*** Late Reviews - その他のレビュー ***

このHP開設前に観た映画の感想、
リバイバルやビデオで観た映画の感想集。
評価の最高数は5つ星です。

"After Life" - 「ワンダフル・ライフ」****1/2
"Charisma" - 「カリスマ」***3/4
"Kichiku" - 「鬼畜大宴会」***
「スペース・トラベラーズ」**
「皆月」**

このページの壁紙はあゆみさんのHPから頂いた素材を使っています。

After Life
「ワンダフル・ライフ」 - ****1/2

04/19/01 (Sorry, English version will some SOON)

Written and Directed by : Kazuhiro Koreeda
Starring : ARATA, Erika Oda, Takeshi Naito, Susumu Terajima, etc
Official Sites :
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私は映画に関しても、基本的にはかなり疎いタチでして、2回目を観た時初めてその映画の良さに気付く時がままあります。この映画、NYではちょうど一年くらい前に劇場公開されまして、こちらの批評家や映画オタクの間では相当評判が高かったのですが(是枝監督のデビュー作「幻の光」も、やはり一般上映された時はかなりの評判で、アメリカ随一の批評家ロジャー=エバートが公開年の総合映画ベスト10の第6位かなんかに選んでいたくらいです)、1度目に観た時はどうしてもどういう結末になるんだろうという方に興味が集中してしまって、映画そのものの良さにまで殆ど気が回っていませんでした。
それがたまたま先週1週間、コロンビア大学とニューヨーク大学にて是枝監督を招いたパネルトークやQ&Aが行われ(そのうちの一つは「東アジア映画における国家と都市」を参照してみて下さい)、幸運にも監督自身からこの映画について、いろいろな角度からの話を聞くことが出来、ビデオではありますが、先週また改めてこの映画の素晴らしさを堪能することができました。

まず、この映画の大きな特色と言えば、そのドキュメンタリー的な部分と、構築されたストーリー映画という2つの全く違った映画作りの混合。言い換えれば、それは前者である、あの世へ持っていくたった一つの思い出を選ぶ“死者達”のインタビュー部分と、後者の部分である、彼等を手助けする職員(?)達のフィクショナル・ストーリー。
是枝監督は、先に後者の大筋を作っていて、前者についても、最終的には脚本をきちんと書いて撮影に臨むつもりだったらしいのですが、資料用として集めたビデオ・クリップ(毎週とげぬき地蔵などへ出向いてお年寄りの人達にインタビューを繰り返していたそうです)があまりにも興味深かった為、実際にインタビューした素人の人達にも出演してもらうことにしたのだそうで。また、死者達の中にはベテランの俳優さんも何人か混じっていますが、彼等の台詞も殆ど実体験を元にしたアドリブなのだそうです。

是枝監督は映画監督としてデビューする前、TVマンユニオンという大手のTV制作会社で、TVドキュメンタリーの監督をしていました。この映画は、そういった彼のドキュメンタリー監督としての力量を最大限に生かした非常に興味深い作品。スタッフ(特に撮影監督&照明監督)も、ドキュメンタリー畑の人達を中心に固めた為、シーンごとの光の具合がどうこうということより、どれだけ人間のナマの姿を捉えることが出来るか、に集中して撮影することが出来たと是枝監督は言っていました。ドキュメンタリーというのは、本当に一瞬一瞬との戦いですから、監督と他のスタッフに信頼関係が成り立っていなければ作れないものなのだということが、監督の話からよ〜く伝わって来ましたよ。これは、同じく是枝監督の第1作目「幻の光」で、計算しつくされたカメラワークと照明によって撮影された映像とは、まさに対を成すものがあります。
驚きなのは、この「ワンダフル・ライフ」前半部分の撮影に関して台本らしい台本は一切なく、毎朝現場で「今日はこういったセッティングで撮ります」という紙がスタッフ達に配られただけだったのだそうで。そういった撮影に付いて来たスタッフの人達と監督の信頼関係というのはスゴイですね。監督曰く、特に美術部の人達の作業が大変だったそうです。直前までストーリーがどう転ぶか分からないから、撮影間際になって慌ててセットを組まなくてはならないことが殆どだったそうで…(^_^;)。

また、映画「ペパーミント・キャンディ」でもそうだったのですが、この映画は、基本的に全てがシーン順に撮影されたのだそうで、そういった贅沢な撮影方法(同じロケーションのシーンは、違う時間軸でも一緒に撮影してしまうのが予算と撮影時間の節約になるので)を堪能することも出来ます。ストーリーは月曜日から次の1週間までをその時間軸としているのですが、最初は紅葉で黄色かった庭の風景が、後半は真っ白な雪の世界に変わっています。
NYUのQ&Aでも、インタビューの内容によってストーリーがどう転ぶのか分からないのに、どうやってそんな風に毎日撮影することが出来たのかというのが質問の中心になっていましたが、私は大体以下4つの理由でそういった映画作りが可能になったと思っています。

1つは、監督がすでに職員達のストーリーを中心とした脚本の骨格をきちんと固めていたということ。元々話の中心だった望月(監督曰く、一番自分に近いキャラクターだったのだそうで)に関してのストーリーがちゃんと出来ていたので、後は枝葉というか、どういう方向転んでも良かったという確信が最初からあったんじゃないかと思います。
2つ目は、監督がドキュメンタリー畑の出身であった為、“フッテージをばっさばっさとカットする”ことが、それまでの経験上、簡単ではなかったにせよ可能であったということ。これは特にフィクション専門の新人監督に多いと思うのですが、編集作業でシーンをカットすることの出来ない監督さんは、やはりいい映画を作ることは出来ないのです。その点、ドキュメンタリーというのは、撮影した総フッテージ量に対する実際の上映(放映)時間の割合というのは、非常に少ないですから(正確な数字は思い出せませんが、例えばフィクション映画の場合が3対1くらいだとすると、ドキュメンタリーの場合は10対1とか。つまり撮影したうちの9割はどんなにつらくても捨てなければならないのです)、そういったこれまでの経験がよい方向に生きているのだと思います。また彼が、予め放映時間の限定されているTV番組の監督さんであったことも、ここでは随分とプラスに働いているのでしょうね。これだけ内容の詰まった映画で、上映時間2時間以内というのは驚きです。監督さん自身、実は最初のラフ編集の段階では全長5時間、ストーリー1週間のうち最初の2日半だけで1時間半の長さになってしまったと告白していました。つまり最終的にはそれをどんどん削っていったというワケですね。あ、そう言えば何週間だったか忘れてしまったのですが、この映画の編集には、今の日本の映画制作の常識からは考えられない編集期間が費やされているのだそうで、撮影期間と合わせ、この映画、実に贅沢な時間を使って制作されているのですよ。

3つ目は、先にも書いた監督とスタッフとの信頼関係。監督自身の口からはあまり聞かれませんでしたが、この映画のプロデユーサーって、本当に理解力と忍耐力のある人なんだなぁって思ってしまいました(^_^;)。勿論これはプロデユーサーに対してだけでなく、こういった前代未聞の映画制作方法(?)を撮影監督、照明監督、そして美術監督達に説明し、納得させ、自分の思い通りにそれらを遂行して完成させた監督の才能、総合指導力の賜物だと思うんですけどね。でもやっぱりスタッフ全員の中に、どんな成り行きになっても揺るがない、不動の信頼関係がなければこんな映画は作れないですよ。こういった裏話を聞いた後改めてこの映画を観て、これだけ作品がしっかりと作られていることに、ただただ驚きの一言。もう感嘆の域に入っていますね。

そして最後の4つ目は、何よりもこの是枝監督という人が“人間”という存在そのものを信頼しているのだということ。たまたまこの映画を観る1週間前に、黒沢清監督の「カリスマ」をビデオで観たのですが(感想はこの下に書きました)、この二人の監督、共に人間の生と死や癒しみたいなものをテーマにしていながら、そのアプローチの仕方がまるで正反対なんだなぁ…と。私は個人的には、黒沢監督の方に近いものが自分の根本にはある様な気がしているのですが、それとは全く違ったもの、そして自分にはないものを持つ人間として、是枝監督にもまた強く惹かれてしまうところがあります。つまり人間を最初から許している、信頼している、愛しているというか…。う〜ん、かと言って、黒沢監督の作品が、人間そのものを許していない、信頼してない、愛していないのかというと、そう単純なものでもないと思うんですけどね。ま、少なくともアプローチの方向性に関しては全く違うんじゃないかなと思います。何はともあれこの二人、日本国内の評価はさておき、国際的には今最も注目されている日本の二大監督と言っても過言ではないと思います。

話が戻りますが、「人間を信頼している=脚本なんか要らない」といった制作姿勢は、脚本を書いている私にとって、「クリエィターvs.キャラクター」の関係とは何なのかという、根本的な問いを投げかける大きな衝撃をも与えてくれました。私はやっぱり“クリエイターは、その作品の神である”という考え方には多少の疑問を持っていて、特に映画という大所帯の作品に関しては、たとえたった一人のキャラクターに関しても、それは脚本家、監督、カメラマンやその他のスタッフ、そして俳優さん全ての分身なのだと思っています。それでもこれはまだ、基本的にはクリエィターのクリエイトしたキャラクターを、それに関わる全ての人達でいかに料理していくかという、共同作業の次元だと思うんですよね。
それがこの作品になってくると、キャラクターというのは基本的に役者さん(素人の人達も含め)と監督を中心としたその他のスタッフの“キャッチボール”という形態を取って来ているのです。こうなると、脚本なんていうのは、“要らないモノ”になってしまうんですね(^_^;)。じゃぁ、脚本っていうのは、そもそも何だったのか?クリエイター達が人間を信頼していないが為に用意された、役者さん達を縛るものだったのか…?なんてね。
まぁ、でもそれは極論です。もちろん脚本というのは、単なる撮影における設計図というかあくまで青写真なのであって、役者さん達やその他のスタッフを縛るモノじゃない…。その辺のところ、今回改めて肝に銘じなきゃな〜なんて一人で考えてしまいましたよ(^_^;)。
ちなみに今年のカンヌ映画祭のコンペに正式出品が決まった是枝監督の第3作目「DISTANCE」では、その脚本の持つ曖昧さをさらに生かして、台詞は基本的に全てアドリブ。各役者さん達にはそれぞれのキャラクターのバックグラウンドのメモだけを渡して自由に演技(?)させたのだそうです。まぁ、似たようなことは「秘密と嘘」でお馴染みのマイク=リー監督なんかもすでに試みていることなので、全く新しいという訳ではないのですが。さてさてこの作品、どの様な出来になっているのか、今から楽しみですね〜。

最後になってしまいましたが、この映画、ホントにキャストは豪華極まりないですよ。脇役に谷啓、由利徹、横山あきお、阿部サダヲ、横山あきお、志賀廉太郎、石堂夏央、そして内藤武敏なんかを持ってくるところが凄すぎ。モデルから大抜擢されたというARATAクンも、(監督本人が言っていた様に)生きているんだか死んでいるんだかよくわからない雰囲気(笑)をよく出していたし、小田エリカちゃんもピュアな感じがよく出ていて良かった(後日詳しく書きますが、NHKドラマ「もう一度キス」ではひどい役演ってましたけどね)。そして出番は少ないながらも伊勢谷友介クンの役は良かったですね〜。キャラとしては、この映画の中で一番好きかも。またこの作品で高崎映画祭助演男優賞を受賞した寺島進サンも、勿論いい味出してます。特に最後の方のアップが良かったなぁ。そしてやはりちょい役ながらも、内藤剛志サン好きだわ〜〜〜〜。何と言うか、独特の存在感がありますよね。彼もどちらかと言えばカメレオン俳優みたいに観られている役者さんかもしれませんが、この映画では(あくまでも私の主観でそう見えただけですが)、凄く素のままの彼の姿が出ていた様な気がします。

を〜〜〜、いつのまにか凄っごく長くなってしまいました(^_^;)。まだ未見の方いましたら、騙されたと思って一度観てみて下さい。日本映画に対してだけでなく、映画の歴史そのものに対していろんな疑問を投げかけたり、果敢な試みを展開している映画です。宣伝し過ぎているみたいだったらごめんなさい。あくまでも私的HPなので、宣伝料はもらっておりませ〜ん。m(_)m

Charisma
「カリスマ」 - ***3/4

Apr 9, 01

This film is deep and beautiful!!! Yet it is too difficult for me to express what I thought about this film in English. I might write more comments when I see "Cure", which will be open in NY this summer.

最近観た黒沢清監督の作品というと、一昨年のNY国際映画祭で観た「ニンゲン合格」でして(ず〜〜っと昔に“ドレミファ娘の血は騒ぐ”も観たのですけれど…)、コレが外国人にも分かりやすい一番シンプルな作品なのかもしれません。欧州人はともかく、アメリカ人の能天気な脳ミソに、この作品はどう映るのでしょうね〜???

まだ「CURE」を観ていないので確かな事は言えないのですが、この作品もやっぱりテーマは「癒し」の様な気がしてしまいました。何かを永遠と追い続けている人なんでしょうね、この黒沢清という人は。1〜2作観ただけじゃよく分からなくて、ついつい何作も続けて観てしまいたくなる、するめイカの様な作家なのかも鴨(^_^;)。
人の生死が淡々と描かれる部分なんかは、黒沢ワールドの特徴でもあったりするのでしょうか?その辺りはかなり印象に残っています。ほんとシャープな人なんですね。でも、そこらへんは「ニンゲン合格」なんかとちょっと一線を画しているのかな?う〜ん、けどある意味それって、コインの表と裏の様でもあり…。やっぱりもうちょっと黒沢清研究してから、またちゃんと書きます(^_^;)。

キャストで一番印象に残っているのは洞口依子。私「君は裸足の神を見たか」以来のファンなのです。あの時共演していた…(名前忘れた)俳優さんは落ちぶれたビデオ映画になんか出ているのに、彼女着々と頑張っていますよね。黒沢作品でも常連サンなんだそうですが、不思議な魅力を持った人だと思います(そういえば「なで肩の狐」にも出てましたね)。
う〜ん、他のキャストは私的には皆いまイチでした。映像的には“劇場で観たらキレイだったんだろうな〜”という場面が沢山ありましたが…やっぱビデオじゃ駄目ですね(^_^;)。

最後に。私が黒沢清監督ってスゴイなぁ、と思った点を一つ。その“間”というか“タイミング”ですかね。人の生死や、何か大きなイベントの起こる時のそのタイミングというか…。木の倒れるシーンはちょっと多すぎるなと思いましたけどね(^_^;)。
取り合えず、同じ黒沢清監督の「CURE」がこの夏全米公開されることに決まりましたので、この作品はちゃぁぁんと劇場で観てみたいと思います〜。

Kichiku - The Devil's Banquet
「鬼畜大宴会」 - ***

Mar 5, 01 (Last Updated 04/07/01 - Please see English part below)

ぴあフィルムフェスティバル準グランプリ、98年オルミナ国際映画祭ではグランプリを受賞した、熊切和嘉監督の長編デビュー作。
私が今回この映画を観たのは、今月末よりニューヨークで開催される「ニューディレクターズ・ ニューフィルム」映画祭で、彼の長編第2作目
「空の穴」(寺島進主演、日本では今秋公開予定。先のロッテルダム映画祭で審査員特別賞受賞)が上映されるので、その予習も兼ねてです。熊切監督という名前は殆ど記憶の底に沈んでいたのですが、この「鬼畜大宴会」というタイトルは知人達から何度も耳にしたことがありました。いや〜、確かにその名の通りのエグイ映画です。

舞台はおそらく1970年代初頭(アグネスチャンがまだ若い頃なので)、左翼グループ(これがまた何派なのかよく分からないけど)の内部で繰り広げられるリンチと殺りくの大宴会。友人はコレって「"浅間山荘事件"がモデルになっているんじゃない?」と言っていましたが、何かもう尋常の域を超えてファンタジーにさえなっちゃってるんですよね。私にはどちらかというと、映画「鉄男」を彷彿とさせるモノがあったなぁ。

後半はもう、とにかくグチョグチョ。あと、女の人のあるシーンがちょっと?鉄男」のパクリなんですよ(両方観た人なら分かるでしょう)。とにかくカルト&オタッキー映画ファンならたまらないかもしれないけれど、一般的には嫌悪感をもよおす人の方が多いのではないでしょうか?
オープニングは何か黒沢明の映画みたいで、すんごく良かったんですけどね〜(実際、前半部分はかなり好きだった私です)。キャラクターも、相沢とか、そのムショ仲間(名前忘れた)とかけっこういいなぁと思ったんですけれど…。あと、やっぱりこういうグループの紅一点は、かわぐちかいじの漫画「メデューサ」に出てくる女闘志みたいのに限ります(フェミニストが聞いたら怒られちゃいそうな発言ですが。永田洋子がモデルという説が正しければ、あのキャラも超納得)。発想は面白いので、キャラのレベルもう少し高ければ…、とちょっと残念です。

ま、低予算でカルトでもちゃんと世界に認められる(?)映画が作れるということを証明し たという意味では、このドロドロ映画にもそれなりの意味があるのかもしれません。 2作目の「空の穴」は、なんかラブストーリーっぽくなっているらしいので、この映画とのギャップが今からちょっと楽しみです。

*後日談*
1974年生まれの熊切監督に、「どうして70年代のリンチ事件を自分の最初の長編の題材にしようと思ったのですか?」と聞いたら、報道特番みたいな番組(過去に遡った事件を掘り起こすもの)で、かのリンチ事件で彼らがどの様に死体で発見されたかを図にして紹介していたのだそうです。それが監督には非常に忘れられない図だったのだそうで…。
「空の穴」のページにも書きましたが、熊切監督って凄くシャイでピュアな感じのする人なので、本当にこの映画を監督した人なのかって、いまだに信じられない感じもしちゃいます。でも、次々回作かまたはその次くらいにはまたこんな感じのスプラッタ映画を作りたいそうなので、ファンの方はご期待下さい。

It is the first feature of Kazuyoshi Kumakiri, whose second feature, "Hole in the Sky", won the special jury prize at Rotterdam Film Festival, will shown at the "New Directors New Film" this year. Indeed, this film, “Kichiku - The Devils Banquet", got the second best award at Pia Film Festival (one of the biggest amateur film awards in Japan) and won Grand-Prix at Ormina International Film Festival (which I've never heard).

First of all, if you love "Tetsuo - The Body Hummer" by Tsukamoto, go for it! Otherwise, forget it! and just watch "Hole in the Sky" I guess. Like "Tetsuo", you see so many disgusting murder scenes with amateuristic SFX (it was a thesis for Osaka Art University, and all actors and crew are non-professional), but they are actually pretty interesting to see.
The story seems based on a true incident in 1970's (although it looked more fantastic horror to me). A group of lefty students stuck in the world of themselves and start killing each others. I actually liked the idea, and it could have been better with professional crew and actors I’d say.

I think this director is pretty talented as you see the opening, which is like an Akira Kurosawa's film (too exaggerated?). So, I'm really looking forward to see his first love story film, "Hole in the Sky".

「スペース・トラベラーズ」 - **

Feb 04, 01

(注:最後ちょっとだけ“ネタバレ”含んでマス)

これも今注目の渡辺謙さん(“溺れる魚”予習編:共演者について参照)、&「彼女たちの時代」から注目する様になった岡田恵和氏の脚本ということで、友人にテープを借りて観た映画。
予告編の印象通り、殆ど「踊る大捜査線:ザ・ムービー」のノリでした(監督は、「踊る…」の本広克行氏)。ラストはしっかり「彼女たちの時代」してましたけどね(^_^;)。雪で誤魔化す辺りは、もろフジテレビだし〜。東映・フジ・そしてCM界の大手制作会社ROBOTの三つ巴ということで、予算&技術、そしてスターは揃っているんだけれど、その全部がかみ合ってないという感じ。

リーダーの金城武は相変わらずいい男なんだけど、キャラとして何でもないのでドッチラケ(死語)。安藤政信クンは、全然オタクに見えません。池内博之クンも、終始無言なのはいいんだけど、それだけだったしな〜。深津ちゃんはかわいかったけど、もろ「彼女たちの時代」してました(^_^;)。渡辺謙・大杉漣あたり、いい味出してるのに、途中で終わるなよ〜って感じ。筧利夫は彼である必要性全くなし。もっと無名の役者さんを持ってきた方が良かったのでは???唯一の掘り出しモノ(?)は、甲本雅裕さんでした。本広組の常連さんみたいですね。
とにかく、人質が犯人の仲間入りをする説得力がまるでないんです。前半あれだけ時間使っているのに、後半にうまく繋がっていない所は痛かった。最後いきなり「明日に向かって撃て」になっちゃってるしなぁ…(アレって、「明日に向かって撃て」を知らない人には何が起こったのか分からないのでは???)。

ま、これも「皆月」と同じく映像はキレイでした。日本映画の映像水準って、世界的に見てもけっこう高い方だと思うんですけど、やっぱり脚本がちゃんとしてないとね〜。
岡田恵和サンは、やっぱりTVドラマの方が得意なんでしょうか?「彼女たちの時代」とか、あれだけいいモノが書けるのですから、TVであれ映画であれ、もっと頑張って欲しいです〜。

「皆月」 - **
Feb 03, 01

その昔、大ファンだった荻野目慶子サン(「南極物語」「陽炎」「いつかギラギラする日」その他舞台多数)と、脚本家としては常に注目の荒井晴彦氏(「赫い髪の女」「遠雷」「Wの悲劇」「噛む女」「恋人たちの時刻」「身も心も」)の作品だったモンで思わず観てしまいましたが、何〜て間延びした映画…。まぁ、監督が監督だから仕方ないのでしょうか???
とにかく間が長すぎ。よくまぁ粗編集や試写で誰もクレームつけなかったなぁ、と呆れ返ってしまいました。いい役者が揃っているのに演出も間延びしていた感が否めなかったし…。

その中でも、やはり噂通り(?)北村一樹クンは光っていましたね。まぁ、旬一番の彼を観られただけでも良しとしましょうか。とにかくオイシイところ、彼が全部持っていってた様な気がします。これが映画2作目の吉村多香美ちゃんも、いい女優さんだなと思いつつこの映画ではそれが全然生かされていない様で超残念。主演の奥田瑛二、影薄すぎ〜(^_^;)。監督は、荻野目慶子という女優の魅力を全然分かっていないし〜(T_T)。

この物語は、「なで肩の狐」「ゼラフィムの夜」「猫の息子」など他にも映画化された作品をたくさん持っている花村萬月氏の小説が原作になっているんですが、北村一樹クンのキャラを除いては、完全に荒井晴彦色って感じでしたね。嫌いじゃないんですけど、もう飽きてきたって気もします。実際原作読んでみないとどこまでアレンジしてあるのか分からないですけどね。
最後に、そうそう。映像はけっこうキレイだなぁと思いましたよ。特にエッチシーンとかね(^_^;)。崖っぷちの手持ちはやめた方が良かったんじゃない?と思いましたけど…。

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