*** Just Watched 44 - 最近観た映画 44 ***

評価の満点は5つ星です。

"Gaia Symphony I ~ III"
「地球交響曲1〜3」****1/2
Nov 17~ Nov 30, 2002

Directed by : Jin Tatsumura
Official Site : Japanese
下高井戸シネマにて。

はっきり言って私は“ネイチャー系”が苦手です。テレビの大自然系ドキュメンタリーも観ないし、ナショナル・ジオグラフィックみたいな雑誌も読まない人でして、正直家から徒歩1分の下高井戸シネマで上映されなければ、お金を払ってこの映画を観ることなんて一生なかったかもしれません。だってなんか、キレイな映像と癒し系の音楽で満たされた映画だなんて、映画オタクの私としてはすっごい反則じゃんなんて思っていたのですよ(^_^;)。

ん〜〜〜、思っていた映画とは大分違った作品でした。キレイな映像による大自然の抒情詩でもなければ、癒し系の音楽による心洗われるミュージックビデオでもない。確かに話のテーマや内容は自然・地球・そして宇宙についてだったりするのですが、それぞれの観客が受け止めるのは、出演者達と観客それぞれの“生き方”が哲学的に共鳴する部分なんじゃないかと思います。今回私が観た第1・2・3章はそれぞれ数チャプターから成り立っていて、ダレる部分もあれば爆睡してしまう様な部分もあります。けど、一本筋の通ったフィクション映画とは違って、このドキュメンタリーは全編全シーン全てに共感しなくてもいいのですよ。観客それぞれの生き方に対する考え方が違えば、自ずと共感する部分も違ってくる。それどころか、たとえ同じ人が観たって、彼/彼女の人生におけるステージの移り変わりによって受け止め方や共感する部分がまるで違って来る。そういった意味で、10年に1回は見直してみたい映画ですね。

<<第一章>>
まだこの映画のスタイルが確立していない第一章は、一番NHKの特番みたいな感じがします。たった一つの種子から1万個以上の実を付けるトマトを育てた野澤重雄氏の秘訣は、“トマトの可能性を最大限に信じて伸ばしてやること”。これは、単独で8000メートル級の山を全て制覇したラインホルト=メスナー氏の“私は限界に挑戦したのではなく、自分の中にあった可能性を伸ばすトレーニングをしただけ”という言葉にも通じます。
アフリカで、母親を密猟者に殺された子象の孤児院を作ったダフネ=シェルドリックが久しぶりに親友の象と再会するシーンは圧巻で、ここでは劇場中の観客が息を呑み、次の瞬間には涙を流していた様な気がしてしまいました。最後の出演者、元宇宙飛行士のラッセル=シュワイカートが、予期せぬカメラの故障で数分間の空白を地球の上で過ごした時の思い出も興味深かったです。彼が引用した「地球を1周した時は自分の故郷を探し、2〜3周すると自分の母国を思う。けれど、5周以上してしまった時、自分はもう地球人でしかないと思うのだ」という言葉も印象的。他の出演者はエンヤなど。

<<第二章>>
佐藤初女さんが中心の第二章。岩木山麗に『森のイスキア』を設立。心を病んだ人々を“食べ物”で癒すというおばぁちゃんです。私はもともと食べ物には全く拘らない人なのですが、彼女の食べ物に対する丁寧な愛情を見ていると、あんなご飯食べてみたいってやっぱり思ってしまいます。食べ物と心の病ってどこかで繋がっているんでしょうね。
その他の出演者は、映画『グランド・ブルー』で一躍時の人となりながら、ちょうど一年前自らの命を絶ったジャック=マイヨール。彼の死にどうもしゃっきりしない私は、この作品を観てさらにツライものがありました。
他の出演者は、ダライ=ラマなど。ふ〜ん、話には聞いていたけど、彼ってホント天真爛漫でお茶目で腕白BOYなんですね〜(^_^;)。

<<第三章>>
冒頭から写真家:星野道夫の死で始まる第三章。この作品自体が星野氏に捧ぐという内容になってしまっているので、他二作とは全く違ったトーンになっています。正直彼のことは全く知らなかったのですが、彼ほんと〜にいい写真を撮りますね。エッセイもいいので、今度じっくり読んでみたいし。彼の話の部分で印象に残るのが、彼の人生における数々の“偶然”。例えば、熊の写真で世に出、熊を愛した彼がこの世を去ることになったのも、また熊によるものであったこと、そしてアラスカ先住民から彼が授かった別名が熊を父に持つ英雄の名前であったこと(これは彼の死後明らかになりました)。彼が死を迎える1996年、彼は友人との数々の約束を果たしてからこの世を去ったこと等々。
こうした逸話というのは、故人が誰であれ、知人の間では延々と語り継がれていくものです。そういった意味で今回の作品は、星野氏自身や知人、そして彼が追った自然についてを語っているにも関わらず、そこから見えてくるのは“生命の終わり(魂の終わりではない)としての死”や、“ヒトの人生”であったりするのです。星野氏が神田の古本屋で見つけた写真集をキッカケにアラスカ社会へどんどん入り込んで行くエピソードも、ある意味では彼独特のストーリーであると同時に、ヒトの人生は偶然の積み重ねなんだという誰にも共通した人生哲学を垣間見させてくれますね。
他の出演者は、「ヒトのテレパシー能力は、100年後には実用されているかもしれない」というショッキングな言葉を残すフリーマン=ダイソン、そして昔ながらのカヌーでハワイ−タヒチ間を往復したナイノア=トンプソン。彼の師匠がトレーニングの最後に持ってきた“目標をビジョンにする”という教えも、とても印象に残りました。

・・・で、最新作の四章なのですが、初日の日曜日がTokyo Filmexと重なってしまって行けません(>_<)。けど、全国各地で上映会が開催されているので、これからも観ることの出来る機会はまだあると思います。

おんなのこのためのロマンポルノ講座
@シネクイント
Nov 23, 2002

今回でもう3度目となる、“おんなのこのためのロマンポルノ講座”。いや〜〜〜、会場はホント〜に20歳そこそこの女の子ばっかりでした。私も同い年の女の子3人と一緒に、久々のオールナイト上映鑑賞とゆ〜ことで、なんだかきゃぴきゃぴ楽しかったです。

<<女地獄 森は濡れた>>

いきなり一作目からキョーレツでした(^_^;)。神代辰巳初期の傑作にして、あまりの内容の過激さに警視庁から上映禁止とされた幻の名作。原作はマルキード=サドの『新・ジュスティーヌ』なのですが、舞台は大正時代の日本に置き換えられています。
1973年の作品ということで、エッチシーンの隠し方が何とも大雑把。雰囲気的には『天城越え』みたいな感もあるし、全体的に不思議なオーラに包まれていました。
若き日の伊佐山ひろこサイコー。中川梨絵とゆ〜女優さんもいい味出していましたよ。ラストのあっけなさは何だか
『四畳半 襖の裏張り』みたいだったな〜〜〜。

<<母娘監禁 牝>>

『赫い髪の女』と並んで、脚本家・荒井晴彦の日活ロマンポルノ時代の傑作と言われている作品。制作が1986年ということで、松任谷由美の歌や岡田有希子の自殺など、私には懐かしい題材がふんだんに盛り込まれていました。
タイトルとはかけ離れた内容で、前と後ろは青春モノ、そして中ほどには四畳半の染みったれた男と女の世界が展開されています。女の子の細か〜いセリフが妙にリアルで、この当たりはもう荒井晴彦の独壇場。
最後の20分はけっこう好きでしたね〜。主演の前川麻子サンは今、ニューヨークにいるのだとか。う〜ん、もしかしたらどっかの道ですれ違っていたのかもしれないのね(^_^;)。とにかく初々しさ100%で、サイコーの演技でしたよん。

<<悶絶!どんでん返し>>

まず、すんごいタイトルだな〜と思ってしまいますが、内容もタイトル通りの破天荒なはちゃめちゃコメディ。神代辰巳と言えばロマンポルノの巨匠とか重鎮とか思い込んでいた私にとって、彼がこんなドタバタコメディを撮っていたなんて〜〜〜。
残念ながら今回は仕事がかなりキツイ中で観たので、途中ちょっと寝てしまったのですが、とにかく会場中で大爆笑の渦が沸き起こり、その笑い声で何度も何度も起こされました。う〜ん、もう一度ちゃんと観たいです。
今回のオールナイトでゲストトークを務めた駕籠真太郎氏と中原昌也氏が大絶賛した作品だけに、期待も大きかったですが、その期待を裏切らぬ作品だったと思います。そうそう、駕籠さんが“神代監督の音楽の使い方って不思議ですよね”と言っていましたが、この作品はまさにその典型だと思います。そういった視点からこの映画を観てみるのも一興ですよ〜。

<<タイムアバンチュール 絶頂5秒前>>

タイトルだけ聞くと、ホントなんの話なの???って感じですけれど、これがなかなか面白かったです。まさに『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ロマンポルノ版という感じ。
1986年の作品なのですが、当時の風俗を楽しめるだけでなく、タイムスリップする未来が2001年なのも超面白いところ。2001年の新聞でシュワルツネッガーがアメリカ大統領になっていたり、清原がまだ西武で大活躍している新聞記事があったりして笑えます。第二次関東大震災が起こっても渋谷の忠犬ハチ公だけは残っているという設定もシュール。
実を言うとこれが最後の作品だったので、上映時間の半分以上は眠ってしまっていたのですが、一緒に観た友達はとにかく面白いと言っていました。話も奇想天外な割によくまとまっているのだそうで、やっぱりもう一度、ちゃんとしたコンディションの時に見直したいなぁ・・・。

"Harry Potter and the Chamber of Secrets"
「ハリー・ポッターと秘密の部屋」****
Nov 16, 2002

Directed by : Chris Columbus
Starring : Daniel Radcliffe, Rupert Grint, etc.
Official Site :
English
渋谷東急文化会館にて。

3ヶ月かけて原作を読んだ『ハリー・ポッターと賢者の石』を観た時は、原作との比較にばかり気を取られていたのですが、今回原作の方には一切目を通さないまま観に行きました。友達がたまたま一緒だったので、観たのは一般公開の一週間前。アメリカでの公開もまだだったので、前評判で先入観を植え付けられるということもありませんでした。
私的な感想・・・は、一作目よりずっと良かったです。前作は本当にイントロダクションという感じだったので、どのキャラにもあまり馴染みがありませんでしたが、今回はやっと“役者が揃った”という感じ。うん、この調子で行くとこれからの彼らの成長ぶりがホント楽しみになっていきますね。

一緒に観た友達は、全てがoveracting(大げさ)過ぎると言っていましたが、それは子供向けの映画なんだからい〜んじゃないかなぁ。ただし、いわゆる映画オタクの間で言われている“内容を詰め込み過ぎて薄っぺらい”というのは、確かにそうかもしれません。
ま、私にしてみれば、そういった内容のすっとばしを、その魅力的なキャラ達で補ってるんじゃないかな〜と思ってしまうんですけれど。で、それは一重に子役達の演技の素晴らしさに全部負ってると言っても過言ではないかもしれません。うん、だって脚本的に見ればキャラ達のディテールだって殆ど書き込まれてないんですもんね(^_^;)。

ラストでは、主演3人の関係がこれからどうなっていくのかをちらっと垣間見ることが出来ます。すでに声変わりまでしちゃったハリー役のダニエル=ラドクリフ君、3作目の撮影は来年早々の様ですが、かなり大人になっちゃってるんじゃないかな〜。また、次回作の監督は、『天国の口、終わりの楽園』のアルフォンソ=キュアロン監督に交代するということで、また全然違った色のハリポタワールドが展開されそうでっす。

"One Fine Spring Day"
Bomnaleun ganda
「春の日は過ぎ行く」****1/2
Nov 09, 2002

Written & Directed by : Jin-ho Hur
Starring : Yeong-ae Lee, Ji-tae Yu etc.
Official Site :
Japanese
下高井戸シネマにて。

およそ2年、待ちに待ってやっと観た『八月のクリスマス』にちょっぴりがっかりしてしまった私は、正直あまりこの映画に期待していませんでした。主演のイ=ヨンエを『JSA』で観た時も、キレイだけどへったな女優〜〜〜とか思ったし、『アタック・ザ・ガスステーション』で、ユ=ジテを観た時も、さほどうまい役者だとは思わなかったので。
それがそれが…まず、この映画の第一印象は「ひぇ〜〜〜っ、二作目でいきなりこんなにグレードアップしてるとは!!!」でした。『八月の…』の時は、主演のシム=ウナだけでなく監督そのものの映画作りにまだ初々しさがにじみ出ていて、それはそれでよかったんですよ。今回は企画段階から松竹が製作に絡んでいたこともあり、撮影規模が格段に上がっていたのは勿論なのですが、私の言うグレードアップとはそういったハードの部分ではなく、脚本の書き込みや演出の細やかさといったソフトの部分。いや〜〜〜、ホントにきめ細かい映画です。参りました。m(_)m

言うまでもなく、これは韓国映画なのですが、う〜〜〜ん、こんなリアルな恋愛映画はコレまで観たことないね〜〜〜ってゆ〜くらい超リアル。そりゃ〜、“リアル”といっても人それぞれ違う“リアル”があるわけですし、個々人の恋愛体験によって見方はまるっきり違って来てしまうわけですから、一概には言えないんですけどね。うん、付き合い始める前に、もうお互い両想いっていうのは分かっているのにきっかけがつかめない、その戸惑いとかね〜〜〜。彼女が照れ隠しにインスタントラーメンを生のままかじり始めちゃうところなんか、私的にはすっごくリアルでした。この映画、言い換えれば“今ツライ恋愛をしている人にはツライ所ばかりが目について後味の悪い映画”、逆に“現在や過去にいい恋愛をしたなぁと思える時期に観れば、きれいな涙の流せる映画”なんじゃないかなと思います。
『八月・・・』と同じく、基本的な話はめっちゃシンプル。けど、前回が年上の男と年の離れた若い女性カップルだったのに対し、今回は若い男と離婚経験のある女性カップルと正反対なんですよね。この監督、なんでこういった年の差カップルの微妙な心の動きを描くのがうまいのかな〜〜〜。

懸念していた“美しい自然の映像や音による内容のなさの誤魔化し”は全くなく、ちょうど良い割合でネイチャーテイストが盛り込まれています。本当に丁寧に作られている映画だなぁと思ったので、ホ=ジノ監督の次回作、ますます楽しみになりました。

"Ping Pong"
「ピンポン」***1/2
Nov 03, 2002

Written by : Fumihiko Sori, Written by : Kankurou Kudou
Starring : Yosuke Kuboduka, ARATA, etc.
Official Site :
Japanese
渋谷シネマライズにて。

この夏、全国で大ヒットしたお化け邦画。いつ行っても激混みだったので、やっと座って観ることが出来ました。ホントは大泉で上映されるDLP上映の方を観に行こうと思っていたのですが、実際そんなに“めくるめく”映像ではなかったです。予告編でいいトコ全部見せちゃってたから、逆にカンドーが薄かったなぁ。まぁ、3〜4ヶ月待ってたんでね〜、ちょっと待ち過ぎちゃったかも鴨。

言わずと知れた松本大洋による同名マンガの映画化です。松本大洋原作と言えばつい先日に観た『青い春』がありますが、どちらも高校生が成長していく中で幼馴染みと対立していくという大まかなストーリーは同じ。ただし、作品のトーンは全然違いますね。コレはどちらも原作を読んでいないので、監督のトーンの違いなのかどうかはよく分かりませんが…。

キャストについて、う〜ん、窪塚洋介はもう完璧に飽きちゃいました〜〜〜。もうどれも全部同じ。ARATAは『ワンダフルライフ』と同じ人とは思えない程の変わり様。ま、どちらかと言えば良かったです。それにしても、主演二人を含め、皆高校生役をやるにはふけ過ぎだよ〜〜〜。とは言え、大人計画繋がりの出演なのか、荒川良々のキャラは印象的でしたね〜〜〜。

う〜ん、…にしても中盤は超ダレたな〜、私思いっきり寝てましたし(^_^;)。一人一人のキャラは面白いのに、話がまとまり過ぎててつまんなかった〜〜〜。ま、ペコとスマイルの最後の対決をああ処理(?)したのは好感持てましたけど、最後の最後は…ね…(^_^;)。

"OUT"
「OUT」****1/2
Oct 30, 2002

Directed by : Hideyuki Hirayama, Written by : WiShin Chon
Starring : Mieko Harada, Mitsuko Baisho, Shigeru Muroi
渋谷シネゼゾンにて

本年度、米国アカデミー外国映画賞に日本から出品する作品です。私は原作もTVシリーズも全く知らない人でして、私がこの映画を観に行った唯一の理由は、脚本が新宿梁山泊の元座付き戯曲化家である鄭義信さんであったから。
梁山泊時代の作品といい、この作品と同じく平山監督と組んだ前作の『愛を乞う人』といい、女性を書かせたら彼の右に出る人はまずいませんね。いや〜、本当にいつもいい仕事してますよ、義信さんは。ただね〜、演出面がもったいなかったかも鴨。別に平山監督が嫌いというワケではありませんが、他の監督が撮ったらもっと良くなっていたかもと思うとちょっと惜しい気がします。

まぁ、原作をしっかり読んでその通りに作られているんだろうと思って観に来た人にとっては、かなり期待はずれだった様ですね。まぁ、でも私には純粋に鄭義信さんの作品として十分に楽しめました。ストーリーだけ説明してしまうとこんなに暗い話はないというのに、なぜか陰惨になっていない。笑いあり、ちょっぴりほのかなラブロマンスあり・・・。

それに何と言っても、近年これだけ“等身大”の女たちを書いた作品が他にあったでしょうか?『密愛』の感想のところでも書きましたが、むやみにグチグチ・グシュグシュするわけでもなければ、思いっきり背伸びした理想の女性像を描いているわけでもない。もう、ありのまんま…だけどささやかな夢だけは捨てていない、みたいな。そんな小さなリリカルさも、鄭義信さんの特徴的なカラーなんです。

キャストは皆、元々実力派の4人が揃っていたので文句ないです。う〜ん、やっぱり原田美枝子はうまいし好きだな〜〜〜。それにしても、数ヶ月前に久留米市の保険金殺人事件が発覚してしまったのは、結果的にこの映画の興行にとってマイナスになってしまった様で。う〜ん、現実は今、ホント映画より凄いことになっちゃってますもんね。けど、この映画には“どれだけリアルか”なんていう問いは必要ないし、“どれだけファンタジーであるか”なんて関係ない。また、どれだけ原作本やTVと違っているなんていう次元も軽々と越えた、映画としての一映画なのです。うん、義信さんの次回作がまた楽しみですね。

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