評価の満点は5つ星です。
Dec, 05 下高井戸シネマにて
今年最後の映画 合計6時間15分!!!いや〜、1部2部分けて観ましたが続けて観ても全然いけたと思います。面白かったぁ〜〜〜。まず、60年代からのノスタルジックさが2003年の最後にまで全編に流れていたのがGOOD。長いストーリーには決してまとまりがあったわけではないし、素晴らしく計算されていたとも言えないのですが、ホント流れるような展開で10時間以上でも観続けられるような勢いでしたよ〜。コレっておそらくそれぞれの役者の魅力って〜のが一番なんでしょうね。家族の顔なんて皆バラバラなのに観続けているとホントに家族に見えちゃうんだから不思議だぁ。
監督自身60〜00年代をリアルタイムで生きてきた人であるだけに、特に60〜70年代のイタリア映画全盛期のテイスト(アーティてんこ盛り、ちょっちポリティックス)が現代の後追いではなく、筋金入りの本場モンでした〜。
Dec 23, 05 新宿プラザにて
3時間という上映時間は全く気にならず、あっと言う間に終わりました。…けど、出来には不満だ〜。特に最後のNY部分が感情的にはなんともチンケで・・・(エイドリアン・ブロディがぶらぶらしていた部分なんか何ともアホっぽかった〜(^_^;)。骸骨島のCGはまぁまぁゲーム感覚で楽しもうと思えば楽しめたけど、私的にはいまイチ。・・・にしても実のところ、個人的にはロード・オブ・ザ・リング:シリーズより好みだったかも鴨。
Dec 21, 05 新宿ピカデリーにて
いや〜、予想よりずっとヒドくてがっかりでしたぁ。勿論最初から日本を舞台にした英語劇ってトコで引っかかりまくっていたのですが、思ったよりずっと“怪しげな日本”だった・・・キャストがチャイニーズ揃いだったのは百歩譲ってよしとしても、置屋のセット、アレはどう見てもチャイニーズでしょう!!!
まぁ、それは置いておくにせよ、どのキャラにもまるで感情移入出来ないし、ストーリーにもまるでまとまりがないし、う〜〜〜〜〜ん映画そのものとしてどうなのよ???コレをよしとするアメリカ人もどうなのよ???とゆ〜か、”?”マークばかりが残る後味の悪い作品でした。
Dec 20, 05 三軒茶屋シネマにて
ひゃぁ〜やられたぁぁぁぁ。ココへ来て今年一番の収穫!!!勿論、その良き評判は聞いていたのですが、これ程までに引き込まれるとは!!!もぉ、映画前半から泣きっぱなしでしたよぉぉ。とにかくやっぱ脚本がよっく書けてるぅぅぅ〜〜〜。う〜ん、実在した人物の伝記モノを書かせたら、アキバ・ゴールドマンに勝る人はいませんねっっっ!!!『ビューティフル・マインド』の監督&主演コンビ。正直大嫌いな二人だし、格闘技なんてめっちゃ嫌いなのに、まるで抵抗なく観られました。いや〜、よかった。前半の切羽詰る極貧生活から信じられないそのラストまで、もぉ手に汗、眼に涙、涙、涙・・・。ハリウッド映画もまだまだ行けるよぉぉぉっっっ。
Dec 14, 05 TOHOシネマズ府中にて
いつも通り、まぁまぁ面白かった。コレはもうシリーズものであって、フツーの映画作品としては評価出来ないっすね。それにしても、あの3人はどんどん大人になっていくし、物語はどんどんダークになって行きますな。それを見届けるだけでも今後に注目かも〜
Dec 21, 05 恵比寿ガーデンシネマにて
もしコレが最初に観たダルデンヌ兄弟作品であれば相当評価は高かったと思うのですが、う〜〜〜ん、『ロゼッタ』『息子のまなざし』とあまりにもパターンが同じだった分マイナスになっちゃったかな。そのテンポの速さ、繰り返す車道の往来シーン、バックショット、ラストの終わり方、エンドクレジットのパターン・・・全ておんなじじゃない〜〜〜???それはそれで好きだし、一作品として十分カンドー出来たけど、あと一歩新しい境地に踏み出して欲しかったです〜
Dec 9, 05 TCC試写室にて
コレはズルイ映画です。もぉ、ラストやってくれます〜。「絶対泣かないぞ〜〜〜」と思って身構えているのに、やられちゃうんだなぁ〜。前半は少し入って行きにくいところもありますが、ラスト20分くらいで断然盛り上がります。うん、ちゃんと前半さりげないしかけもあるしね。やっぱウマイです。でも『トニー』ほど好きにはなれなかった。やっぱズルイんだもん、この映画。
Dec 7, 05 新宿文化にて
ひゃぁぁぁ〜〜〜、いいぞいいぞ、おバカ映画〜〜〜。もぉ、めっちゃ大好きでしたぁぁぁ。ほんとゆ〜と、主演の二人が大っ嫌いなので、あまり期待してなかったのですが、まぁ、ガッコの後輩が脚本&私の大大大好きなアキバ・ゴールドマンが脚本ドクターってコトで、そこは期待していたのね。いや〜、めっちゃ面白いのなんの!!!!!別に飛びぬけて新しい何かがあるわけではないのですが、とにかく話に心地よいリズムがある。キャストを含めた作り手皆が楽しんで作っているとゆ〜のが、観ている側にもよ〜〜く伝わって来るのですね。ほんっとに素直に楽しめました。DVD買おっとぉぉぉ〜
Dec 7, 05 新宿プラザにて
まわりの評判があまりにもよかったので、ちょっと拍子抜けしたかなぁ〜。確かにクロウ監督流のおされでウマく出来てる作品なのですが、私ってやっぱもっとベタな作品の方が好きみたい(^_^;)。あの二人の関係も、長電話してたあたりはリアルでよかったんだけどなぁ〜、まぁ手作りアルバムはよしとしても、ラストがちょっち非現実的過ぎやしませんか???
Dec 6, 05 国立近代フィルムセンターにて
1961年に製作された幻の名作。保存状態が悪いにも関らず、やはり映画は見た目のクオリティーなんかじゃないんだなと実感。とにかくスタイリッシュだし、金ギヨン監督の『下女』にもみられたダークでクラシックな西洋テイストが泣かせるわ〜(>_<)。特集上映の初日だったので、兪賢穆監督が来場し貴重なお話を聞くことが出来ました〜。
Nov 28, 05 下高井戸シネマにて
待ってました、小栗さまの新作!いやはや、ここまでの境地に来るとただただ圧巻と唸るばかり。もぉ、ストーリーがどうとかキャラクターがどうとかいう次元を通り越していますよね。とにかくスゴイ。冒頭に魚喃キリコのマンガが使われてたのにはびっくりしましたけどね〜〜〜。
Nov 25, 05 シネスイッチ銀座にて
ただの昭和ノスタルジー映画だと思っていたのですが、それは最初の部分だけで後の大半がいきなり在日・韓国モンダイになっていてびっくり。フツーのお涙映画になってしまったのでちょっちがっかりでありました。藤井隆はよかったけどね〜〜〜。
Nov 20, 05 下高井戸シネマにて
製作は1年以上前の作品ですが、日本では戦後60周年作品として観るにふさわしい映画ですね。ヒトラーがいいとか悪いとかについてのジャッジはさておき、戦争の末期とゆ〜のはこうして悪化していくのだなぁ、とゆ〜のがよく分かりました。ヒトラー周りの人々だけでなく、ベルリンにいるさまざまな人々が描かれていた・・・コレって70年代日本映画の常套手段だったんですよね〜。00年代になり、ドイツではこの様な映画が作られ、日本では『男たちの大和』かぁ・・・。う〜ん、ちょっと情けないというか・・・
『ドント・ルック・バック』
う〜ん、“好きなタイプ”の映画ではあるのですが、ストーリー全体のバランスとか最後のオチとかがなぁ。最初からオム二バスと分かってて観る分にはいいかもしれないけど、知らないで観たらどうなの???・・・にしても、それぞれの主人公は良かったね〜。キム・テウは最近ほんとハマってるし、一話目の彼女もイイ。そして、二話目のイ・サンウはこれからブレイクしそうですよ〜。好みじゃないけど、かわゆいイケメンなのだぁぁぁ。
『4:30』
彼の短編全二作『15』と『CUT』を観ていたので、それらとのギャップにびっくり!!!とにかく前作はヒップで翔んでて(死語?)踊りまくってたのに、この作品はまるで蔡明亮の『河』のごとく、しず〜〜〜かなトーンで。少年の性への目覚めと死の匂いと言葉のディス・コミニュケーション。オレンジとアイスクリームとJAZZの音色とハングルのメモ。う〜〜〜ん、コレはこれで好きだよぉ〜〜。若干20代のロイストン・タン監督の今後に期待だぁぁぁ〜。
『癒された地』
今年のAFFイチオシの作品であるだけに、ホントによく出来ていました。ストーリー・構成・演出(ちょっとオーソドックスだったけど)・演技それぞれが全て合格点。そこに歴史的背景も加わって、おのずと評価が高くなるのは納得するにせよ、好みの問題としてはまぁまぁだったかも鴨。
『バッシング』
カンヌのコンペ&FILMEXのグランプリなんですね〜。出来がよいか悪いかと聞かれれば決してよいとは言わないし、実在するTさんのイメージを大きく損ねているという点で手放しサポートとは言わないのですが、でもやっぱりこうした作品はもっと世に出てもいいと思う。政治的に声高に祀り上げる作品ではなく、あくまでも“監督のパーソナルな作品”としてね。ここに出ていた彼女の閉塞感はTさんの持っているものでは決してなく、やはり監督の持っているものなのだと思う。だからかなぁ、会場では随分とオジサン達のすすり泣き声が聞こえていました。
『やわらかい生活』
どうしても皆『ヴァイブレータ』と比べてしまうのですが、コレはコレで好きですよ〜。やっぱ廣木監督x荒井晴彦x寺島しのぶはゴールデン・トリオだなぁ〜。・・・けど、この作品で一番光ってたのは最近不調だった(?)トヨエツかも。確かに『ヴァイブレータ』でも一番魅力だったのは大森南朋だったしなぁ。結局三人揃って男主人公を盛り立てるのがウマイのかも鴨。
『サグァ』
最近ハマってるキム・テウの主演作。それにしてもまぁ〜、こんな何〜も起こらない男女3人の出会いと別れを新人監督に1本の作品として撮らせるプロデューサーって〜のはエライ。勿論、ヒロインがムン・ソリであって初めて予算が通ったのかもしれないですけれど。ただ、脚本の段階で相当何組ものカップルを男女別々にインタビューしたとか。だったらもう少し捻りのある展開があってもよかったと思うのですが・・・(^_^;)
『落ちる人』
いやぁ、FILMEXの特別招待作品らしい・・・(^_^;)。前半はかなりタルかったのですが、最後のオチがいい。映画祭でなければ観られない典型的なアート作品ですねっっっ。
“王道映画”・・・この一言です。隙なくそつなく出来ている。(個人的には伊勢谷クンを除く)どのキャラもよく立っていたし、キョンキョンはやっぱいいっす〜(^o^)。あと、私的には山下クンのキャラがいるかいないかでこの映画に対する思いが全然違ったと思うのね。彼の存在がなければ、「ただのよく出来た映画」で終わってしまったかも・・・。後で分かるタイトルの意味(原作のタイトルは「輓馬」)も、にくい程に愛しいネーミングでした。
センスとしては好きな映画ですが、どうも監督の個性そのものというより、プロデューサーの個性そのものが前面に出てしまったみたいでそこが気になったかも鴨。前者の繊細さと後者の大胆さがうまく噛み合っていなかったというか・・・キャストもスタッフもお膳立てがモロ好みの作品であるだけにちょっと残念。個人的には、途中もろもろのぐちゃぐちゃシーンよりあの“ラジオの夜”の静けさが好きだったのぉ〜。
もぉ、号泣したぉ〜〜〜〜(>_<)。いや、新人監督なのに、ど〜してこんなにウマイのかなぁ。最初はけっこうエキセントリックな男女関係なんだけど、中盤から後半へはめっちゃリアルだったぁ〜。それにしても、こんなクセのある男を演じられるのは、パク・ヘイル以外いませんよね〜。あんな役者が日本にいるだろうか???なんともうらやまし〜〜〜。
アラン・レネの再来とゆ〜コトで期待大き過ぎたか???確かに左右に割った画面は画期的だし、それなりのカラクリもされてある。けど逆にだからこそ私はうまく感情移入出来なかったような・・・。二人ともすっごく魅力ある俳優同士なのにね〜。ど〜でもいいけど、この映画のエグゼクティブ・プロデューサーが、ちょうど10年前私がNYで大学院入学に入る際に推薦状を書いてくれたヒトだったとは・・・う〜む、世界は狭いのう。
こちらも新しい天才の誕生とゆ〜ことでやはり期待が巨大過ぎたぁ〜。マンガの画とスクリーンの画が交錯するあたりは彼にしか出来ないオハコだと思うけど、他は過去にもあったアメリカB級映画のティストで・・・。まぁ、若いし勿論それらをワザとやっているわけだから、今後もう一ひねりの未来に期待でっす。
コレは期待以上のスゴイ出来。監督の重厚でコミカルな才能に慄かされることはもちろん、この巨大シーンの多くを撮影させた中国政府にもちょっと驚き。コレってやっぱ仕切りに秀でたプロデューサー、もしくは監督自身のカリスマ性なしにはあり得なかったでしょうね。キャラクターも、一見これまでの中国映画みたいなドロ臭さに覆われていると思いきや、やはり新世代の精彩を放っていたと思います。今後の作品に期待!!!!
前に訪れたことのあるグアナファとという街が舞台ということで期待していたのですが、そこはグァナファトらしさ(?)よりも南米インディー独特の褐色感ばかりが出ていたのでちょっと残念でした。けど、あの主人公のオジサンはいい〜ね〜。監督のお隣さんだというからびっくり!!!そ〜言えば、去年グランプリを獲った『ウィスキー』も、若くてイケメンの監督が撮った老人の性でしたね。おんなじだぁ〜
***まわりで一番評判のよかった『私たち』は結局観られず仕舞い・・・配給が決まったので、劇場公開まで待ちます〜〜〜(>_<)
恥ずかし〜けど、悔し〜けど泣きました・・・。『初恋のきた道』ではまるっきり泣けなかった私ですが、この作品は「無理やり泣かせようとしない」ところが泣かせるんですよ〜。「こう来たら、こう来るかな???」というのを見事にひっくり返してくれる。これは勿論、監督がこうしたら泣かせられるというツボを分かっているからなんですね。で、今回はそのツボをことごとく“わざと”はずしている。だかれこそ泣かされてしまう思いっきり天邪鬼の私でした(^_^;)。
“復讐三部作”をこう終わらせるパク監督とゆ〜のは、やっぱり優しいヒトなのでしょうか?根が残酷な私はちょっとがっかりしてしまったかも。けど、前半のスタイリッシュな映像には彼の本領が発揮されていましたね。三部作の中で個人的に好きなのはやはり『復讐者に憐れみを』かな。ココに彼の優しさが全て集約されている気がしました。
アメリカでも日本でも大ゴケしてしまいましたが、私は好きだな〜。確かにテリー・ギリアム色は中途半端だったかもしれませんが、けっこう素直に楽しんでしまいました。ま〜話は単純で何の新しさもないんですけどね(^_^;)。
↑『ブラザーズ・グリム』がよく思えてしまったのは、もしかすると直前に観たこの映画があまりにもヒドかったからかも(^_^;)。ま〜巨額をかけた大いなる失敗作の典型でしょう。話はペラいし、キャラクターは立ってないし、「ポランスキー監督、ど〜しちゃったの?」と言うしかない。唯一、すっごいな〜と思ったのは前半の雷雨シーンでした。ひゃ〜めっちゃリアル〜〜〜(^_^;)。
選考試写で観てなかったら、素直に号泣してたよ〜(>_<)。『エリン・ブロコビッチ』の脚本家に『LAコンフィデンシャル』の監督じゃい〜映画に決まってるし、三人の役者もそれぞれ良かった。それにしても、一番泣かされたのはあのフロリダの教授ですよ。あんなキャラ出すなんて、それだけでずる〜〜〜〜〜〜い。
誰かが言ってた通り、“上品な映画”です。つまり誰も悪いヒトの出てこない映画なんですよね。私はけっこう好きだったけど、原作本を読んでいる人にとっては不満の残る出来なんじゃないでしょうか〜。
コレも私は原作を読んでないのですが、読んでる人にとってはかなり不満なのでは?私なんぞ映画観て「原作の良さ」ばかりが気になっちゃったくらいですから(^_^;)。撮影はさすがのリー・ピンピン美し〜。主演二人もキレイなのですが、二人の間になんの恋愛感情も感じないんだよな〜(撮影中赤ちゃんを妊娠してたこと内緒だったんだから当たり前か(^_^;)。これを機に、原作の方も読んでみよ〜と思いますです。
コレも原作読んでません(^_^;)。予想通り、“お約束まみれ”の映画でした。まぁ、フツーに泣けたからよいのではないでしょうか?さすがにあそこまで遡ると、私もノスタルジーってわけじゃないし、“マンガの世界なんだな〜”ってコトで割り切れば・・・
いや、これは全然ダメ〜〜〜(^_^;)。おそらく一生観ないであろう『東京タワー』と同じテイストと言うことですが、とにかく飾ってばっかの映画。中身がまるでない〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。大停電の夜にこそ、飾らない真の中身が問われると思うんだけどなぁ。私の大好きなジュンパ・ラヒリ『停電の夜に』を元ネタにしているそうですが、アレこそ飾らない人間を描いている傑作なのにぃ〜。
韓国オリジナルバージョンとは大分違います。個人的にはこっちの方が好きだなぁ。こちらバージョンの方が、力道山の試合の流れが一本化されているし(彼の悪の部分がうまい具合につまんである)、妻とのドラマの部分が強調されている。あと、さすがに現天皇が出てくるシーンは短くはしょってありました(^_^;)。で、残念ながら日本語が聞き取りにくかった部分は吹き替えしてあるんですよ〜。
***結局観られなかった『プルーフ・オブ・マイライフ』や『ウォーク・ザ・ライン』。ま、コレは近々公開だから劇場で観ましょ。
2年ぶりの新作、やってくれました〜〜〜〜蔡明亮カントク〜〜〜、いやぁ〜まだまだ現役だねぇっっっ。お話的には『ふたつの時、ふたりの時間』の続編ですが、流れ的には『HOLE』の続きっぽい。けど、そのミュージカルシーンはますますパワーアップして、ますます毒々しく・・・。ラストの衝撃はまた・・・、う〜ん、蔡監督といい、李康生といい、成長してるな〜〜〜。ネタバレになるので詳しくは書きませんが、そのラストには明らかにこれまでの作品よりは一歩進んだ人間関係(?)が描かれてます。まだまだノリに乗ってる蔡監督、やっぱりまだまだ私が世界でイチバン好きな監督なのですぅぅぅぅ。
いまアジアで元気のいい映画国のひとつ、シンガポールからのベテラン監督作品。その全体のトーンは暗くて地味ながら、シンガポール社会だけでなく現代先進社会の歪みを鋭くえぐっています。一方で、盲目のお婆さんのつつましやかな日常は胸を打つなぁ。勿論彼女のキャラもあるのでしょうけど、やはり彼女を見つめるエリック・クー監督の静かな眼差しがカメラのレンズを通して伝わって来ます。
うぉ〜、まさに台湾版『アメリ』そのまんま。ビビアン・スーかわいすぎる!!!!彼女も去ることながら、ダンカン・チョウもかわゆいね〜〜〜。荒唐無稽な内容の割にはよくまとまっているので、そのエキセントリックさは全く気になりませんでした。主演の2人以上に監督の今後が気になります〜〜〜。
さすが蔡明亮監督の助監をやってただけあって、雰囲気は好きだったけど、話がなぁ〜。3本続けて観た日の1本目だったので、殆ど記憶がありません(^_^;)。主演のイケメン君にもピンと来なかったし・・・。あ、そうそう、後半無理やり舞台が夕張になってたけど、ゆうばり映画祭に来たか何かでどうしても撮影したかったのでしょうか・・・。
どひ〜、暗い・・・。映画祭でもなければ絶対に観られない作品の典型っすね。でも好きだなぁ〜こういうの。これがベテラン監督の作品とはとても思えない程インディーちっくな作品で、それが私的にはとても好感が持てました。非常にパーソナルなんだけどでも個人に閉じていないところが日韓私的映画の違い・・・ってかなり贔屓目過ぎでせうか・・・。
正直『ラブストーリー』も『僕カノ』もダメな私(『猟奇』はけっこう好きなんですけどね)なので、殆ど興味なかったのですが、かなり、い〜ぢゃないですかぁ。1989年製作なのですがなんだか1970年テイスト満載で、レトロな気分で楽しめました。なるほど〜、彼はホント雨のシーンに異常なこだわりがあるんですね〜。今後彼の作品に対する見方が相当変わりそうですぅ〜。
***アジア映画賞を受賞した『細い目』、賞を取るかと噂されていた『愛と卵について』は見逃してます〜(>_<)。シドニー映画祭で観た『ジョニの約束』が上映されたのは、嬉しかったなぁ〜。
全編ここかしこに散りばめられた数々の映画のパロディーは正直私的には全部はずしてたのですが、後半の劇中劇はさすがに圧巻。いや〜中泉クンはい〜ね〜〜〜。主役の柏原&前田ペアがまるっきりNGだったので、なおさら目立ったかな。あと黒木メイサと吉川ひなののファムファタルぶりも邦画っぽくなくってよかったっす。カンヌが夢中になるわけだ〜(^_^;)。
うん、発想は面白いと思う。けど、コレに1800円払って劇場で90分以上延々と見せられるのってど〜なんでしょ???ハイライトのペアジャンプシーンもDVDで十分じゃない?とゆ〜モノ(というか、まさにDVD向けの画像だと思う)だし・・・。これを新しい映画の形として認めることに異論はありませんが、個人的には諸手を挙げて評価するというホドではありませんです。
個人的には、この部門の中でイチ押しの作品。初主演(?)大森南朋の魅力が爆発しているのは言うまでもないですが、脇役もみ〜んなイイ(なぜ、庵野カントクが???)。寺島進、松重豊、水橋研二、内田春菊って〜のもスゴイ。不思議ちゃんのキタキマユもよかったね。何にせよ、この映画の最大の魅力は映画全体に流れる“ほんわりとしたあったかさ”みたいなモノ。だから内容は非現実的な部分が満載なんだけど全てが許せてしまうとゆ〜、とても不思議な作品でありました。
コレも、大人の御伽話とゆ〜かファンタジーですね。キャスティングも絶妙で、それぞれの新しい魅力が出ておりました。後でプロデューサーに聞いたのですが、この映画での西島秀俊はほんっとにかっこよすぎて、むしろ良すぎるところを削らないと映画全体のバランスが取れなくて大変だったとか(^_^;)。個人的にはDVDの特典映像か何かで、彼のベストショット集というのを見てみたいもんです。
堀江監督の前作『全身と小指』をすっごく気に入っていたので、それとのギャップにどひ〜。スクリーンの背後に、“明らかにお膳立てされたゴージャスセット”と監督のインディー魂の間の深〜いギャップが見えてしまって、ホント目も当てられないくらいツラかった。エッチシーンなんてもぉ、笑うしかないしね〜。カントクのこと好きなだけに失望も大きかったです。余談ですが、荻野目慶子がちょい役で出ていたのは、『愛のソレア』で彼女が堀江監督の恋人を演じてた縁なんでしょ〜かね???
いやもぉ、タダの伝記映画です。確かに堅実に作られてはいるけれど、だからと言って・・・う〜ん、キャラクター同士の交流もまるではっきりしないし、第一あのラストは・・・????????
いわゆるありがちな昭和レトロ子供映画です。私的には特にサプライズもなかったし、新しさも懐かしさもない。ラストも予定調和的だったしなぁ。出来は決して悪くないし、ホンも演出も別段文句を付けるところはないけれど、何かもうひとつ“きらめき”がなかった。脚本家・演出家・キャストともに、今後の作品に期待しまっす。
コレは、“沖縄映画”ではなく“アジア映画”もしくは“無国籍映画”ですね〜。その色彩・雰囲気すべてが邦画の域を軽々と超えています。鈴木京香、ワン・リーホン、香椎由宇ともに絶妙のキャスティングというほどではないけれど、あの世界観の中にうまくすっぽり入っていたと思います。中川監督の他の作品も観てみたいな〜。
***『そうかもしれない』と『ベルナのしっぽ』は途中まで。『寝ずの番』は、試写の日にお休みしたので見逃してます(T_T)。
Nov, 15, 05 テアトル銀座にて
『一瞬の夢』『プラットフォーム』『青の稲妻』からず〜っと好きだったおタクファンとしては、「嗚呼、かつてのジャ・ジャンクーが旅立ってしまった・・・」みたいに寂しさを覚える作品でした。勿論過去作品との繋がりが全くないとは言いませんが、噂通りまったくの別モンでしたね。でも、ファンとしては彼のステップ・アップ(アップじゃないという人もいますが)を素直に喜ぼうと思います。いや〜、ファッションショーのシーンとか「誰の映画よ?」って感じだったし、常連俳優さん達の雰囲気も違う〜。新たにメインキャラをはった職業俳優(?)チェン・タイシェンの存在も、いいカンフル剤になったと思います(いや、ホント彼はいい〜〜〜)。ラストの終わり方も、なんかフツーの映画的だったしなぁ。コレを機に彼のファンが増えるのはよいコト、よいコト。今後の彼の作品に期待です〜〜〜
Nov, 13, 05 三軒茶屋中央劇場にて
単に『カナリア』↓の同時上映というだけで観たのですが、いや〜好きでした。今年の私的邦画ベスト5に入るかな〜。いやはや全く何度声を出して笑ったことか。自分の好みかどうかは全く別として、”キャラ立ち映画”の典型だなぁと思いました。HPにも書いてあるけど、’タナカヒロシ’というキャラクターの特徴から生い立ちから好みまでが詳細まで練られているので、写し出されてはいないその”行間(映像間?)”部分がちゃんと見えて来るんですよね。”テルミンと俳句の会”みたいな微妙な人間洞察も思いっきり笑えるし・・・。さっそく二作目を撮り終えてすでに三作目の準備に取り掛かっているという田中誠監督、今後にもますます注目でっす。
Nov, 13, 05 三軒茶屋中央劇場にて
その後に観た『タナカヒロシのすべて』↑がよかったので、感動が薄れちゃいました。う〜ん、似たような内容としては、かなり前に観た『害虫』よりずっと良く出来てると思うし、子役二人は言うまでもなく素晴らしい。脇のキャストも堅実で、特にちょい役だけど西島秀俊はよかったね〜。ただ、あのフレンチっぽい(?)終わり方はどうなの?7〜8年前にこの映画を観ていたら評価はだいぶ違うと思うけど、2005年の今となっては・・・
Nov, 12, 05 下高井戸シネマにて
今年も〜ダントツの邦画ベスト1です〜。
まず冒頭5分の早朝シーンに、”映画の匂い”を感じましたよぉ。1つ1つのショットが丁寧に撮られているのがフィルムに焼きついてる感じなんですよね。そして、そのオドロキの脚本構成!!!!!!伏線がはりめぐらされていて、シーンの1つ1つに全くの無駄がないっ。近年ここまで書き込まれた脚本を私はほかに知りません。そしてまたオマケの様にストーリーの展開がいいんですよねっっっ。これまたオマケに役者さんが皆いいし〜〜〜。イイ映画って〜のはここまで何もかもよくなるモノなのだろうか???観ながらもう「コレ以上よくなくていいよ〜」って思っちゃったくらい。
あと、映画ってゆ〜のは”リアリティ”ではなく”説得力”なんだな〜って思いました。ああいう女の人が存在するのかしないのかなんていうのは、もうど〜でもいいんですよ。要は映画を観ていて納得するかしないかってコトなんですね。
Nov, 11, 05 ユーロスペースにて
ユーロスペースお引越し特集上映”Leaving Home”の中の一作。う〜ん、久々にロシア映画らしいロシア映画を観たな〜。モノクロでガツガツしたカメラワークで、もし自分が20代の時に観ていたら、すっごく衝撃だったと思うんだけど、この歳になると距離が一歩引けちゃうのよね〜。けど、いきなり”よさこい節”やら日本の民謡がたくさん出てきてびっくりしちゃいました(^_^;)。
Nov, 10, 05 新宿文化シネマにて
とある映画関係者が今年の邦画ナンバー1に上げていたので、期待大き過ぎた〜〜〜。言うまでもなく、原作がよく出来ているので粋な台詞とかかわゆいシーンが満載だし、構成&まとめ方がうまかったので、確かによくは出来てると思います。けど、大谷監督の映画じゃないよな〜(^_^;)。宮崎あおいや中島美嘉は、元キャラと微妙に違うけどアレはアレで違う個性が出ていてよかったのではないでせうか。
Nov, 08, 05 ユーロスペースにて
完成直後(?)に起きた事件をどうしても思い浮かべてしまうので、特に最後の方とかぶっ飛んでる感じに見えてしまいました。好みとしては好きだな〜。テンポもあっという間という感じだったし、役者も皆よかったし、ラストの締め方とか私的にはあれでよかったと思います。原作読んでみたい・・・
Nov, 02, 05 新宿武蔵野館にて
よく出来てるけど〜、何かがモノ足りない。『スペーストラベラー』を観た時のようなTV感覚。言うまでもなく彼と言えば『踊る』シリーズなのですが、あっちの映画作品の方がまだ”映画的”でしょ〜?って感じ。コレを日本映画の新しい一形態とすればそれもアリなんでしょ〜けどね???
Nov, 02, 05 シアター・イメージフォーラムにて
私は正直ダメでしたね〜。まず、台詞が多すぎ!!!はっきり言ってあの5分の1には省略出来ると思う〜。それと、あの中途半端に出て来る子供の写真とかが私にはとても偽善的に写って・・・何だろう?社会的要素がふんだんに取り入れられているにも関わらず、そのどれもが私の目には中途半端に甘ったるく映ってしまうのです。こんなコト大きなお世話だと思うけど、モノごとに対する姿勢に”なまぬるさ”を感じてしまう作品でした。
Nov, 02, 05 渋谷シネ・ラセットにて
つぐみ&大森南朋とゆ〜いまをときめく二俳優の競演とゆ〜ことで朝イチの上映を観に行きましたが、な〜んかぬるいなぁ。決してダメな出来ではないし、そこそこの作品だとは思うのですが・・・二作目に期待ですっ!
Nov, 01, 05 新宿ピカデリーにて
賛否両極端の意見を散々聞いていたのですが、まぁフツーに泣けました。第一回監督作品としては、よく出来ているのではないでしょうか?ラストもうまくまとめてたし。それにしても、何回か登場したあのソウルのファミマって地下に免税店があるビルの向かいのですよね???
Nov, 01, 05 新宿武蔵野館にて
いつものホン・サンスって感じでした〜。可でも不可でもなくというか・・・。ファンにとってはまた同じモノの違うバージョンが観られてよい(私も一応ファンだし)けど、そうじゃないヒトにとっては、ど〜なんでしょ?それにしても最近知ったキム・テウはよいっすね〜
Nov, 01, 05 下高井戸シネマにて
正直ゴールデンカップスのことは何も知らないし、第2部のライブを見てもいまイチピンとこない私ですが、米軍基地周辺の昭和史を見せてくれたという意味でとても面白い作品でした。
Oct 16, 05 TOHOシネマズ府中にて
ヨン様ではなく、ホ・ジノ監督のファンなので観に行きましたが、私は『春の雪は過ぎ行く』みたいなウダウダしてる作品の方が好きだなぁ。ラストなんかうまくまとまり過ぎてて不満だったくらい、天邪鬼な私です・・・(^_^;)。
Oct 09, 05 K’s Cinemaにて
1年越しに待ってたこの作品。改めて私ってば李相日監督の大ファンで、これからも彼の作品を観続けて行きたいんだなぁと実感・・・。けど、ヒトには薦めませんね〜実際。なぜって、この映画、ビジュアル&サウンドは頑張ってるし、主演3人もカッコイイ。けど、肝心の“3人の関係性”が全く描かれていないのです。コレは映画作品としては致命的な欠落点でしょ?ただ、私にとってはその発見こそが、李監督そのもの発見だった気がするし、これからも応援していこうという気になったかも鴨。
確かに考えてみれば、『青〜CHONG』に始まり、『BORDERLINE』『69〜SixtyNine』と、お話はいつも男二人+女のコ1人というパターンばっかり。なのに男二人がど〜もいつも互いに独立してて最後まで“交わらない”の。李監督って“孤独”のヒトじゃなくて“個独”のヒトなのかなぁ、って思った。つまり、いつも孤独だ孤独だって言ってる連中は、その裏返しに「誰かと一緒にいたい」っていう強い願望があるわけだけど、彼の作品に出てくる“個”のヒト達はまるでベタベタする気がないらしく(・・・というか、そんなモノはなっから頭の中にない気がする)、3人は永遠に交わらないんだよね。だから“愛”だとか“友情”はまるで異次元の世界のこと。同時に“愛”とか“友情”の裏にもれなくくっついて来る“怒り”もここには見当たらないし、“希望”もないから“絶望”もない。コレが、彼のエスニック・バックグラウンド(WorNアイデンティティ)から来るのか、彼のジェネレーションから来るのかは分からないのだけれど…。話は飛びますが、私はPC世代の世界観は一様に空虚感から来るものだと勝手にくくっていたのですが、ココにあるブルー観はそんな単純なモノじゃないんだよね。だからこそ、今回この作品で一番残念だったのは、主人公であるシンジの苦悩や行動が、結局はひと昔かふた昔前の方法論で描かれていたこと。おそらく李監督が内に持ってる世界観は、そんなシンプルなモノじゃないと思うのにぃ。
熊切監督の『アンテナ』を観た時も思ったけど、加瀬亮とゆ〜ヒトはあまりにも透明過ぎてつくづく料理のしにくい役者じゃ〜。反対に『BORDERLINE』での村淳や『69』の妻夫木がそうだったように、今回もオダギリジョーはオダギリジョーだったし、栗山千明は栗山千明だだったね(^_^;)。ま、作品自体は脱皮前の過渡期作という気がしたけど、個人的には彼がこのままずっと見守って行きたい作家であることを再確認しました。次は是非ともコメディとか、力の抜けた作品を見てみたいなぁ〜。
Oct 02, 05 下高井戸シネマにて
3年前のカンヌ直後「ウッディ・アレンは終わった」とまで言われていたので、どれだけヒドイ出来なのかと覚悟してみたら・・・アレ?けっこう面白いでない〜〜〜。ティア・レオーニもすごくよかったし、私の大好きなマーク・ウェーバーがウッディ・アレンの息子役だったよぉ〜。『ザ・プレイヤー』に似てそうできちんと違うところもGOO。ただ、目が見えなくなっちゃうとゆ〜オチはあまりにも荒唐無稽過ぎて皆が批判しまくるのもちょっと分かるかも(^_^;)。
Oct 01, 05 ユーロスペースにて
う〜ん、正直、三島といえば「切腹したコワいおっちゃん」くらいの認識しかない私としては、三島ってつくづく面白い人だったんだな〜と本を読む気にさせてくれました。私ってば多分「金閣寺」なんかより、「鏡子の家」とかの方が性に合ってるんだと思う。それにしても万ノ丞さんの突然の死は惜しいですね。ほんっとにいいキャラだったのに・・・
Sep 25, 05 MOVIX橋本にて
う〜ん、正直『ジョゼ虎』がもっの凄く好きだったのでちょっち拍子抜け。確かに画面は美しいし、主演の二人も魅力的。ラストにはそれなりに泣きのツボも用意されているのですが、な〜んか物足りなかった。なんだろなぁ〜。やっぱ私にはオペラと海より、演歌と畳と水族館の世界の方がお似合いなのかも鴨。
Sep 17, 05 ユーロスペースにて
「久々〜に邦画でも観るか〜?」という友人を誘ってはみたものの、「やば、コレって久々に観る映画ぢゃない〜!」と焦ってしまった作品。そぉ、あくまでもPFF的な映画であって、決して“息抜き”で観るえ〜がではないのです。けど、友人は「ふ〜ん、今時の日本映画ってこんななんだ〜」とそれなりに納得してくれました。うん、確かに。“今時の出口のなさ”はよく出てた。映像的にはところところに“ぴあ的”なショットがあってちょっとイライラしたけど、基本的には頭い〜んだよね。セリフとか、やり取りとか。決して好みではないし、山下・熊切・李相日ほどの衝撃度はないけれど、早く2作目が観てみたいモンであります。
Sep 11, 05 下高井戸シネマにて
う〜ん、フランスでも日本でも大ヒットしたと聞いていたのでそれなりに期待はしていたのですが、ひどいね〜。フツー音楽映画だったらそれなりの見せ場はあるはずなのに、それすら少ないし、男の子一人ひとりの描き方も弱い。だからといって先生が個性的なわけでもないし…。なんでヒットしたの???
Sep 04, 05 新宿トーアにて
古厩監督久々の待望作。いや〜、日曜の朝イチ上映だとゆ〜のに、激混みだったんでびっくりしました〜。さっすが映画ファンには根強い人気なのね。で、かなりよかったです。西島秀俊の浮気男役にはちょっと無理があったけど、主役の彼女サイコー。シーンによってかわいかったり全然かわいくなかったり、女の子の切なさがちゃとスクリーンに焼きついていたりと、つくづく古厩監督は女の子の演出がウマイと関心してしまいましたっ。
Sep 03, 05 下高井戸シネマにて
う〜ん、『Sweet Sixteen』の衝撃が大きすぎたので、ちょっとパワーダウンかなぁ。移民問題にしたって『堕天使のパスポート』の興奮冷めあらぬのでね〜。あまりのスタンダードさに ちょっと拍子抜けしてしまいました。よく出来た映画ではあるけど、新鮮さが…
Aug 21, 05 イイノホールにて
いや〜、ひさびさに号泣したぁ〜。ストーリーだけ言ってしまうと、現役の風俗嬢が大統領の予備選に立候補して一大旋風を巻き起こし・・・と、さぞやセクシャルでブラックユーモアな作品と聞こえるでしょう。ま、タイトルとは違って基本はコメディなのですが、映画全体のベースに監督の持つやさしい眼差しが存在しているのですよね。クライマックスの演説シーンなんかヘタすれば、ベタ〜なお涙ちょうだいシーンになってしまいがちなのですが、そこはほんとウマくまとまっていたと思います。
この映画最大の魅力はなんといってもそのヒロイン。『気まぐれな唇』や『So Cute』などで魅力を爆発させていた彼女は、この作品でもオーラ爆発。大胆な濡れ場シーンだけでなく、選挙演説のシーンも本当に丁寧に演じていました。最後の国会議事堂でのシーンは、結局政府から許可が下りなかったので柵を越えるというアクションに出るしかなかったのですが、それでもよかったよ〜。
いやはや、遅咲きの2作目をやっとのことで作り上げた監督ですが、早くも第3作目を製作準備中。次回作がと〜っても楽しみな監督さんです〜〜〜。
Aug 21, 05 イイノホールにて
実在の“班長”にヒントを得た、一味違ったラブストーリー。とってもオーソドックスなんだけど、なんとも微笑ましい作品です。最初はそんなに魅力的に見えなかった二人がだんだんと魅力的になっていくところに、この映画の魅力が現れているんでしょ〜ね。
Aug 20, 05 ラピュタ阿佐ヶ谷にて
戦後60年の今年、さまざまな新聞・雑誌で『戦争映画BEST10』が発表されましたが、その中で一番よく見かけたタイトルがコレ。ずっと観たかったのですが、やっとスクリーンで観れたな〜。まず先々週に観た『にっぽんのいちばん長い日』と監督が同じで、内容が真逆なところがスゴイ。前作はニッポンの頂点たちの8月15日、そしてこの作品はニッポンの底辺たちの8月15日。どちらもニッポンの合わせ鏡の姿なんだよね。それこそ、チャップリンの『独裁者』のヒンケルと床屋が表裏一体であるように・・・。
それにしても、今の寺田農しか知らない私にはこの映画での彼は衝撃でしたね。ラストの終わり方もよかったな。戦時と現代を結ぶ21世紀の“肉弾”誰が作る人いないのかぁぁぁ。
Aug 14, 05 シネセゾン渋谷にて
う〜ん、事前に予告されていた通り、”山下おたくファン”にはがっかりの映画でした。過去の山下作品を全く知らないフツーの人たちには、”よくできた青春映画”として推薦出来るんですけどね。ただ、多くの(と言っても私の周りだけだと5〜6人ですが)ファンにとっての山下映画とは、”どんてん生活”とか”リアリズムの宿”のような”のほほん映画”のようなのですが、私にとっての山下映画というのは、”ばかのハコ船”や”くりいむレモン”のような”ドロドロ恋愛映画”なのです。それが今回”アカルイ青春映画”になろ〜としてたからなぁ。
けど、熱烈なファンだからこそ言うのですが、山下監督はまだ他人の企画を映画にすることに慣れてないのではないでしょうか?なんとゆ〜か、映画の中にとまどいというか釈然としないモノを感じるんですよね。何だろう、おそらく“焦り”みたいなモノ???ま、大きなお世話なのですが、しばらくは焦らず自分の世界を固めて一度突き抜けてしまってから、すっきりと心おきなく”お抱え監督“になって欲しい。決してソレが出来ない監督ではないと思うので、ホント今後も頑張って下さい〜〜〜(^_^)。
Aug 07, 05 下高井戸シネマにて
アンゲロプロス監督といえば、『旅芸人の記録』くらいしか観てなくて、それはも〜、長くて重〜い映画なんだろうなぁと思っていたのですが。なんの、なんの。エレニという女性を通したその一代抒情詩は、3時間の間私を全く飽きさせることはありませんでした。その映像美は私が言うまでもないですが、今回は(も?)旅芸人の話なので、音楽も素晴らしかった。そして、”オキナワ戦”を含む、数々の戦争が折り重なるそのストーリー構成にもう〜ん、と唸ってしまいましたです。巨匠、おそるべし。
Aug 06 & 11. 05 三百人劇場にて
全編およそ10時間!、2日にわたって観てしまいました〜。いや〜、やっぱスゴイ。大学時代、やはり全話分観ていたのですが、歳を重ねてみるといろんな観方が出来るモノですね。前回はわりと山本兄弟にクラクラしてたけど、今回は浅丘ルリ子&吉永さゆり姉妹に。特に浅丘嬢の「私、自分の始末は自分でつけられましてよ」という台詞にはキました〜。あと、歳をとってみると、ベタベタのラブロマンスの部分だけじゃなく、やっぱ”戦争”とゆ〜モノの背景を描いた部分がようやっと見えて来ましたです。改めて偉大な映画だな〜。
けど、第三部って”完結編”とうたっているのに、ぜ〜んぶ中途半端で終わっちゃっているのですね。アレってもしかすると、ほんとうは太平洋戦争の最後まで描こうとしていたのかなぁ・・・
Aug 03, 05 ユーロスペースにて
”パルプ・フィクション”以来、時系列を並べ替えた映画は、思いつくだけでも”21g”とか”アモーレス・ぺロス”とか枚挙にいとまがありませんが、「あ、まだこんなコトが出来たんだ」というあらゆる可能性を見せてくれた作品。そのアイデアも秀逸だと思うけど、やっぱりキャラの一人一人がいい。特に主人公の親友である探偵役がよかったな〜。
しいて言えば、ラストの終わり方が私的には消化不良。ああいう終わり方をしたい気持ちは分かるけど、"あと1分"見せて欲しかったなぁ。
Aug 01, 05 シネスイッチ銀座にて
いや〜、クストリッツッア節満開ですね〜。これまで以上のレベルを過剰に期待していた人達にとっては期待はずれだったらし〜ですが、その前知識があったからかな?大満足でしたよ〜。これがまた実話をもとにしていたというからオドロキ。いやはや事実は小説より奇なりとはこのコト。それがまったくのクストリッア調にアレンジされていたところにその凄さがあると思いました。それにしても、爆撃の音って、あんな雷みたいな音なんですか〜?雷フォビアの私にとっては、耐えられないなぁ。(そういうモンダイか?)
July 31, 05 ラピュタ阿佐ヶ谷にて
コレはビデオでは観るまい!と思っていましたが、さすがの傑作〜。コレを山本薩夫カントクではなく、岡本喜八カントクが作ったところがスゴイ〜。8月14日の正午から15日の正午までにいったい何が起きたのか?部分的にはかなり知識として知っていたのですが、こうやってひとまとめで見せられるとスゴイ迫力です。最後、玉音放送のシーンでは、やっぱ皆涙、涙ですね・・・(>_<)。
July 27, 05 丸の内プラゼールにて
いや〜、暗いです。何って画面が。だからウチのTVモニターなんかで観ちゃダメだよと言われていたのですが、ホントだ〜、真っ黒。でも、そこが良かったかも鴨。クリストファー・ノーランは、第一作、二作目もそうだったけど、今回はさらにまた"音で人を驚かせる"コトに磨きをかけましたです。いや、コワイ。クリスチャン・ベールも、私的には最近ダメだな〜と思っていたけど、コレではよかったよ〜。って周りの評判とは真逆なのでアテにならないっすけどね(^_^;)。
July 24th, 05 TOHO府中にて
ま〜、最初から最後までとにかく"お約束"に徹してくれていたのがよかった〜〜〜。カンヌで観た人などから「異常に長く感じる」と脅されていたので、覚悟してたのがよかったのかな?私的には全く長く感じませんでした。カンヌの上映後マスコミで騒がれた通り、この第三作目は今の"アメリカ帝国"への強烈な警笛になっていて「これが自由が死ぬということなのね」とか「味方でないなら敵である」といった9.11以後アフガン攻撃前にブッシュ大統領が発言した文言をそのまま使っていたりするのですが、ココでこの映画がハリウッドを背にマイナー路線に入ってしまったらダメなんですよね。ルーカス監督は、映画そのものを"ハリウッドのお約束で固める=あくまでもエンターティメント映画として"ハリウッドの土俵上でこの"アンチ・アメリカ帝国"をやってのけた所がエライっ。
彼の意図がその台詞だけでなく、キャスティングの妙にも表れているのが面白かった。だって、パンフのキャストページ、サミュエル・L・ジャクソンとジミー・スミス以外全員が非アメリカ人なんですよ〜。S・L・ジャクソンといえば黒人のヒーローだし、J・スミスはアメリカ社会においてラテン系俳優のトップと言って差し支えない人。キャストの中にWASPが一人もいないのはホント、面白いです〜。(言うまでもなく、アナキンはバンクーバー生まれのカナダ人、オビワンはイギリス生まれのスコットランド人、パドメはイスラエル生まれのユダヤ人と、メインキャラも全員非WASPだしね〜)だからこそ、この"お約束三昧"のハリウッドテイストが生きてくるのですよ。いやはや、私自身はまるでSWファンではないのですが、コレで終わりかと思うとちょっち淋しい感じもするエンディングでありました。
July 20th, 05 東劇にて
いや〜30数年前の名作〜。威厳のある作品ですよね。なんか重みがある。私は去年やってたTVドラマバージョンをほとんど全部見ていたので、ネタバレ的に驚くトコロはなかったのですが、改めて映画の偉大さを実感しました。原作は読んでないけど、あの長い話をあの構成力でまとめるとは!それと、TVシリーズ2004年版では、父子が村を追い出された理由が母親を医者に診せられなかった恨みに起因する村民虐殺であったことに対し、オリジナル版では"らい病差別"なんですね〜。っつ〜か、ソレがこのストーリーのテーマって〜くらい大きなモノだったのに、TV版ではカットですかい。ソレなら、舞台を60年代のままにしてでも、このテーマは残して欲しかった気がする〜。だって、それこそ最近になってらい病隔離がなくなったとはいえ、差別はまだまだ続いているのだから、今やるべきテーマであると思うよ、ホント。
・・・と、現代版の愚痴はこのくらいにしておいて、やっぱオリジナル版のキャストはいいな〜。加藤剛、緒形拳、丹波哲郎、森田健作、宮本信子、そしてなんと言っても島田陽子はサイコーにかわゆい。こんなにかわゆくて清純な女優サン、いまホントにいないな〜。なんてノスタルジックな感想ばかりじゃ芸がない(^_^;)。
July 18th, 05 SKIPシティDシネマ国際映画祭にて
今年のサンダンス&カンヌ以来、あれこれ噂を聞きまくっていたので、「コレすご〜」的なオドロキは一切ありませんでした。確かに皆が言うと〜り、新人監督作品にしては"巧すぎる"。だから、誰もが褒めるのには納得いくのですが、な〜んかこう新人の新鮮さとゆ〜か"荒削りさ(私にとっては褒め言葉)"がないんですよね。ビジュアルアーティスト出身の彼女が、その経験を生かしてストーリーを作り上げたのはある意味新しいんだけど、私なんかど〜してもアーティストには"ハングリー精神"とゆ〜か、もだえ苦しんで〜みたいなイメージがあるので、自ら主演をスマートにこなしてしまう彼女の洗練さにはあまり魅力を感じませんでした、正直。けど、これで2作目が制作されるのは確実でしょうから、次にど〜んな作品が生まれてくるのかは興味深々でっす。
July 18th, 05 SKIPシティDシネマ国際映画祭にて
上の『ミー&ユー』と同点で、後に映画祭グランプリを受賞した作品。もともとサンダンスで評判が高かったのと、M新聞のSさん&NY在住H君のお奨めだったのでかなり期待して観たのですが、期待が大きすぎたかも。女性の監督にしては、骨太に出来ているし、主役3人の演技も素晴らしい。・・・けど、結局3人のうちの誰が主役だったの???とゆ〜疑問点が頭をかすめてしょ〜がなかったです。アフガン駐留の心的後遺症とゆ〜のも、テーマ的には頑張っていると思うけど、なんだかアフガン人がただの野蛮人みたいに描かれていたのも個人的にはひっかかりました。劇場公開されない良質の作品を見ることが出来たとゆ〜のはよかったんですけどね・・・
July th, 05 下高井戸シネマにて
ちょっと〜待ちすぎたかも鴨。基本的には"よく出来てるな〜"ってゆ〜作品なんですけど、もう1年以上あちらこちらからいろんな噂を聞きすぎて、期待度が200%くらいになっちゃってたんでね(^_^;)。ガエル君の女形もあれやこれやと想像しすぎて「こんなモン?」って感じだったし・・・。やはりえ〜がって〜のは、旬のうちに観ないとダメなモノもあるのですね。ちゃんちゃん。
July th, 05 下高井戸シネマにて
TIFFで仕事をしていながら、TIFFの一昨年のグランプリ作品を今頃観ました(^_^;)。いや〜、いい映画ぢゃないですかぁ。ある意味、スタンダードといえばスタンダードなのですが、やはりきちんと丁寧に作りこんでありますね。前に観た『春の惑い』と基本的には同じストーリーなだけに、こちらの方がよく出来ているなぁとあらためて思いました。
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