評価の満点は5つ星です。
Aug 23, 03 シネマスクエアとうきゅうにて
ぎ、ぎゃぁぁぁぁ〜〜〜〜。めっっちゃくちゃいいっ!!!!!勿論、評判は去年の頭から聞いていたけれど、ここまで私好みの映画とは!!!嗚呼っ、上映打ち切り前に慌てて観に行った自分が悔しいっっっ!もっと他の人に口コミしたかったし、自分でももう一度くらい劇場で観たかったなぁ〜〜〜。
主演:マギー=ギレンホールの類稀なる素晴らしさについては、多くの人達が大絶賛しているのでここではあまり書きません。いや〜、それにしても迫真の演技でしたねぇ。リーが冒頭からどんどん違うキャラクターになっていくのが、みるみる分かる。そして、彼女のなんと魅力的なことか!!!そして、クローネンバーグの『クラッシュ』以来、久々のハマリ役を演じたジェームス=スペイダーもこれ以上ないとゆ〜くらい、イイ。私、正直あの左右非対象な彼の顔が大嫌いなのですが、まぁ、今回は許しませう。特にラストの方の彼はホントに良かった。
それにしても、この映画の一番スゴイところは二人の“心の中の内なる葛藤”、これがホントにもぉ切実で切なくてキリキリするのです。コレが何でもあけっぴろげで単純明快な恋愛しか知らない様なアメリカ人の男女関係なのかとびっくりしてしまうくらい。宣伝では、ヘンにSMとか変態ちっくな部分ばかりがクローズアップされていたかと思いますが、コレほど真面目でプラトニックな愛もないんじゃないかと思う…私は。
とにかく、脚本、演出が素晴らしい。最初から最後まで、とにかくこの監督サンは非凡な才能を持っているのだな〜と圧倒されました。いやはや、この先ぐっと伸びますよ、彼。非常に無駄がないし、しっかりとした力があると思う。プロダクション・デザインも独特でよかったし、何しろ音楽がいいのね〜〜〜。すっごく久しぶりにサントラCDを買いたくなってしまいましたよ〜〜〜。
Aug 17, 03 下高井戸シネマにて
前二作↓とは打って変わって、これぞ究極のエンターティメント!!!!!まぁ、別に内容がエンターティメントである必要はないんですけれど、コレはほんっとによく出来てる。正直、観る前は“生で観るミュージカルの迫力に勝てるワケないじゃんっ!”と思っていたのですが、この映画ははっきり言って生以上の迫力!私的にはレニー・ゼルウィガーよりキャサリン・ゼタ・ジョーンズの方が断然い〜ですね。
ただ、実際にこの映画を観てびっくりしたのは、単なるミュージカル映画の枠を越えて映画全体のストーリー構成が実によく出来ているということ。メディアに対する捻りの効いた皮肉さ、主演3人のキャラクターなど、映画の基本を非常にきっちり押さえて作ってある。コレ、当たり前の様だけど、最近の映画でここまでキチンと作ってある作品って、ほんとに少ないんですよね〜〜〜。
コレは『ムーラン・ルージュ』じゃないけど、あと一回はスクリーンで観なきゃの映画ですね。ビデオやDVDなんかじゃぜ〜ったいダメっっっ!
Aug 16, 03 シブヤ・シネマソサエティにて
コレもかなり寝ました(^_^;)。そう言えば『萌の朱雀』も相当寝たしなぁ〜〜〜。ま、静かなコトの成り行きに何のドラマティックさもないのはいいのですが、とにかく台詞が聞きにくい〜〜〜。まぁ、それも彼女のスタイルとして、それはそれで良しと致しませう。
けど、許せないのは“祭り”と“お産”と“出生の秘密”ね。この3つって、結局そのクリエイターが脚本や映像作りで手を抜いてもそれなりに衝撃や感動を生むじゃないですか(観客自身が自分の体験・経験にもとづいて、それだけで感動してくれるからね)。それが私にはすっごく、卑怯とゆ〜かズルく思えてしまうのですね。だからその要素をフルに使ったこの作品には、かなり首を捻ってしまう私なのでありました。
いや、それにしても生瀬勝久はいい〜〜っ!あのキャスティングもズルいくらいに良すぎて、これまた監督の力なくとも彼が出てるだけでいいに決まってる!…って、もしかして私、けっこう僻み入ってる???
Aug 09, 03 ユーロスペースにて
キアロスタミ監督の全編デジカメによるドキュメンタリー・タッチの最新作。いや〜、寝た寝た(^_^;)。とにかくカメラがフィックスしていて、映像的にも動きがないし、ストーリー的にも何の驚きも用意されていない。コレは疲れた時に観るとかなりツライ。ましてやビデオなんかで観ちゃ〜絶対ダメですよ〜〜〜ん。それにしても、ど〜してイラン映画って〜のは皆あんなに子役が天才的にウマイんでしょ〜。
July 26, 03 シアター・イメージフォーラムにて
う〜ん、“看板に偽りアリ”とはこのコトですよね〜。キャッチ・コピーは“上海娘に恋をした”、そしてチラシ、ポスター、メディアのメイン・ヴィジュアル…すべて『ふたりの人魚』や『中国の小さなお針子』のヒロイン、ジョウ=シュンだったんですけれど、はっきり言って彼女、全体の4分の1も出てこないんだもんね(^_^;)。
この映画の主人公は、太ってるというより頭に超の付くデブと言った方がしっくり来る様な男の親子3人でして、全編を通して殆ど裸のあらわな皮膚ににじみ出る汗と、と殺された豚の返り血とゆ〜何とも匂いが漂ってきそうな作品であるのです。いや〜、冒頭から豚のと殺シーンで始まるというぶっ飛び加減。私はフルーツ=チャンの作品とゆ〜ことで観に行ったので、おお、これぞフルーツ=チャン的香港だぁ〜と喜んでいたのですが、チラシやポスターに騙されて観にきたカップルとかは、キツネにつままれた様な気分だったでしょうね〜。
『ドリアン・ドリアン』で思いっきり唸らされた私ですが、フルーツ=チャンとゆ〜監督は、ど〜してこうズルイ女心を描くのがうまいんでしょ〜???彼女に惑わされる男達の情けなさがまたい〜んだな、コレが。
それにしてもまぁ、人間ミンチあり、腕が取れたりヘンな風にくっ付いたり、とにかくかなりグロい映画です。最初からそ〜ゆ〜のが好きな人なら楽しめる映画なんですけどね…(^_^;)。
July 20, 03 日比谷シャンテにて
いや〜〜〜、泣かされましたわ〜〜〜。『秘密と嘘』の後、『キャリア・ガールズ』や『Topsy-Turvy』(日本未公開)で正直ちょっとがっかりしていたので、殆ど期待していなかったんですよね。それがも〜〜〜、いい〜〜〜〜映画だぁぁぁぁぁぁ〜〜〜。こんな映画が口コミでヒットしないなんてな〜んて勿体無いっっっ!この映画をプッシュしなかった知人を恨んでしまうくらいっっ!!!
とにかく、“リアル”の一言。確かに、イギリスの労働者階級の生活をまるっきり知らない人にとっては(私もそんなに知ってる方ではないと思うけど)、「そうそう!!!」とヒザをたたくシーンの目白押し。いや〜さすが『Sweet Sixteen』のケン・ローチに並ぶブリティッシュ・リアリズムの境地ですね。
太った父子にか細い奥さん。職場でねっとーいセクハラに合う太った娘もリアルだな〜。それと、サマンサ役のサリー=ホーキンスがピカイチですねっ!これからが楽しみだ〜。それにしてもここに登場する3家族の多様なバリエーションがまた秀逸。3人娘が偶然ダイナーでハチ合わせするシーンもいい。おそらく3人共、10歳未満の時は仲良く遊んでいたでしょうにね。
最後の方の夫婦の長廻しシーンはとにかく緊迫。いや〜、観客の年齢層が高いせいもあったのだろうけど、劇場のかなりの人達が泣いていましたね。逆に、10〜20代の人達が観ても、この映画はあまりピンとこないのかもしれないけれど(^_^;)。
「クローン・オブ・エイダ」 |
長年インタラクティブ・アーティストとして活躍して来た、リン・ハーシュマン・リーソン監督の長編デビュー作。この作品には、19世紀、20世紀、21世紀と三つの世紀の女性が登場するのですが、同じく時空を越えた3人の女性を描いた『めぐりあう時間たち』との違いは、彼女達が“DNAメモリチップ”という聞いたことのないシロモノで実際に交錯し合う所。
19世紀ヴィクトリア期のイギリスを生きる主人公の一人はエイダ・バイロン。彼女は実在の人物で、現在のコンピュータの基礎と言われる“解析機関”のプログラミングを編み出した才女だったのでした。アメリカ国防省のプログラミング言語が『ADA』と呼ばれているのは、彼女の名にちなんでいます。数学者として名高いアナベラ・ミルバンクを母に持ち、一方でかのロマン派詩人バイロン卿を父に持ったエイダの手にかかったからこそ、単なる計算機の発展型だったコンピュータは、あらゆる芸術に関わる巨大な“怪物”になってしまったのですね。その辺りが、アーティストであるハーシュマン監督でこその視点で描かれているとゆ〜ワケです。
“エイダ・バイロン&解析機関”それ事体が、SFファンにとっては馴染みのあるキーワードらしいのですが、その分野に全く疎い私としては、エイダの伝記的部分よりもむしろ彼女の女性としての生き方のジレンマに惹かれました。自身の研究と家庭の両立…。ソレは、実際にも彼女の親友であった『フランケンシュタイン』の作者メリー・シェリーの登場によってより多角的になっていきます。
1996年に撮影された作品ということで、CGや画面上に出て来るコンピュータが古く見えるのは仕方ないものの、7年も前にここまで作り込んでいた人がいたなんて逆に驚かされてしまいマス。昨年製作されたハーシュマン監督の第二作目は今年のカンヌ映画祭でも上映され、早ければ今年末にも撮影に入ろうという第三作目の主演はマリリン・マンソンとクリスティナ・リッチ。フランケンシュタイン博士の妻、エリザベス・フランケンシュタインについての話だとゆ〜のだから、コレはもぉ、かなり面白そ〜ですよね〜〜〜。
July 12, 03 新宿武蔵野館にて。8月2日より公開。
何より、ティルダ・スウィントンの迫真の演技が最大の見せ所。この作品を最後に他界したサイケデリックの始祖ティモシー・リアリーの出演や、匿名カルトバンドであるザ・レジデンツが音楽を手掛けていることでも話題の作品ですね。
June 29, 03 新宿武蔵野館にて
も、もぉ〜〜〜、最初の20〜30分を抜かして殆ど全編泣きっ放しでしたぉぉぉぉ〜〜〜〜(>_<)。嗚呼、いたいけなセシリア=チャンの姿を見るだけでもう十二分に泣ける映画です。第一もう予告編だけで泣かされたもんなぁ、この映画。それが、本編を観てみると、ディテールの所でいかにチェ=ミンシク演じるカンジェがダメ男であるかがコレでもか〜と強調されていて、コレまた二重に泣かされてしまうのです。
言うまでもなく、この作品の原作は浅田次郎の『ラブレター』。けど、実際原作を読んでからこの映画を観た人の話によると、かなり原作をアレンジしてあるそうですね。特にラスト。う〜ん、ラストは確かに韓国映画的だけど、私にはいまイチだったかな〜。ネタバレ→銃とか包丁で殺すのはいいけど、針金はね〜〜〜(^_^;)。ただ、原作では娼婦であったパイランを真っ白なシーツを洗う洗濯婦に仕立てたトコロはGOOD。いや〜、この清純さがたまりません。
現世では交わることのない、これこそ究極のプラトニック・ラブ。ん〜、ヒトにはこんな愛もあるのかと感心するのと同時に、仮にもし二人が一緒になってしまっていたら、ありきたりのそして容赦ない現実が立ちふさがっていたんだろ〜な〜とか想像してしまったりなんかして…。
とにかく、第一希望だったマギー=チャンのスケジュールが合わず、今回のキャストは大正解。これが長編二作目だとゆ〜ソン=へソン監督の力量は、これからにもおおいに期待したいですよね。『ペパーミント・キャンディ』などの代表作もある撮影監督による映像もしっかりしていて、映画全体の質もかなり高いと思います。韓国映画にあまり馴染みのない方にもしっかり泣ける映画になっているので、映画オタクの方にもそうでない方にも全ての人々にオススメ出来る映画です。
June 28, 03 渋谷東映にて
"『シュリ』『JSA』に続く南北コリアサスペンス"の謳い文句でギャガ&東映が大々的に売り出したビッグ・バジェット超大作。正直『シュリ』や『JSA』に期待し過ぎてがっかりしてしまった私は、"もう騙されないぞ"ってな感じで、その宣伝文句によってむしろ観る気を失っていたんですよね。それが、それが!!!!友達に「思ってたより良かったよ。○○○ちゃんだったらきっと好きだって」と言われ、フラフラ〜と観に行ってしまったのでした。いや〜、全然期待してなかった分だけ、超良かった〜〜〜!!!
まず友達も言っていましたが、この映画、80年代の南北朝鮮の政治背景を全く知らずに、純粋なスパイサスペンス映画だと思って観に行くと特に後半なんだかワケわかんなくなってしまいます。この辺は確かに俄か勉強だと感情移入出来ないかも鴨。その点、リアルタイムで韓国の民主化や留学生のスパイでっち上げ事件を見たり聞いたりしてきた私とかには、この作品はズズ〜んと来ますね〜。いや、ここまでの複雑な事情…なおかつ韓国の人達にとっては語るのさえタブーだったトピックをよくぞここまでまとまった映画にしてくれましたわ〜〜〜。
第一この監督が20代後半でこの作品を作ってしまったとゆ〜だから信じ難い!!!この映画の舞台となる80年代、彼はまだ10代になるかならないかだったワケでしょう???ひょえ〜〜〜っ、コレは"あさま山荘事件"を知らない世代の熊切和嘉監督が『鬼畜大宴会』を作ちゃったなんてゆ〜レベルではないのです。まぁ、脚本がしっかりしてるってゆ〜のはあるんでしょうけれど、それにしてもよく出来てる。私的には正直、強烈に好み〜とゆ〜映画作りではありませんが、非常に"ウェルメイド"な映画であると言うことが出来ます。
この映画で久々に韓国映画のトップスターに還り咲いたとゆ〜ハン=ソッキュはやっぱい〜ですね〜〜〜。う〜ん、この禁欲(プラトニック)性がどことなく役所広司的で、それこそ10年前は彼と並んでアジア映画の代表的な国際俳優であった時代を彷彿とさせます。それにしても彼は決してネクタイを締めないのだな〜、とゆ〜か多分似合わないから締めないんだと思うけれど…(^_^;)。今回来日も果たしたヒロイン役のコ=ソヨンは私的にはいまイチ。そりゃ〜キレイなんですけれど、いま一つ華が足りなかった様な…。それより安企部のボス役(役名忘れた)の俳優さんは良かったですね。ラストも〜ちょっと何かあるのかな、とは思っていましたが…。
ま、『KT』的なそのラストはある意味お決まりとゆ〜か、皆分かっていたと思うのですが、ちょっと引っ張り過ぎだったかも鴨。この作品、日本ではお世辞にも大ヒットとは言えませんが、韓国ではそこそこのヒットを飛ばしたようです(2003年上半期現在韓国映画の第8位)。韓国の批評家達にはどう受け止められたのか気になる所ですね。今年度の映画賞レースには入って来るのかなぁ。キム=ヒョンジョン監督の次回作にもおおいに期待したいところです。
June 27, 03 岩波ホールにて
いや〜、最終日の最終回に駆け込みで行ったのですが、中高年齢層の多いこと多いこと!!!もぉ、とにかく激混みで300人以上入る劇場が溢れかえっておりました。コレって典型的な”口コミ駆け込み組”だよね〜。
う〜ん、日本人はそんなにも涙で癒されたいのか???この作品は、どこをどうひっくり返っても”泣きたい”だけの映画なんだよね〜〜〜。ストーリーは”冬々の夏休み”や”山の郵便配達”じゃないですが、もぉ最初から最後まで読めてるし、な〜んのドンデン返しもない。ひっじょ〜〜に”予定調和的”なんですよね。観に来てる人達も、そこんとこ全部分かってて(というか期待して)観に来てるわけだし、その意味では全く期待を裏切らない映画です。
けど、『美術館の隣の動物園』を観てその脚本の緻密さに度胆を抜かれた私としては、ちょっとがっかり。そりゃ〜、イ・ジャンヒョン監督特有の細かく光るセンスは所々に今も健在とゆ〜感じでしたが、前作に比べればね〜。でも、ま、この作品は全く別個に見ないとダメですよね。
この映画の場合、まず最初に”おばぁちゃん有りき”なのですから。とにかく、この”おばぁちゃん”が見つかった時点から、この作品は全て彼女を中心に廻っているのです。だから、確かにイ監督の世界だけの映画でもないわけですよね、うん。まぁ、この映画の感想を書く人達は、ほぼ100%”このおばぁちゃんの存在感はスゴイ”とゆ〜コトを延々と書くのでしょうから、ここではこれ以上書かないことにします。もう、ただこの映画を観て頂ければそれは一目瞭然です。子役の男の子に関しては、散々”下手だよ”と聞いていたので心の準備が出来ていたこともあり、まぁあの程度なら許せました。
私がココに書くまでもなく、この映画に涙する人達はどういった形であれ”失いゆくモノ”---それは田舎の自然であったり、お歳寄の人達に対する敬意の念であったり、近所の人達のくったくない人付き合いであったり、何の見返りも期待しない家族からの無償の愛であったり---に対する複雑な想いを抱えているのだと思います。
そういった、故郷の自然や、敬老の心(?)や、近所・・・はたまた家族同士の付き合いさえ無縁になってしまった時代に生まれた世代の子供達が見ると、この映画はどんな風に映るんでしょうね〜〜〜。
June 22, 03, 渋谷松竹セントラルにて
いや〜、好きですねぇぇぇ私はぁぁぁつ!ええ、そりゃ〜もう批評家達から"アクションが生ぬるい"だの"ストーリーがまるでない"だの、非難轟々であろうことは必至です(実際、さっきのスマステ2でもおすぎがケチョンケチョンにけなしてました(^_^;)。けど、そんなのど〜でもいいのだぁぁぁぁぁ〜。思いっきり笑わせてくれて、そんでもって気分スカっとさせてくれればねぇ〜。
この映画、男子にはあんまりお薦め出来ませんが(一部コスプレおたくは除く)、日頃うっぷんを溜めている女子にはめっちゃお薦めですよん〜。やっぱアホと言われよ〜が何だろ〜が、キャピキャピぎゃる(死語?)がおバカまるだしでアチョーとやる姿は、まさに21世紀初頭のガールズ・ムービー!オリジナルのチャーリーズ・エンジェルスが銃をぶっぱなして華麗にアクションを決めていた姿とは、とにかくまるで違います。その辺りのところを、ディレクターもプロデューサーも皆よ〜〜〜く分かっているのですよ。この作品を、いわゆる"21世紀の見世物芝居"に徹して見せているその姿勢が私は好きなんだよな〜コレが。マトリックス:リローデッドもそれなりに笑って楽しめる作品ではありますが、女子である私に言わせてみれば、チャリエンの見世物サービスはマトリックスに勝るアッパレさとゆ〜コトになるのです。
難を言えば、誰もが口にするキャメロン=ディアズとドリュー=バリモアの老けまくりぶり。特にキャメロンのアップはやっぱ見ていて痛々しいですねぇ。う〜ん、私としてはこのシリーズ、同じメンバーであと10作は作って欲しい所でなんですけれど…。
一緒に観た友達はパート1の方が良かったんじゃない?と言っていましたが、私はこのサービス精神パワーアップのパート2の方が好きですね。嗚呼、早くDVD買ってもう一回観たい。ってゆ〜か、疲れる度にコレ観てリフレッシュしたいでしゅ(^_^;)。
June 14, 03, シネ・アミューズにて
一部では、「メイキングで金儲けしようなんて、ふてぇ作品だ」とも言われたこの映画。まぁ、ジョニー=デップはど〜でもいいんですけどね。やっぱテリー=ギリアム好きだしな〜。ってなワケで、やっぱり観に行ってしまいましたぁ。
う〜ん、正直インディー映画制作や、なけなし配給・宣伝の修羅場を現実に目の前で見てしまった私には、ちょっともの足りなかったです。ドキュメンタリーの演出上ということもあるんでしょうけれど、彼等の見舞われた災難とゆ〜のが、天災だったりキャストの病気だったり、非常に”分かりやすい”んですよ。ホントの修羅場とゆ〜のは、人間関係が捻れ捲ってもうそれこそ数人が、常にストレス爆発で怒鳴り合ってる …。かなりヤラセは入っていると思いますが、『project greenlight』の方が全然リアル。もしこの、『ロスト・イン・・・』で映画作りは大変なんだなぁ、と思ってしまった人は、是非ともこの番組を見て下さいまし(日本だと、かなり難しいですが…)。
それにしても、テリー=ギリアムって〜人はつくづく天才なんだなぁって思いました。頭の中にもぉ、映像化したいモノが詰まりまくっているのね。それは見ていてよ〜く分かりました。あ〜あ〜、ここまで天災や運の悪さが重なると、もぉホント神様が天才に悪戯しているのかな、と思ってしまいます。モーツアルトしかり、チャップリンしかり、手塚治虫しかり、傑作誕生の直前には、必ず神様のいじわるが立ちふさがっている。そんな普段の思い込みを、改めて確信させられるよ〜な一作でありました。ちゃん、ちゃん。
June 14, 03, 新宿ジョイシネマ3にて
モーガン=フリーマン x ジーン=ハックマン x モニカ=ベルッチとゆ〜殆ど3人のキャラだけで構成される大人のサスペンス映画。見に行ったのが初日とゆ〜ことで”和製モニカ=ベルッチ”こと叶美香氏が舞台挨拶に駆け付けておりました。いや〜、間近で見るとそのグラマラスなボディーよりも、 むんむん湧き出る(?)その色香に参ってしまいますね〜〜〜。なんか顔とか瞳とか、もぉ艶ってるんですものぉ (^_^;)。
さてさて本編はといいますと、やはり和製を直前に見てしまったからか、モニカ=ベルッチの美しさにばかり気を取られてしまったとゆ〜感じです。なんだかジーン=ハックマンやモーガン=フリーマンの印象があまりない(^_^;)。
内容は非常に濃密なのですが、ストーリー展開は至って単純で、一緒に見に行った友達も言ってだよ〜にどちらかと言うと舞台劇に向いているお話なのではないでせうか。どっちかとゆ〜と原作の方を先に読んでみたい感じですね。それから、この作品は1981年フランスで先に映画化されているのだとか。そっちとの比較なんかもしてみたいモノです。
”Under Suspicion”とは文字通り”疑惑の下に”とゆ〜タイトルですが、これは言うまでもなく、名高い弁護士にかけられた殺人容疑の疑惑と妻の姪との間に横たわる浮気というもう一つの疑惑。この当たり、ラストのオチまではけっこう明白なので、もう少し緻密な種明かしをして欲しかった様な気がします。
June 11, 03 テアトル新宿にて
う〜〜〜ん、日本映画界に新たな天才の誕生かぁぁぁ???”誕生”と言っても、私はこの監督のデビュー作『どんてん生活』を見逃してしまっているので(だって日本にいなかったのぉぉぉ)、「何をいまさら」とおっしゃる方もいるでしょう。それにしてもオモシロイ!ハマるわ〜。この映画にリピーターが多いのは当然の成りゆきと言えるでせう。私だってもうちょっとロングランしてたら、絶対もう一度観に行ったもんなぁ〜〜〜。
お話は、何てことないシンプルな話。東京で健康飲料”あかじる”の販売に失敗した2人の若者が、故郷で家族や幼馴染みを巻き込んで一旗挙げようという物語。この作品の一番の魅力は、その間抜けなキャラクター達。主演のカップルも最高だけど(特に久子役の彼女、ウマイ〜、リアル〜)。尾崎役の山本クン、ひゃ〜〜〜おかし過ぎる〜〜〜。後で知ったんですけど、彼のキャラって『最も危険な刑事まつり』でフィーチャーされてた彼だったんですね〜。いや、素顔はめちゃカワイイし、新しい日本映画インディー界のアイドルも夢じゃない???オーディションで選ばれたとゆ〜マドカ役の細江祐子ちゃんもめちゃウマイ。笹野高史や木野花のよ〜なベテランサポートもありとおもいきや、ラストで弟役に松江監督が出演しているのに気付いたのは私だけでありました(^_^;)。
そして〜っ、特筆すべきは若干25歳でこの傑作を撮り上げた山下敦弘監督!!!いや〜、そのカメラワークに斬新で飄とした編集。めっちゃ好みですぅ〜。特に印象深かったのが最初の10分とマドカの初出シーン。台詞ではなく、映像だけで全てを語ってしまうことが、この監督には出来ちゃうんですよね〜〜〜。ただ一つだけ難を言えば、このテのストーリーにはやっぱり90分程度が妥当ではないかとゆ〜コト。ちょ〜っとだけ最後の10分くらいはダレちゃったかも鴨。
とにかくこの映画の噂はあちこちで耳にしていたので、自分でもやっと観ることが出来、観終わった直後は友達に口コミしまくってしまいました。一人だけ、大学生の女の子が「う〜ん、話がリアル過ぎて見ててツラかった」とネガティブな感想をくれたのですけどね。確かにこの映画って、今20代の人が見たらあまりにリアル過ぎる作品なのかもしれません。私みたいにある程度”この時期”が過ぎちゃうと、彼等を笑い飛ばすことも出来るんですけどね。あ、そ〜そ〜、やっぱり私に薦められて見に行った友達が、「この映画って、どこで笑うかを知り合いに知られるのがすごく恥ずかしい映画なので、一人で見に行った方がいいよね」と言ってました。けっこう皆シリアスに取ってるんだなぁ〜。ともあれ、彼の長編第三作目、『リアリズムの宿』を今から見たくても〜うずうずの止まらない私ですぅ〜〜〜。
June 07, 03 テアトルタイムズスクエアにて
最初にこの映画について聞いた時、なんでまたそんなに苦労して鳥の映画を撮るんですかい?第一お客入るの???と思った覚えがあります。そしたら入るんですよね〜、お客さん。日本でどんな映画がヒットするかってホントこれは謎だわ〜〜〜(ま、ローマ字でWATARIDORIってゆ〜ネーミングの仕方はウマイと思ったけど)。で、周りの評判に吊られて観に行ってしまいました〜(^_^;)。
うわ〜、こりゃ〜モロ”野生の王国”
の世界ですね〜〜〜。元々こ〜ゆ〜のが好きな人にはたまらんでしょ〜が、お客の大半は昔そんな番組があったなんて知らない若い世代の人ばっかし。やっぱさ〜、皆動物見て癒されたいんでしょ〜ね〜。だから日本では他国以上にお客入ってるんだと思いますよ(^_^;)。
この作品は、監督の意志に反して今年のアカデミー賞”ドキュメンタリー部門”にノミネートされてしまったのですが、監督の言う様に、多くのシーンは”演出”されているんですよね。最初、鳥達の死ぬ瞬間だけがカットされているので、残酷なシーンを除いているのかなぁと思っていたら、あれも皆演出だったんですね〜。
いや、それにしてもアザラシの登場シーンで”タマちゃん”の名前がぽっと頭に浮かんで来てしまったのは、私だけではないハズです・・・(^_^;)。
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