば良い。マリファナについては昨日もうやってしまったので、今度はブラウニー。普通ならチョコレート・ケーキみたいなお菓子のことを意味するが、ここオランダではドラッグが入っている。
私が行ったのは、ウォータリング・サークル近くにある”Little”というお店。2〜3人のお兄ちゃんがラリっていた。ここにもパソコンが一つ置いてあったけど、多くのコーヒーショップがインターネットやルーレット等、何か付加価値のあるモノを置いている。カウンターのお兄ちゃんは高校生みたいな感じで、ホントに18歳以上なのかなぁ?と疑っちゃうくらい若く見えた。前にも書いたが、ここオランダでは規定以上の量を販売しなければ、ドラッグの売買はれっきとした合法行為。各コーヒー・ショップの店頭には、政府からのライセンス証(白と緑色のもの)が貼ってある。そして貴方が18歳以上であれば、いとも簡単にドラッグを手に入れることが出来るのだ。ゆっくりラリっていたかったけど、コンサートの時間に間に合わないので、ブラウニーはお持ち帰りにしてホテルに一旦戻った。

ドラッグの買えるコーヒー・ショップ色々
Coffee Shop 1
赤線地帯近くの怪しげCS
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Coffee Shop 2
中央駅近くの観光客向け
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Coffee Shop 3
学生街の有名なCS
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Historical Concert Hall
由緒あるコンサートホール
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夜7時半からコンサートセルボーにて、ウィーン国立劇場によるシュトラウスの歌劇を観る。本当は新しいミュージックホールでオペラを観たかったのだけれど、残念ながら今夜はオペラもバレエも上演されていなかった。こちらのコンサートセルボーの方は、さすがに歴史を誇るだけあって建物も豪華。結局歌劇では10人の歌手の競演とおまけにオーケストラまで聴く事が出来たのだから、まぁ1石2鳥だったかも鴨。特に、セカンド・ソプラノ/プリマドンナを務めたスーザン=アンソニーは良かった。歌だけじゃなく、彼女の物腰一つ一つに好感が持てた。

スタンディング・オベーションが延々と続いて、全てが終わったのはもう10時半を廻っていた。外に出ると、コンサートホール前の広場に満点の星。暫く空を見上げていると、長くて大きな流れ 星が見えた。私がこれまでに観た事のある流れ星の中では明らかに一番大きくて長い。願い事は…、あんまり早くて突然の出来事だったので、1回しか唱えられなかった。…ってことは叶わないのかなぁ???
またもEasy Everythingに寄ってホテルに帰ると午前1時近く。取りあえずブラウニーをかじってバスタブに浸かったけど、全然ラリれない〜。お風呂に入ったのが良くなかったのか、疲れ過ぎていたのがいけなかったのか、それとも元々ラリれない体質なのか。やっぱり私はドラッグと相性が良くないらしい…(^_^;)。とにかくもう疲れ果てちゃって、それどころじゃないよ〜〜〜。

ゴッホ美術館のサイト(日本語あり)はこちらから

アンネ・フランク・ハウスのサイト(英語・蘭語・西語のみ)はこちらから

コンサート・ホールの公式サイト(英語・蘭語のみ)はこちらから

Oct 29th, 2001
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さてさて、あっと言う間に駆け足のアムステルダム滞在も今日で実質的には最後の日。私個人としては、もちろん一国長期滞在型の旅行の方が好きに決まっているけれど、如何せんそんなお金も時間も持ち合わせていないので、いつもどうしても短期滞在(3〜5日)になってしまう。そんな中で、いつしか短期旅行のコツみたいなモノも自分なりに身に付けてきたつもり。

私の短期旅行鉄則(?)その1は、1日目、もしくは2日目までには街全体をざっと把握出来るツアーに参加すること。自分の気に入った所へは後でもう一度ゆっくり行けばいいから。その時、ガイドさん等から、現地の人にしか分からない&ガイドブックに載っていない情報を得ることも忘れずに。今回の場合では、キャナル・クルーズとバイク・ツアーがそれに当たる。キャナル・クルーズである程度の教会やランドマークは見てしまっていたので、後から自分でトラムを乗り継いで一つ一つ見て廻る手間が省けたし、バイク・ツアーのマイクから、映画オタッキー情報を沢山もらうことが出来た。
その2は、天候や、コンサート・芝居など毎日スケジュールが違って来るモノは、なるべく後回しにせず、先倒しでやっておくこと。言うまでもなく、最終日になってしまったら、もう後がないから。今回の場合では、バイク・ツアーや歌劇などがそれに当たる。
その3は、旅行前から決めていた目的地へは、1〜3日目くらいに集中して廻ってしまうこと。今回は、国立美術館&ゴッホ美術館、アンネ・フランク・ハウス等がそれに当たる。こう言った場所は、月曜日などが休みになる場合が多いのでソレにも注意。
その4には、早寝早起きして朝9時からフルに動くというのもあるが、今回ソレは全く持って実行しなかった。トシかな〜(^_^;)。
その5、3〜4日目以降は大体土地感も分かって来るので、予定も立てずブラブラ街を歩いてみること。なるべく観光地でない所に鼻を利かせて廻ってみるということ。

A cafe in the cultural center
朝食を食べたカフェ
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A gorgeous cab
ベンツやBWMのタクシーが一杯
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Subway
地下鉄です(^_^;)
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…で、今日はその5を実行する日(?)に当たる。朝は、前から気になっていた市民劇場の向かいにあるカルチュアル・センターのカフェで遅い朝食を取る。ココは、何のことはないカフェなんだけど、雰囲気がとても好きだった。
それから、中央駅に行って念願の地下鉄体験。特に改札というモノはなく、各入口にガードマンらしきオジサンが2人ずつ立っていた。地下鉄の中は、まぁ普通です(^_^;)。ただ、地下鉄に乗る人は普通ダウンタウンから外へ行く人=観光客でない人達なので、わずかの間彼等のウォッチングするのも面白かった。それにしても、アムステルダムでは痴話ゲンカしているカップルをよく見かけたなぁ。皆激し〜のね(^_^;)。

University of Amsterdam
アムステルダム大学
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A crowded post office
激混みだった郵便局
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Film and TV academy
アムスのFilm&TVアカデミー
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若い人達が沢山降りるなと思ったので、二つ目の駅で降りて西へブラブラ。彼等の後を付いて行くと、案の定アムステルダム大学があった。コレは、地球の歩き方の地図にも書いていない穴場。さすがに安くてオシャレなレストランやカフェが沢山ある。そのうちの一つで友達に絵葉書を書いた。そのカフェのすぐ斜め前には動物園があり、同じ敷地内にプラネタリウムもあったので、プラネタおたくでもある私は是非…と思ったら、チケット売り場のお兄ちゃんが、プラネタリウムの入場券は動物園とセットで30ギルダー(くらいだったと思う)で、たったの15分、おまけにショーは全部オランダ語なのでやめた方がいいよと言われてしまう。うう…涙を飲んで諦めた(T_T)。
近くの郵便局で絵葉書を出して、北の方へ歩く。ここには、昨日フィルム博物館のおねえちゃんが教えてくれた映画学校があるので、そこでトイレを借りた(^_^;)。いやはや、機材もかなりちゃんと揃っている。ここでも未来のライバルが育っているのだなぁ。

The Rembrand House (left)
改装ほやほやのレンブラント・ハウス(左)
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A church near the Rembrand House
レンブラント・ハウス近くの教会
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後ろはBolognese味の
チップスと謎の果物(手前)
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友人達から、つまらないから飛ばした方がいいよと言われていたレンブラント・ハウスの前を通って、またまたスーパーマーケットalberthejinで、チーズやキウィジュース、ポテトチップスや謎のフルーツを買う。そうそう、ポテトチップスに関して、こちらでは日本やアメリカでもお馴染みの銘柄ばかりが揃っているのだけれど、オニオン・チーズ味とかパプリカ味とか、まるで見たことのないテイストが揃っている。今回買ったのはLay’s(アメリカでは非常にスタンダードなチップス)のBolognese味。美味しかった!!!NYでも売り出してくれないかなぁぁぁ。
ちなみに私はチップフェチでも何でもないけれど、ヨーロッパなんかに旅行する時、ポテトチップの種類には必ず注目している。意外に面白いテイストを発見すること請け合いなので、是非お試しあれ。それと、意外にもマクドナルドが地元メニューを開拓していたりするので、その辺のチェックも面白い。モントリオールにはPouletメニューがあったし、アムステルダムにはしっかりコロッケ・サンドもある。面白いなと思ったのは、バーゼルのワールド・メニュー。月曜日はアメリカ、火曜日はイタリア、水曜日はモロッコ、木曜日はカナダ、金曜日はメキシコ、土曜日はオーストラリア、そして日曜日はスイス風のサンドイッチを売っている。何だかいかにも国際色豊かなバーゼルらしい(アジアテイストが一つもないのは、それだけアジアに馴染みが薄いということでせうか)。

ついでなので、もう少しオランダの食べ物に関していうと、ベルギーに近いということから、やはりベルジン・ワッフルをよく見かけた。それと、フライド・ポテトにマヨネーズやたまねぎのみじん切りなどその他モロモロをかけて食べるのもベルギー風。これはフレッツと呼ばれ、ちょっとした軽食にはポピュラーでどこにでもある。ちょっとモントリオールのPouletに近い感じかな。コレはなぜか地球の歩き方には載っていなかった(別にこの本に恨みがあるワケではありません。今回も随分活用させてもらったし(^_^;)。ちなみにベルギー風フライド・ポテトやベルギー・ワッフルは、ついこの間までNYでもちょっとしたブームだったと言える。今はもう廃れて来ちゃった感があるけれど。
後は本当によくコロッケを食べた。カフェに行っても、レストランに行っても、ファースト・フードのお店に行っても、とにかくコロッケだらけだったから。しかも種類が全部試しきれない程たくさんあったので。私の印象では、日本のコロッケの方が油分が少なくて、揚げ過ぎていないし、その分香ばしかったような気がした。いやはやオランダ・コロッケの油分はめちゃくちゃ濃い。こんなのばっか食べてて皆よく肥満になったり病気になったりしないよね。

North side of the central station
中央駅北口には沢山の通勤フェリーが
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The Ferry I took
これが私の乗ったフェリー
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Trams are all time scheduled
次のトラムの時刻が出ていて便利
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ちょうど夕方の通勤ラッシュが始まる頃、中央駅北口から対岸へのフェリーに乗った。コレはNYで言えばスタッテン・アイランド・フェリーみたいなモノだけど、距離が異様に短くて片道5分もしなかったかな?それと大きく違うのが、殆どの乗客が自転車ごと乗り込んで来るということ。だから人の座る椅子はまわりにちょこっとあるだけで、フェリーの真中は人が自転車と一緒に立っている。コレは所用時間20分くらいで済むので、アムスに来た際には是非お試しあれ。“自転車と運河の街・アムステルダム”を十分に満喫(?)出来る短期間のコースです(^_^;)。
そうそう、アムスと自転車の話をしたらキリがないくらい。確かにアメリカに比べ、ヨーロッパではどこに行っても自転車がポピュラーであることには違いないけれど、アムス程自転車天国な国も他にないのではないだろうか。中央駅に行ったら、その西側にある自転車置き場には是非立ち寄ってみて欲しい。こ、ココは日本か?中野サンプラザ前の自転車置き場か(???)と思ってしまう程の懐かしい光景を見ることが出来る。
街のあちらこちらに“自転車専用”の信号があるのも、アムスらしい。また、道路が、歩行者用、自転車用、自動車用、トラム用、かける2で、8路線に分かれたりしているのもスゴイ。もう何処を歩いていいのか分からなくなってしまったりする(^_^;)。道によっては、段が一段上がっている所にも、平気で車が乗り入れて来るので要注意。交通事情としては、アムステルダムってNYよりよっぽど慣れるまで車に轢かれやすい場所柄なんじゃないかと思ってしまったくらい(^_^;)。そういう意味でも、アムスという所は、NYよりずっとワイルドな所なのデス。

自転車用の信号もある
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左から、歩行者用、自転車用
自動車用、トラム用車線
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まるで中野サンプラ前(?)の様な光景
壇上にも自転車が沢山止まっています。
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クーポンの中にカジノのタダ券があったので、Holland Casinoへ行ってみる。う〜ん、ラスベガスやアトランティック・シティまでは行かずとも、せめてミスティックのFoxwoodsくらいのカジノを想像していたんだけれど、残念ながらかなりちゃちかったので、すぐ退場。それにしても、世界中どこのカジノに行っても中国系の人が沢山いるなぁ。そうそう、このカジノのすぐ近くに“WAGAMAMA”というヌードル・レストランがあった。今回は入る時間がなかったけれど、けっこうオシャレで安そうな感じだったので、次の機会には試してみようかな。
フィルム博物館のおねえちゃんが教えてくれた、オタッキー映画館ゾーンを歩く。市民劇場のすぐ裏にあるMelkwegは、映画上映だけでなく、芝居やコンサートも開く、マルチ・カルチュアル・センター。今夜はジャズ・フェスティバルが開かれていて、すごい人だったので、入らなかった。その向かいにあるCinema CenterはNYのアンジェリカ・フィルムセンターとフィルム・フォーラムとスクリーニング・ルームを足して3で割った様な感じ?外装は汚いが、中に入るとオシャレなカフェバーもある。今年のカンヌ受賞作「息子の部屋」&「ザ・ピアニスト」や、スゥエーデン映画「Together」や「Jalla! Jalla!」なんかが上映されていて、いかにもオタッキー。今年ヨーロッパ中の話題をさらって、ミラマックスが来年のオスカーを狙うフランス映画「Amelie」なんかもあったなぁ。Smart Cinemaは、地図通りにいろいろ探してはみたけれど、結局見つからず仕舞だった。

Holland Casino
Melkweg
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Cinema Center Cafe
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広場でチェスをする人々
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最後の夜に行ったブラウンカフェ
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Easy Everythingでアカウントを最後まで使いきり、明日は朝早いので一足早くホテルのチェックアウトを済ませてから、ホテル近くのブラウン・カフェへ行く。ブラウン・カフェとは、パイプの煙で天井が茶色くなった古いカフェ・バーのこと。お酒、コーヒー類は勿論のこと、食事も出してくれるのが嬉しい。若いマスターの作ってくれたホット・チーズ・サンドはとびきりおいしかった。やっぱりチーズと言えばオランダだ〜〜〜。最後にNYではめったにお目にかかれない、ホワイト・ビールを飲み収めした。コレってレモンが入っていて、女性にはけっこうお薦めのビール。う〜ん、おいしい〜〜〜っ。
明日の朝は4時起きなので、NYから持って来た入浴剤でたっぷりお風呂に入って1時前には何とかベッドに…。

melkwegのサイト(英語のみ)はこちらから。

cine centerのサイト(蘭語のみ)はこちらから。

Extra Pictures Part 2
おまけ その2
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ダム広場の怪しげなパフォーマー
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王宮裏のショッピングセンター
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チャイナタウン近くの旧計量所
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続きの日記(10月30日)はこちら。

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