"Hedwig and the Angry Inch" - ***
"Audition" - 「オーディション」***3/4
"BMW films.com"
"Seance" & "Barren Illusion" - 「降霊」&「大いなる幻影」 ***
Written and Directed by : John Cameron Mitchell
Starring : John Cameron Mitchell, Michael Pitt, Miriam Shor
Official Site : English
Unfortunately, I expected too much of this Sundance and Berlin winning film. Like as I hated ”The Road Home”, which also won at the Sundance and Berlin, I didn’t understand why it got great reputations there.
Of course, it was not a terrible movie at all. The director, writer, and the lead actor, John Cameron Mitchell was fabulous, cute, and very charismatic, so I loved him very much. However, none of other characters were lovable to me. Also, I gradually got bored to those music scenes, and toward to the end was just too long. I bet the stage version must be much better. I really wish I could understand those 70’sish music scene, then I guess I could enjoy this film more than a double.
The best part of this “Velvet Goldmine” meets “Boy’s Don’t Cry” meets “Almost Famous” in East Berlin and countryside in the US was the animation by the director. Yes, it tells about the trance-sexual issues, but you can also interpret it as any kind of relationships in a universal way.
今年のサンダンス映画祭観客賞及び監督賞受賞&今年のベルリン映画祭銅熊賞受賞ということで、公開前からとても楽しみにしていたこの映画。ウチの二人のルームメイトからもイチオシのお薦め映画とされていたので、期待が大きすぎたのかな〜。う〜〜〜ん、つまんなかった!(少なくとも私にとっては…ですが。それでもやっぱりウチのルームメイト達に言わせてみれば、かなりノレる映画なのだそうで)
今年のサンダンスで観客賞に選ばれた(&昨年ベルリン映画祭で賞を取った)映画と言えば、「初恋のきた道」も、私は大嫌いだったしな〜。特に今年はサンダンスで投票していた人達と、私の趣味がまるっきり合わなかったということなのでしょうか…?
お話は、戦後ドイツに生まれ、アメリカのGIと出会うことによって性転換を果たし、壁が崩壊する前の東ベルリンからアメリカにやって来た、あるドラッグクイーン&ロックバンド・ミュージシャンのお話。
この作品はまず、オフ・オフ・ブロードウェイのミュージカルとして1998年2月NYでオープン。超ロングランとして好評を博し、映画版は、舞台から演出及び主役を演じて来たジョン=キャメロン=ミッチェルによって監督(脚本も)されています。舞台を観た人の話だと、主人公の少年時代が挿入されたことを除けば、彼のベルリン時代&渡米してからの話を交互に織り交ぜながら話が進行していくくだりは、舞台と殆ど同じなのだそうで。確かに前身がミュージカルであっただけあって、と主人公のバンド=Hedwig and the Angry Inchの曲が、次から次へ挿入されていくんですよね。
この映画を一言で言うと、“「ベルベット・ゴールドマイン」meets「あの頃ペニー・レインと」in ベルリン&アメリカの田舎町”って感じでしょうか?
この映画のプロデュースは、「ベルベット・ゴールドマイン」「ボーイズ・ドント・クライ」や「ハピネス」でお馴染みのクリスティン=バシャン率いる「Killer Films」。プロダクション・デザイナーが、私が「ハピネス」でお世話になったテレーザ=デ=ペレーズだったので、その辺りもかなり期待していたのですが…。う〜ん、確かにかなり彼女達の作品っぽいんだけど(分かる人には分かる(^_^;)、私にはどうしても、彼女/彼等のチープな部分だけが前面に出てきてしまった作品という感がありました(予算的には、前述した三作品よりもずっとお金を使っているんじゃないかと思いますが)。
この映画の何が一番良くなかったというと、その脇役達。確かに主演・監督・脚本のジョン=キャメロン=ミッチェルは、カリスマ性と繊細さを併せ持った、たぐいまれな存在感を見せ付けているのですが、私の場合、他のキャストは皆全員ダメでした。私がこの映画を観たのは、いわゆるゲイ・ネイバーフッドのチエルシー・シネマだったので、J=C=ミッチェルが出て来る度に、「ひゅー、ひゅー」なんて声が出て大変でしたけど〜、もぉ(^_^;)。けど、特にマイケル=ピット(ブラピの親戚じゃないですよ(^_^;)は全然魅力なかったな〜。どーしてあんな二人がくっつくのか、まるで分かんなかったよ〜ん。え〜と、あのウィッグ抱きしめちゃうミリアム=ショアーも。何か異様だった〜〜〜。
ところで、舞台版のノンオリジナル・キャストには、ヘドウィッグの役を女優さんがやっているバーションもあるらしいですね。ドラッグ=クィーンを演じる女優さんっていうのも何か不思議で、そっちの方が興味あるな〜。あと、オリジナル・キャストでは、J=C=ミッチェルが、トミーの役も演じていたということですが、それって一人二役ってこと?それもまたスゴイですね〜。この舞台、現在全米各地やイギリス・アイスランドでも次々と公演中とのことで、NYに戻って来たら絶対観に行こ〜っと〜。
で、もう一言悪口を言わせてもらえば、テンポが間延びしていたのと、バンドの演奏が段々ワンパターンに見えてしまったということ。これはミュージカル・バージョンではあまり問題なかったんじゃないかと思いますが。特に最後の20分くらいは、もういいかげんにしてくれ〜っていうくらい間延びしてたと思うんだけど、どうしてこれでJ=C=ミッチェルが監督賞を取ったのか摩訶不思議。昨年やはり監督賞を取った「ガール・ファイト」も、作品としては好きだったけど、監督賞という感じではなかったので、つくづく私とサンダンスの好みは合わないのか、私が何かを見落としてしまっているのか…。
まぁ、良かったなぁ、と思えた点は冒頭と最後に出てくる監督自身の手による、かわゆいアニメーション。性の心と身体の不一致という、やはり「ボーイズ・ドント・クライ」で出されていた重いテーマを、この映画では言葉に一切出さず、抽象的なアニメーションで見せてしまったところは二重丸。それにこのアニメって、抽象画だからいろんな解釈が出来て、見様によってはゲイの人々というだけでなく、段々と普遍的なテーマに見えてくるからとっても不思議。「HANA-BI」の北野武監督自身によるさし絵もそうだったけど、絵とゆ〜のは、本当にユニバーサルな言葉ですよね。
最後にこの映画、デビッド=ボウィ辺りの70年代音楽ファンには、かなり色々な解釈の出来る音楽がてんこ盛りなのだそうで。私はその辺に関してはまるっきり疎い人なので、全然分かりませんでしたが、J=C=ミッチェルの歌はよいです〜。映画はいまイチだったけど、サントラCD買っちゃおうかな〜とただ今思案中の私なのでした。
「オーディション」 ***3/4 |
Directed by : Takashi Miike, Written by : Daisuke Tengan
Starring : Ryo Ishibashi, Eihi Shiina
Related site :Japanese, New York Times Review
This is an “Ouchie movie", originaly written by Ryu Murakami, who wrote and directed “Tokyo Decadence" several years ago. Directed by Takashi Miike, who’s been directing various films from Yakuza movies to some idle movies. If you have seen“Dead or Alive 2” (starring Sho Aikawa from ”Spider’s Gaze” and “Serpent Path”), which opened in the US a couple months ago, you might think it’s another Takeshi Kitano kind of film (though I haven’t seen it yet). But this is definitely not that kind but more like “Tetsuo” by Shinnya Tsukamoto.
The best part of this film is the casting. Ryo Ishibashi (from “Kids Return” by Takeshi Kitano) is excellent! and Eiihi Shiina (from ”EUREKA” by Shinji Aoyama) gets better and better as the story goes towards the end. And you see many actors from “EUREKA” including Ken Mitsuishi, who is one of the best by-players in the Japanese films these days. I wonder if the character name of the lead came from the director Aoyama (with the Chinese characters, it looks so same!).
At last, the screenplay is written by Daisuke Tengan (a son of Shohei Imamura. He wrote “The Eel” and “Dr. Akagi” as well.) , who is great at writing natural conversations with women. So, I loved the first half of this film very much. The other half... Just enjoy the visual horror (LOL).
極道モノからアイドル映画まで、幅広い映画作りを続ける三池崇史監督。私が観た彼の作品と言えば、彼の劇場公開第1作「新宿黒社会」(もちろん椎名桔平サン主演!!!)と、本木雅弘主演&(「パール・ハーバー」の)MAKO共演の「中国の鳥人」2本だけ(そういえば、三池監督はSPEED主演、やはり椎名桔平サン共演の「アンドロメディア」も監督していますが、こちらの方はまだ未見)。
「新宿黒社会」では、ただのドンパチものというだけでなく、背景に中国残留孤児モンダイが絡んだりして、一味違う新宿歌舞伎町ストーリーが展開されていました。「中国の鳥人」は、さすが椎名誠原作というだけあって、そこには中国のゆったりしたリズムが流れるも、やはりドンパチシーンが挿入されていたりして、「あ〜、やっぱりこういうのが好きなのね(^_^;)」なんて思いながら観ていた私だったのでした。
ところが、昨年から今年にかけて世界各国の映画祭で上映されてきたこの「オーディション」は、“別の意味で”「観るに耐えない映画らしい」という評判(勿論、出来が悪いという意味ではありません)が続々。ヨーロッパではすでにレトロスペクティブも開催されている程信奉者の多い三池監督ですが、アメリカではまだまだ無名の監督サンなんですよね。先々月くらいに一足早く「Dead or Alive 2」(「蜘蛛の瞳」の哀川翔主演)がダウンダウンで一般公開されていましたが、こちらの方は観るチャンスを逃してしまいました。内容観てないけど、おそらく北野武ファンが喜びそうな映画だったんじゃないかな〜。
で、満を期して(?)の一般公開。確かにこの映画、他の三池監督の作品とは随分傾向が違いますが、コレってこっちの日本映画オタクにはかなり受ける作品なんじゃないかなぁと思います。
1つ目の流れとしては、旧“塚本晋也ファン”に。私がこちらに来た1993年末当時、どこのビデオ屋さんに行っても「鉄男」が置いてあるのにびっくりした覚えがあるのですが、おそらく北野武ブームよりもずっと先に、「日本映画オタク」の間では塚本ブームが沸き起こっていたのだと思います。「オーディション」は、ある意味「鉄男」の流れを受け継いでいる所が多分にありますもんね(あんまり書くと内容のネタバレになっちゃうので、そこは飛ばしますが)。
2つ目の流れとしては、旧“トパーズ”ファンに。やはり私がこちらに来たての93年末、「Tokyo Decadence」と英題の付けられた、同じく村上龍原作(こちらの方は、監督も村上龍でしたが)の“トパーズ”が、特に批評家達の間でバカ受けしていたので、それはそれはびっくりしたモノです。だってあの映画、全然よくないじゃないですか〜。多分東洋のサドマゾの話って、こっちの人達には妙にそそるってことなんでしょうけれど(「月光の囁き」や「LIES/嘘」のところでも書いた様に、こっちの人達にとって女性=サドってゆ〜のはどうも珍しいパターンらしいです)。
脚本は、私が今の日本映画の脚本家としてはファイバリットの5本指に入る天願大介氏。彼は私が好きなもう一人の脚本家、鄭義信サンとは全く違ったテイストで、やはり女性(というより女の子)の生理を書くことに、抜群に長けていますよね。今回、この映画ではおそらく重要なシーン(特にあの○○のシーン)の台詞は、原作から取られたモノが殆どだと思いますが、それ以外の何気ない会話が本当にさりげなく書かれている。彼って、自分が監督する時は妙に異次元的な世界を描いてしまうのに、他人の為の脚本となると凄くナチュラルな会話になってしまうのがとっても不思議(ご存知の様に、彼は実の父親である今村昌平監督の「うなぎ」や「カンゾー先生」の脚本なども手掛けています)な人ですよね。
私個人的には、この映画って前半と後半部分で全く違った二つの作品になっていると思います。前半は三池監督と天願大介氏の世界。で、後半は三池監督と村上龍氏の世界。つまり三池監督というのは、前半部分の様にリアリスティックでTVドラマみたいな部分と、後半部分の様な血みどろ&オドロオドロしいモノを彼流にビジュアル化することの両方が出来る人なんですよね。私個人的には前半部分の方が好きだったけど、やはりその衝撃度は後半部分の方が圧倒的。この一作品だけで「Takashi Miike」の名前が日本映画オタクの脳裏に刻まれることは確実でしょう。
そして!この映画の何が良かったって、キャストが皆良かったってことに尽きてしまいます。石橋凌って、映画では「キッズリターン」くらいしか観たことなかったけど、すっごく良かった!!!!いや〜オジサンの深み+情けなさを味わい深く出していました〜。これはかなりベストな配役だったのでは?で、「EUREKA」でも、不思議な魅力を醸し出していた椎名英姫嬢。実は前半、彼女全然良くないじゃん〜と思って観ていたのですが、後半最高!!!この映画を一度観てしまったら、彼女の言う「キリキリキリキリ〜」ってもう耳から離れられなくなってしまいますよね(笑)。
脇役としてはいつも堅実な國村隼(そういえば、彼もEUREKAに出てませんでしたっけ?叔父さんの役で…。アレ、もしかして主人公の青山重治って、EUREKAの青山真治監督の名前から来てる???)。三池作品ではお馴染みの石橋漣司(「一条さゆり」のあのかっこ良さはどこに???)が、クリーピーな役をいつもながらに好演(?)していました。で、やっぱり青山監督の「EUREAKA」や「Helpless」、「独立少年合唱団」などで名脇役を務める光石研。あれは多分友情出演だったんだろ〜な〜。斉木しげるも1シーンながらなかなかコワかったし(笑)、松田美由紀や根岸李衣もちょい役ながらなかなか印象深い存在感を見せていました。
関係ないけど、私ってこれまでの人生で面接とかオーディションって殆ど“されたことがない”のですが(仕事もいつも誰かの伝手でGETしてたもんで(^_^;)、実は、自分の映画のキャスティングやルームメイト探しの為に、面接やオーディションを“したこと”は何度も何度もあるんですよね。だから、オーディションを“する側”の視点に立ったこの映画は、ある意味私にはとても興味深かったです。とても個人的な感想ですが。
そうそう、履歴書、写真、そして面接では“良さそうに見える人”でも、実際一緒に仕事をしてみたり、一緒に住んでみたりすると全然違っていたりすることってしょっちゅうある。あ、それは男女の付き合いでも一緒かな。付き合ってみると、最初の印象と全然違っていたりしてね(^_^;)。まぁこのお話は、後半ちょっとその部分が度を越していってしまうのですが、前半部分はかなりリアリティがあってよく出来ていると思います。人と人との出会いって、それがどんなきっかけであろうと、段々と育まれていくモノ。たとえそれが、どんな方向に進もうと…(意味深(^_^;)。
ゲストブックの方で何度もご紹介した「BMW コマーシャル "The Hire" シリーズ」。 私は決してBMWのまわしモノではありませんが、コレもまぁ、立派な短編映画だよな〜と思ったので、簡単な感想を書いておきますね。
コレは、BMWが今が旬の映画監督5人を選び、”同じメイン・キャラクター=BMWのお抱え運転手”を使うという条件だけを付けて、後は自由に作品を作らせたという企画モノ。けどこの発想って、TOKIO(永瀬正敏)を主人公にというだけの条件で、アジア各国の監督達に自由に映画を撮らせた「アジアン・ビート」シリーズのモロ真似じゃない〜って、ど〜しても思ってしまうのですけれど...(^_^;)。
なお、以下の作品は全てhttp://www.bmwfilms.comから観ることが出来ます。
01:Ambush - Directed by John Frankenheimer デニーロ主演の「RONIN」で有名なフランス人監督。う〜ん、まぁ、この5作品の中では一番キレイで堅実に撮られていましたが(さすがベテランだけあって)。一番つまらなかったとも言えるかな。オジサン受け&ヨーロッパ消費者狙いか???
02:Chosen - Directed by Ang Lee 。「グリーン・ディステニー」を観た時もそうだったけれど、やっぱり私、アン=リーのアクションものってダメなんですよね〜。確かにマンハッタンを背景にしたカーチェイスのシーンはかっこ良かったけど、どうも彼のオチって可愛いすぎるというか...(^_^;)。何か主演のクライブ=オーウェンがめちゃめちゃ浮いてるなぁと思った作品でもありました。
03:The Follow - Directed by Wong Kar-Wai おそらくアジア市場をターゲットにした選出だったのでしょうけれど、彼ほど車のコマーシャルが似合わない監督もいないのではないかと...(^_^;)。別にカーチェイスがなきゃダメというわけなのではありませんが、彼完璧に自分の世界に入っちゃってますもんね〜。およそ商業主義からは程遠い人なんだな〜。舞台はまたまた南米で、「花様年華」的などんよ〜りした雰囲気が私的にはけっこうそそられましたけど...(でも、ストーリーないっすね(^_^;)。
04:Star - Directed by Guy Ritchie つい先日このCFのコンビつまり、奥様のマドンナとの長篇映画制作を発表したばかりのガイ=リッチー監督。この作品でお練習???発想は面白いんだけど、マドンナが下手だよ〜〜〜〜ん(T_T)。やっぱり彼は「Snatch」みたいのを撮っていればいいのに〜〜〜〜っ。
05:Powder Keg - Directed by Alejandro Gonz疝ez I?rritu 「アモーレス=ぺロス」で見せてくれた、見事なカーチェイス以上の迫力!画面がブレブレだったのは、デジタル画面をPCで観ているからなのか、それとも実際スクリーンで観てもブレブレなのか...。ビジュアル的にはちょっと「トラフィック」を思わせる部分もありました。「奇跡の海」のStellan Skarsg罫d(読めない(^_^;)が、フォト・ジャーナリストとしてかなりいい味だしていましたね。5作品の中では一番長い8分15秒。だから、当初の予定よりも発表が遅れたのかな???
また、5分25秒のメイキングを、「セブン」などでお馴染みのデビッド=フィンチャーが監督しています。各監督のインタビューもありますので、こちらの方もお見逃しなく。
...というわけで、学生映画を中心に短編映画を観る機会の多い私ですが、やっぱり一流の監督とスタッフ、そして十分なバジェットが揃うと、短編映画もここまで面白く見られるのですね〜〜(比べるなって???)。
私も商業主義には乗りたくないヒトなのですが、来るべき「ネットだけで見られる映画」の先駆けとしては、面白い企画だったんじゃないかと思います。まぁ、今後違った監督さんによる第2弾プロジェクトの可能性もあるとのことですので、お次はどんな作品が飛び出してくるのやら...。
「降霊」&「大いなる幻影」 - *** |
Written and Directed by : Kiyoshi Kurosawa
Starring : Koji Yakusho, Jun Fubuki, etc
最初はTVの2時間モノだったそうで、そのせいか豪華キャストのわりにはちょっと間が抜けていた様な...。タイトル通り、ちゃんと霊が出てきてそれなりに怖くはあるのですが(確かに劇場で観ていたら もっと怖かったのかもしれません。一緒に観た友達は、夜中に電気付けて寝ようと思ったとか...(^_^;)、霊モノというよりも、事件モノというか、モラルに訴える部分の方が強かったので、なんだか拍子抜けしてしまいました。勿論、あのオープン・カフェのシーンはめっちゃ怖かったですけれど(^_^;)。
最後に向かってはネタバレ→役所広司と吹雪ジュンがもっと壊れていくと思ったんですけどね〜。やっぱりTVの2時間モノじゃぁ、そういうのは許してくれないのかな???それとも脚本のせい???
それにしても、SMAPの草薙剛はヒドかったよ〜ん。やっぱり一人でもアイドル出しておかないとダメなのかな、TVだと...。役所広司の同僚もなんにもPay-offなかったし、何よりかによりキャラクター同士の繋がりが薄すぎ。う〜〜〜ん、う〜〜〜ん、う〜〜〜ん、これはハズレだったと言うべきか。あ、そうそう、哀川翔の神主サン役にはちょっと面喰らってしまいましたが…(^_^;)。
Directed by : Kiyoshi Kurosawa, Written by :
Starring : Shinji Takeda, , etc
とにかくやりたいことは全部やったノン・ジャンル映画という噂通り、単細胞の私には何がなんだかよく分からない映画でした(^_^;)。
このインタビューで、監督が私のフェイバリット「存在の耐えられない軽さ」を意識して作ったというので、それはそれはもの凄〜〜〜く期待していたのですが、どこが「存軽」だとゆ〜のだぁぁぁ!!!私にはまるで分かんないです。分かる方いたら、教えて下さい〜。m(_)m
さすが、映画美学校の授業の一環として制作されただけあって、懐かしの学生映画の臭いプンプンのセットはそれなりに好感が持てました。特に小道具が、すっごく女の子のソレっぽかったし...。けど、アレって2005年が舞台なんですか、ふ〜ん。
ただ、それだからなのか違うのか、アレが”恋愛映画”と言われても、80〜90年代に恋愛を謳歌(?)していたオバサンの私にはまるっきりピンとこないのでした(とはいっても、黒沢監督は私よりずっと年上なのですが…(^_^;)。ああいう風に、”無機質化”させていたのは、未来モノだから?それともアレが黒沢監督の恋愛感???もしくは生徒達の意見から生まれて来たのでしょうか???それにしても、武田真治と黒沢監督って、全然似合わないと思うのですが、コレって偏見でしょうか???
最後に、これはもう私的こじつけにしか過ぎないのですが、この作品ってけっこう蔡明亮監督の映画に似てるかなぁ、と思いました(特に「青春神話」とか「愛情萬歳」辺りに...)。黒沢監督は、インタビューで、「ヤンヤン 夏の思い出」の楊徳昌監督を尊敬していると答えていましたが、おそらく蔡監督の作品も観ているんでしょうね〜。台詞が極端に少なくて、暗い照明っていうのは、確かに台湾の監督サン、みんなやってますけどね...(^_^;)。
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