"You Can Count on Me" - ****1/2
"Traffic" - 「トラフィック」****1/4
"Almost Famous" - 「あの頃ペニー・レインと」 ***3/4
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Directed and Written by : Kenneth Lonergan
Staring : Laura Linney、Mark Ruffalo、Mathew Broderick
Official Site : Paramount Classics
観終わって“久々に実のある映画を観た”、という感じがしました。何度も書いている様に、2000年は近年まれにみる不作の年で、どの映画を観ても小手先だけという感じが否めず(「ダンサー・イン・ザ・ダーク」や「ヤンヤン 夏の思い出」は別として)、映画作りの技術はうまくても、何かが足りない…その気持ちを満たしてくれる映画になかなかめぐり合うことが出来なかったのです。
この映画は一言で言うとかなりおセンチな映画なのですが、私が感動したのはその“お涙ちょうだい的ストーリー”にではありません(むしろラストシーンなんかはけっこう冷静に観ていた私です)。この監督/ライターの非凡なる才能(ある意味私好みの才能と言った方がいいかもしれませんが)に感動してしまいました。とにかく脚本がよく書けてるぅっっっっ!!!!!
この作品を監督&脚本を担当したKenneth Lonergan(牧師さん役で自らも出演)は、もともと舞台の戯曲家で、NYオフ・ブロードウェイの作品”This is Our Youth”等でいくつかの賞も受賞しており、お芝居の世界ではちょっと名の知れた人でした。この映画のエグゼクティブ・プロデューサーであるマーチン=スコセッシは、彼の戯曲の大大ファンでして、スコセッシの作品を手掛けてきたプロデューサー達、Kenneth Lonerganのお芝居に関わってきた制作会社、そしてNYインディー映画老舗の制作会社“Shooting Gallery”が一緒になってこの映画を制作したのです。
この映画は去年のサンダンス映画祭で最優秀作品賞&脚本賞を受賞しているのですが、それは私の中ではあまり期待度の足しにはなっていませんでした。勿論、どちらかと言えばインディー系の映画を観ることの多い私にとって、サンダンスで賞を取る作品には好きなモノも多いのですが、それらには得てして“アイデア勝負”の作品も多く、ここのところストレートな作品が観たいなぁと思っていた私にとって、“サンダンス最優秀作品賞受賞”は、むしろマイナス要素のように聞こえていたのです。
ここへ来てあわてて観にいったのは、単にゴールデン・グローブ賞の発表までに、ジュリア=ロバーツと主演女優賞を争っているローラ=リニーを見ておかなくっちゃという理由だけだったんですよね(^_^;)。で、この映画を観始めて30分くらい経った辺りから、その考えは全くの間違いであったというストレート・パンチをくらってしまいました。
まずは脚本から。この脚本、元はショートストーリーの為に書かれたそうですが、それを2時間弱の長さに延長していながら、構成的にきちっとまとめられていることに感心。脚本を書くときのいわゆるフォーミュラーみたいのに沿って書かれていて、悪く言えばちっとも新しくないのですが、無駄な部分も殆どないし、やはり巧い人なんだなぁと言わなければならないと思います。いくら戯曲を巧く書ける人でも、舞台と映画というのは全く違うメディア(場合によっては相反するメディア)ですから、映画でこれだけのモノが書けるというのはかなりのモノ(といっても、彼は以前すでにロバート・デニーロ主演の映画「アナライズ ディス」の脚本を書いています)なんじゃないでしょうか。
それから、細かい部分の会話でいかに微妙な心理描写を引き出すか。これも映画のセリフは、お芝居のそれとは全く違うモノですから、「映画の文法」をきっちり抑えながら、キャラクター達の心を巧みに表現している所にもつくづく感心してしまいました。
あっ、ごめんなさい。またストーリーの紹介が後まわしになってしまいました(^_^;)。このストーリーは一言で言えば幼い時に両親をなくした姉弟の物語(写真参照)。生まれ育った小さな田舎町でシングルマザーとして8歳の息子を育てている姉サマンサの元に、放浪ばかりしている弟テリーが2年ぶりに帰って来る所からお話が始まります。基本的にはサマンサとテリー、そしてサマンサの息子ルディーの3人の触れ合いが中心。そこにサマンサの上司であるブライアン等が絡むだけ。とにかく至ってシンプルなストーリーです。
でも、各キャラクター、特にサマンサの心の動きがとにかく絶妙。もう10分くらいおきに上に行ったり下に行ったり。その辺りの気持ちの変化が手に取るようにして見えるのです。これは勿論脚本が良いというだけではなく、彼の演出家としての力量にも多分に関わってくるのですが。
戯曲家の彼(お芝居で演出をやったことがあるかどうかは知りません)が、どういった経緯でこの脚本を自分で監督することになったのかは分かりません。まぁ、ここまで思い入れているストーリーなんだから、他の人にやらせたくないというのがあったのかもしれませんが、彼が監督しちゃって大大正解!!!!これが初の長編映画監督作品だなんて、誰が信じられましょうか?
元々お芝居の世界から来ている人が、こんなにも映画の文法を知り尽くしているとは驚きです(「アメリカン・ビューティー」のサム=メンデス監督も舞台畑から来た人ですが)。短編も含め大抵の初監督の映画で、何が観づらいって彼/彼女達がシーンをどこで切るかをわきまえられない(というか勿体なくて切れない)というコト。ところがこの監督、もうバッサ・バッサと切ってます。だから映画の流れにちゃんとテンポがついている(コレ、ベテラン監督の作品では当たり前ですが、初監督作品で出来る人なかなかいないです)。あと、音楽でシーンを盛り上げるのも巧い。車のBGMをうまく使っているし、プールバーのシーンなんかけっこう好きだった私です。それから、主演の二人はもともとうまい役者さんだから置いておくとしても、子役のうまさはやっぱり彼の演出家としての力量なのだと思います。
そして、世間一般この映画の話題の中心と言えば主演のローラ=リニー。「真実の行方」で彼女を観て以来、実は彼女の優等生的な演技の巧さにはちょっぴり引いてしまう私です(これと全く同じタイプの女優さんに、リーゼ=ウィザースプーンがいます。いつも絶対うまいんだけど、全く感情移入出来ない…)。映画を作る立場として観ると、彼女の演技は本当に巧いし、常に安心して観ることが出来ます。でも、観客の立場として観るとやっぱり好きにはなれないタイプ。だから今年のオスカーレース、最初はジュリア=ロバーツよりもローラ=リニーの方を応援していたのですが、エリン=ブロコビッチを観た時エリンというキャラクターに心動かされてしまった私としては、不本意だけど(?)今回はジュリア=ロバーツを応援しなくちゃならないなぁ、と思いました。
弟役のマーク=ラファーロは、いい時と悪い時の差が激しい人。シーンによっては全然魅力的に見えないのに、子供といる時の彼は最高だったな。ローラ=リニーといる時は相性が合わなかったの?と思っちゃうくらい(威圧されていた?)、情けない感じがしましたが。まぁ、“情けない弟”という設定だから、役通りキャラになりきっていたと言えばそれまでなんですけどね(^_^;)。
汚れ役(?)のマシュー=ブローデリックは、この役の為に体重増やしたの?っていうくらい、デブデブーのすけべオヤジでした(^_^;)。特別良くも悪くもなかったので、印象薄かったなぁ。
余談ですが、マーチン=スコセッシ監督次回作で、レオナルド=ディカプリオ主演の「Gangs of New York」の脚本は、Kenneth Lornaganが書いています(共同脚本ですが)。う〜ん、「脚本も書ける監督」っていうのが多い中、「監督も出来る脚本家」っていうのはなかなかいませんよね。思いつく人といえば、スティーブン=ザイリアンとかローレンス=カスダンくらいかな?そういえば、タランティーノもオリバー=ストーンも、世に出たのは確か脚本の方が先立ったような気もしますけど。
当面の所、彼の次の監督作品は公にはまだ発表されていない様です。勿論脚本業の方も多いに期待していますが、私は是非、彼にはもっと自身で監督をして欲しいなぁ…。
When I left the movie theater after I saw this film, I realized that I hadn't seen a fruitful film for a little while (except "Dancer in the dark" and "Yi Yi"). Although everyone says the year 2000 sucked, there were some decent amounts of film, which have brilliant filmmaker’s skills. However, I couldn't help feeling in them missing something, which straightly talk to me.
What this film talked to me was not its sentimental or melancholic part but the filmmaker, Ken Lonergan's unusual talent of writing/directing, which was shown by a straight way of telling a pure story.
As you may know already, he's already known as a playwright of "This is Our Youth" (Off Broadway show, which got a couple of awards). However, I have no idea how he got to right to shoot this film as a director not just as a writer (I heard Martin Scorsese, who is the executive producer of this film, loves him as a WRITER), but it was totally a right choice for those producers to let him direct.
OK, let me talk about his writing first. This screenplay was written for a short first, and he extended into almost two hours story, whose construction was very organized. It was written exactly within the Hollywood formula, which means nothing new at all. But think about that he's from the stage world and switched into the movie world so easily (this is his second screenplay after "Analyze This", though).
The way he depicted each character's subtle feeling was amazing. He definitely knows the grammar of film (maybe better than doing in the stage world?) . I'm so jealous!!!
Then talk about his directing, I was impressed by that he knows "how to cut the scenes" so well. You know, when you see a first time feature, you often see so many extra shots or moments, because it’s so hard for the filmmaker to cut those precious scenes. However, a talented director knows how to cut scenes to shape a film, and I think he is definitely the one.
You might be able to say, those lead actors were good, because they are talented actors from the beginning. Yes, maybe. But what the 8-year-old boy was so good was absolutely the director’s job.
Anyway, I went to see this film just because I wanted compare Laura Linny to Julia Roberts for the Oscar & GG bet. I actually can never empathies with her acting since I saw her in "Primal Fear". Yes, her acting is always perfect, but that's it. As a filmmaker, I might take her as insurance, but despite of that riskless acting, I would never expect finding a surprising treasure instead.
In fact, I was going to stand by her against Julia Roberts before I saw this film. But now my positive impression switched to Julia Robert's in "Erin Brokovich", because I had no expectation to her before I saw that film.
Mark Ruffalo, who acted the brother was good when he was good, but sometime he didn't look attractive at all. Wonder if it was his chemical thing with Laura Linny. He looked so attractive when he was with the boy, though.
Mathew Broderick was basically nothing more than a chavy pervert manager. I think he took this role just because the connection with those producers.
So…, K Lonergan is one of the screenwriters of new Scorsese’s "Gangs of New York", but I cannot find any of his next credit as a director. Among a lots of "directors who can write", he is one of a few "writers who can direct". I actually love this kind like Steven Zaillian or Laurence Kasdan. I am really looking forward to seen his second directing film!
「トラフィック」- ****1/4 |
Directed by : Steven Soderberg、Written by :Stephen Gaghan
Starring : Benicio Del Toro、Don Cheadle、Michael Douglas、Catherine Zeta-Jones
Official Sites : English
各批評家達から2000年のナンバー1作品と言われているこの「Traffic」。う〜ん確かによく出来ています。でも、これが最高の作品だったとは、やっぱり今年って不作の年だったんだなぁ、というのが私の第一印象でした。おそらくそういった前評が全くなかったら、「をを。いいじゃん、この映画!」と思えていたかもしれないのですが、つくづく事前の期待というモノは鑑賞者にとって最大の敵ですね。
それともう一つ、私にとってこの映画の印象を下げてしまったのは、この映画のその「マグノリア」的な部分。私、「マグノリア」を観た時の印象があまりよくなかったのですよ。アレもめちゃくちゃ期待して観にいってがっかりしたので、その時の思い出がちょっと蘇って来てしまいました(「マグノリア」も、批評家からはけっこう誉められていて、ベルリン映画祭では最優秀作品賞も受賞しています)。「Traffic」も「マグノリア」も、映画作りの基準としては非常によく出来ているし、山程いるキャラクターを見事にさばいているとは思います。でも、“巧い”部分だけが妙に鼻についてしまって、どうもストレートに観られない。私としては素直に物語の中へ入っていくことが出来ないのです。
お話は“麻薬”というキーワードを軸とした、刑事・麻薬取引人・彼等を取り締まる側とその家族達。舞台もメキシコからサンディエゴ、オハイオからワシントンDCに至るまで、かなり場面があっちに行ったりこっちに行ったりします(もともとはイギリスのTVシリーズだったので、オリジナルの話はもっと複雑)。
その辺のごちゃごちゃしたキャラクターをきちんとさばいている辺り、やっぱりこの監督は自身の非凡な才能を見せ付けているわけですが、キャラクターとしてはBenicio Del Toro以外がどれもいま一つで…。でも、各場所ごとの違いなんかは、割とよく出していたと思います。メキシコは粗画のセピア色、反対にオハイオのスラム街やDCでは青を基調にしていたりして。DP(=撮影監督)のクレジットは、Peter Andrewsとなっているのですが、コレ実はソダーバーグ監督本人。ううん、デキる奴…。
メキシコの腐敗しきった軍隊とオハイオの高校生が麻薬というものを通して直結しているって、普段はなかなかイメージとして沸いてこないのですが、この映画を観てなるほどなぁと感心したりもしました。勿論その狭間で、サンディエゴの取引人や、DCの政治家達もいろいろと動いているわけです。
とにかくめちゃ多いキャラクター達の中でやっぱり気に入ってしまったのは、Benicio Del Toro(いい写真がなくてとても不満ですが)。かっ、かっ、かわいいっ!見た目は全然ハンサムじゃないんですが、その仕草で惚れるっ!!!お話の中に彼の相棒の恋人っていうのが出てくるのですが、なっなんでコイツに惚れないのよ〜っ、と私は彼女に向かって、心の中で何度も叫んでしまいましたよ(^_^;)。いや〜っ、今まではただのコワイやくざの兄ちゃんとしか思っていませんでしたが、やっぱり男は顔じゃないっという魅力を爆発させてくれました。
ただ他のキャラクターがね〜。Don Cheadleとか、Michael Douglasとか、Catharine Zeta-Johns とか、私にとってはいまイチパンチが足りなかったです。皆うまいことには違いないのですが、どうも何かが欠けている気がして…。その点高校生役の二人は、けっこう頑張っていたかなぁと思います。あと、ほんの数分しか出てこなかったけど、やっぱりアルバート=フィニーはいいなぁ
この映画の監督スティーブン=ソダーバーグはご存知の通り、20代の時にデビュー作「セックスと嘘とビデオテープ」でいきなりカンヌ映画祭の最優秀作品賞を取った人ですが、その後はヒット作に恵まれず、2年前の「Out of Sight」で不死鳥の様(?)に蘇りました。で、それからは1年に1本以上とペースを早め、「The Limey」「エリン=ブロコビッチ」そしてこの「Traffic」と殆ど半年に一回くらいのペースで作品が上映されています。
「セックスと嘘とビデオテープ」は当時2回も劇場で観たのですが、1回目はけっこう衝撃を受けて、2回目はお話の内容を知ってしまっていたので、ちょっと興ざめしてしまった覚えがあります。そう言った意味では、彼の捻った作品よりもストレートに取った作品の方が好きなのかも鴨。「Out of Sight」はとっても可笑しくてお洒落で、それはそれで好きな作品でしたが、「エリン=ブロコビッチ」にはとにかくびっくり。最初は「Civil Action」の二番煎じにしか思っていなかったのに(私はけっこうこの映画の監督、ステーブン=ザイリアンの隠れファンだったりなんかします)、こっちの方が出来が全然上だったんで唖然としてしまいました…。
「Traffic」は、アカデミー賞というよりも批評家受けのする映画だから、オスカーでどこまでやってくれるか見モノです。個人的には「エリン=ブロコビッチ」の方が好きだったけど、「エリン=ブロコビッチ」&ユニバーサルスタジオだったら、心情的には「Traffic」&USA Filmを応援してしまうなぁ。ちなみにUSA Filmは、まだ設立2年未満の新しい会社で、アジア映画の配給やインディー系の質の高い映画を制作することでめきめきと頭角を表してきている会社です。第2のミラマックスにはなってほしくないけれど、オスカー前のロビィ活動で、どんな力を発揮できるかな???
Because many of critics chose this film as the best film of the year, I expected too much AGAIN. To think of this film as the number one film of the year, I re-realized how bad this year was.
Of course, it was good. But the other reason why I couldn't have a positive impression to this film was that it reminds me when I saw "Magnolia" last year. It was also acclaimed as one of the best by critics and won the best film at Berlin. And yes, of course, none of untalented director can manage this kind of ensemble characters, but for me, none of those characters really hit me in fact except one. It was Philip S Hoffman for "Magnolia", and it was Benicio Del Toro for "Traffic".
Goooood, Benicio Del Toro was soooooo cute (not his face but his behavior). I was screaming in my mind when his partner’s GF was in front of him, "how could you NOT fall'n love with him?????"
I’d been never attracted by him, even when I saw "Usual Suspect" or "Fear and Loathing in Las Vegas". But I'll definitely be one of his fans in a while.
Other actors were not bad but not so impressive (except how fat Catharine ZJ was… ^_^;). Of course Albert Finny was great as usual even in a minute role.
Same as everyone, I re-thought about Soderberg's talent since "Out of Sight", which I liked a lot. But my surprise by seeing "Erin Brokovich" totally beat the impression by seeing "Out of Sight" or "Traffic". I was pretty amazed by how much I loved "Erin" indeed.
Nevertheless, for the Oscar race, I would support "Traffic" & USA Film rather than "Erin" & Universal just for their independent spirit sake. Wonder which one beat which... Maybe "Gladiator"??? Sure, that's Academy, that's Hollywood. But... hey, you never know!
「あの頃ペニー・レインと」 - ***3/4 |
Directed and Written by: Cameron Crowe
Staring : Patrick Fugit, Frances McDormand, Kate Hudson, Billy Crudup, Anna Paqin, Philip Seymour Hoffman
Official Sites: Dream Works SKG, Vini Films
Yes, it was good and sweet. Feels good in the end (although it could have finished 5 min earlier). But was it the best film of the year of Roger Ebert????? What a pathetic year it was, the year 2000!!!
If you love American music from 70s, you might adore this film(but I have no idea about those eras). Yes, the way he filmed was quite well done. That’s for sure. However, the beginning of the story was too easy. He got became a journalist so quick and got together with the band without any struggles. And because I loved the relationship among the boy, the girl, and the stupid musician, it was pretty disappointed that we didn’t see it exploded. On the other hand, those concert scenes were pretty exciting. I loved them a lot and wanted to see more.
Talking about casting, of course everyone pays attention to Frances McDormand (BTW, the way they introduced her name in the opening was cute), but I didn’t see she did an impressive job (of course she was very funny and cute as usual, though) . I guess I was expecting too much AGAIN.
The boy (William) was cute and perfect for that role. Wonder how he’ll turn to the next role. About the girl (Penny), I didn’t find much attraction in her particularly except in one scene--- right before they go to NY, the boy tells her not to go --- In that scene, she was so photogenic and I totally saw the filmmakers love to her on the film reel.
Honestly, I hate Billy Crudup after I saw “Without the Limit” (I even had to walk out in the middle of the movie), but he was pretty good in this film. BUT, what was wrong with Anna Paqin!!! I can never understand why she took that role! (Doesn't she have a brain to get into Columbia?) It was nothing and horrible. I was waiting for her to be something in the end, but nothing happened at all…
Finally, as I always love Phillip Seimor Hoffman, he was good in this film as well. This time, I realized that how much his voice sounds attractive.
This film made me think the difference bet writing as a fan and as a critic. (William became a fan of the band eventually but had to write for Rolling Stone). Of course I'm writing this whatever I want nothing more than just as a fan, but still HP is pretty a public thing, you know? On the other hand, no critic can write a mutual opinion, and especially when he/she is a friend of a filmmaker, it's so hard to critic the filmmaker's piece (As you know, one sentence of his/her writing could bankrupt a company). Thought about how you can really estimate an art... what a weird way to earn yourself?!?!
To tell the truth, I kind of liked “Jerry McGuire” (except Tom Cruise) and was actually very impressed by that those two films are pretty different. I think “Jerry…” got much simpler story but somehow had more passion in the characters. And, “Almost…” was much cooler than “Jerry…” but I felt a bit of characterization missing.
Anyway, I’m looking forward to seeing his next “very different” film.
「ザ・エージェント」で注目を集めたキャメロン=クロウ監督の第2作目。1970年代の人気ロックバンドの記事をローリング・ストーン誌に書くことになった10代のライターとそのバンド、そしてグルービー(彼女達は自分はグルービーではないと言っていましたが)の一人である女の子の物語。
正直「ザ・エージェント」は(トム=クルーズを除いて)けっこう好きだったし、評論家ロジャー=エバートがこの映画を2000年の映画第1位になんて選んでしまったから、またまためちゃくちゃ期待して観に行ってしまいました…(^_^;)。
ま、良かったんですけどね。基本的には。映画作りは一作目にも増してさらに磨きがかかっているし(でもトーンが全然違う)、ちょっとしかなかったけどコンサートのシーンはけっこう好きでした。でも肝心の三角関係の出番が少なくちょっと残念。ワイルドな内容に見えて実はわりかし予定調和的なストーリー運びでした。
この映画を観て一番考えさせられたのは、ファンとして何かを書くことと批評家として何かを書くこととの違い(主人公Williamの最大の悩みは、自らファンになってしまったバンドStillwaterの記事を正直にRS誌に書けるかという所にありました)。私のHPは元々”独断と偏見で書いています”と何度も宣言して書いてはいるのですが、HPはやっぱりパブリックなモノだしその辺の悩みは多いところです。反対にどんなに厳しい批評家であれ、自分の好みを全く無視してその映画を冷静に判断することは難しいですよね。殊にそのフィルム・メーカーと友達になってしまったりしたら尚更のこと。彼/彼女を傷つけてしまうというだけでなく、特にアメリカでは一筆の批評で膨大なお金がプラスにもマイナスにも動いてしまうのですから…。芸術をピュアに評価するって、この資本主義社会では(多分どの社会でもそうだと思いますが)難しいんだなぁと改めて痛感しました。
オスカー・ノミネートの呼び声も高いフランシス=マクダーマンドの演技は、期待のしすぎで驚きが半減。主役の男の子と女の子もかなり良かったけど、次回作にもっと期待かな。ビリー=クルダップは「Without Limit」という映画を観てから大嫌いな私ですが、この映画ではまぁまぁ良かった。驚いたのはアンナ=パキン!どうしてこんな役のオファーを受けたんだろうと思うくらい、どうでも良くてつまらない役をやっていました(T_T)。相変わらず大好きなフィリップ=S=ホフマンですが、今回はその声にしびれたなぁ…。
日本でも、F=マクダーマンドがGG賞やオスカーにどれだけ絡んでくるかを見計らって近々上映されるのではないでしょうか。今日本でも70年代ブームだからけっこう流行るかもしれませんね。キャメロン監督の次回作にも大いに期待します。
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