I'll introduce some films from my favorite films list
time to time.
「ムーラン・ルージュ」 |
Written and Directed by : Baz Luhrmann
Starring : Nicole Kidman, Ewan McGregor, etc
Official Site : English, New York Times Article
This is one of the most astonishing, dazzling, mesmerizing, and stunning films I've ever seen in my life... Well...VISUALLY. Yes!!!
This exaggerated, cheesy, fairly-tale, “2 hour music video” is absolutely "Strictly Ballroom" plus "Romeo + Juliet" (directed by the same director, Baz Luhrmann) divided by two, which got incredible dance scenes and melancholic love scenes from both films.
In the opening, the director takes you to the goodie-oldies Paris in the end of 19 century with a classical orchestra conductor (which I looooove) and the latest computer graphics.
The dreamy face of Paris, which the director shows is not only the shinny part of it like you see in the Lautrec drawings, but also the dark freaky part of it, which you see in the German film "Freaks" or the Italian film "Las Trarda". In other words, to see the show business from the both sides; the grittily front and the nasty back stage, it is like seeing the musical “Cabaret”, whose story is also about a writer from abroad and a local star can-can. Additionally, those “camp taste” of this film is totally the one from “Cabaret”.
Anyway, I have to see this film at least two more times to enjoy those incredible dance scenes. My favorite one is the opening dance scene, which makes you dizzy with the sense of the Lautrec world (the editing was incredible). The entering of Nicole Kidman was so enchanting.
My second favorite is the tango dancing scene on the day before the show open. I’ve got to see that part 100 times, otherwise you miss so many subliminal 0.1 sec shots.
As you already know, although the style of this musical is very classical, the music / songs, which director used were modern such as Madonna’s, Elton John’s, and David Bowie’s (see? Sooooo camp, isn’t it???) .
To listen “Material Girls”, “Like a Virgin”, or “Your Song” with classical arrangements were very enjoyable, at least, for me. By the way, I was very surprised by that how Ewan McGregor sings well.
Alright, let’s go to the downside. First of all, everyone’s acting sucked. I think the choice of Nicole Kidman for Satin was right in terms of the look. However, her acting was horrible as hell. Especially, she should never perform any comic scenes, ever!!!
The role of Ewan McGregor was one of my favorite kinds, like which I saw in “Little Voice”. Yes, he looked soooooo cute, but his acting was nothing! I guess it was totally the director’s fault.
One of the reasons why, the dynamic conflict of this film seemed so weak was probably because of the Duke. The actor had no charismatic character and any scariness, which make Satin and Christian suffer enough. Then, how can we have thrills to worry about those lovers???
The only good actor I found was Jim Broadbent, who did Zidler. Even John Leguizamo, who did Latrec was unfortunately nothing special at all.
I understand that this film is made with the sense of campy kid’s musical dream (which I love). However, I think it still needed a stronger screenplay. Yeah, it’s OK to ends up with a very predictable conclusion, but still couldn’t they have done a bit better??? Wonder if a better screenplay could have helped those actor’s terrible performances…
I bet many people compare this film to the other “twisted” musical film, “Dancer in the Dark”, which was also the opening film at Cannes last year. If you ask me which one I like better, I have to answer “Dancer...” in zero second. However, I also love this film in totally a different sense. Since I’ve worked on dozens of films in art department, to see a fascinating production design makes me think the film is totally worth to see more than once. I think the production design of this film could be remarked not only for next years Oscar but also in the history of the movie industry.
Anyway, I don’t think it’ll win any awards in Cannes, but I’m a kind of sure that it’ll get a big hit, at least, in Japan.
「ダンシング・ヒーロー」&「ロミオ+ジュリエット」を監督したバズ=ラーマン監督、ナントこれがデビュー第3作目の超娯楽大作。予想通り、「ダンシング・ヒーロー」で見せた天性とも言えるダンスシーンの醍醐味と、「ロミオ・・・」で見せたその大胆なプロダクション・デザイン、そしてメランコリックなラブ・シーンを盛り込んで、“ビジュアル的には”、私がこれまでに観た映画の中でもトップを飾ってしまうような映画となってしまいました。
一言で形容すれば、この映画は、フェアリー・テールの様な“2時間ちょっとのミュージックビデオ”。でも、もうその大袈裟さが突き抜けていていいんです〜〜〜(特に中盤部分)。まぁ、映画と言えば演技&脚本の深さを指標にする人達にとっては(私にも一応、ちょっとその気はあるのですが)、かなり不満爆発の映画という見方も出来ましょうが(実際、けちょんけちょんに貶している批評家もけっこういます)、その部分は後ほど少しばかりご説明致しますね。
まず第一に、そのオープニングに惚れました。昔ながらのボックス・オーケストラ&サイレント映画の雰囲気をたっぷりとのせ、しょっぱなから19世紀末の煌びやかで混沌としたパリへと貴方を誘ってゆくのです〜。
私がこんなにもこの映画を好きな一つの理由は、かの時代のパリをロートレックの絵の世界の様に煌びやかな面から描くだけでなく、同時に映画「フリークス」や「ラ・ストラーダ」の様にフリーキーな部分からも同時に描いているということ(公式サイトをご覧になって頂ければ、ある程度の雰囲気は掴めると思います)。これは同じく外国からやって来たライターと地元の踊り子が恋に落ちるという筋書きの、映画&ミュージカル「キャバレー」が、華やかな舞台と荒れ果てた舞台裏の両面を同時に描いているという点でも、とっても良く似ていると思います。
(アメリカ?)英語には“Camp”という俗語があるのですが、これは主にゲイ・ワールドの住人に好まれる派手な女のコっぽいミーハーちっくな趣味(マドンナとか、オズの魔法使いとか、ジャクリーン=ケネディの洋服などが良い例)という意味。この「ムーラン・ルージュ」は、まさに”Camp”テイストのオンパレード。ニコール=キッドマン演じるサティンの住む場所は、まさにフェアリー・テール・キャンプワールドそのものなのです。ロートレックを演じるジョン=レグィーザーモの道化師姿も、モロにキャンプっぽいし、途中に一瞬登場するティンカー・ベルの様な妖精なんかバリバリにキャンプなんですよ〜〜〜。
その中でも特にキャンプ・キャンプしているのが、その音楽/曲目の選択。ミュージカル・シーンの音楽がクラシカルにアレンジしてあるのは勿論なのですが、使っている曲はマドンナだったりエルトン=ジョンやデビッド=ボウィなんですよね!!!特に「ライク・ア・ヴァージン」のミュージカル・シーンなんか、これをCampと呼ばずして何と呼ぼうかというくらいのかわゆさ。まぁ、とくとご覧になって下さいませませ。
中でも私の一番大好きなミュージカルシーンは、冒頭のダンスシーン。編集が、ロートレックの絵を彷彿とさせる様に作ってあって、それはもう目眩モノでした。サティンの登場シーンには思わず「ほうっ」という溜め息が出て来てしまうくらい。
次に好きだった中盤のタンゴ・ダンスシーンは、それこそ眼も眩む様な0.1秒単位のサブリミナル・カットの連続。もうこのシーンだけでこの映画100回くらい観なくっちゃ〜って感じでした。う〜〜〜ん、好きだなぁ、このシーン。
それにしても意外だったのは、ユアン=マクレガーってけっこう歌がうまいんだなぁってコト。今これを書きながらサントラCDを聴いているのですが、彼って、十分ミュージカル俳優になれますよ。舞台俳優としては、ちょっと線が細すぎるかなって気もしますけれど。
そうそう、とにかくこの映画、もう目の前で一大ミュージカル映画を観ている様な気分になれるのです。私はこれまで、映画館で映画を観ながら「宝くじにでも当たったら、この映画を観る為に映画館を一つ買いたいなぁ」と思ったことが何度かあるのですが(例えば「レオン」観た時も、全く同じことを考えていました。だからとてもビデオでは見る気になれない)、う〜ん今回はめちゃくちゃ強く、その欲望に(?)かられてしまいました。
さてさて、それではそろそろマイナス部分のお話に移りましょうか(^_^;)。まず最初にその演技。いや〜〜〜、殆ど全員ヒドかった…。ニコール=キッドマン最悪。彼女、一昨年くらいに舞台「Blue Room」で、その演技力をかなり絶賛されていたので、もしかして最近うまくなったのかな?と思っていたんですけれど、やっぱりヒドイ。特に冒頭20〜30分目くらいの所のコメディシーンは、あまりのヒドさに眼も開けていられないくらい。いや〜、彼女、ギャグシーンは絶対にやるモンじゃないですね。サティン役としての配役は、決して間違ってはいなかったと思うんですけれど。やっぱりステージ衣装とかは凄く映えてるし、ミューズとしてのカリスマ性も十分にあるし…。だからセリフ全くない方が、良かったんじゃないかな(笑)。
ユアン=マグレガーに関して。私が彼の役で一番好きなのは、「リトル・ヴォイス」の朴訥な青年役なのですが、今回の役はけっこうそれに近い所があって、“見てくれ”は、いい所がけっこう沢山あったのです。でも、演技ボロボロだったなぁ。いくら不運続きで、撮影が「スターウォーズ・エピソード2」と掛け持ちになってしまったとはいえ…、ねぇ。やっぱりこれは監督のせいですよね。後、ニコール=キッドマンとの相性もいまイチ合っている様には見えなかったし…。
この映画のドキドキ性をなくしてしまった大きな原因の一つは、デューク役のRichard Roxburghに全くのカリスマ性がなかったこと。あんなヘボい敵役じゃどう考えたってサティンの心が動くはずないでしょ〜。やっぱり面白〜いお話の影にはカリスマ性のある悪役がいないとね〜〜〜。
ジョン=レグィーザーモのロートレック役は、期待が大きすぎたので失望も大きかったです。なんたって出番少なすぎ〜。それにしても、この映画を観て始めて知ったのですが、ロートレックって小人のごとく背の小さい人だったのですね。なんか彼の描く絵からは想像出来ないなぁ〜。
唯一いいなと思った俳優さんは、ジドラー役のJim Broadbent。キャンプ・ワールドの雰囲気を十二分に醸し出してくれました。そう言えば彼、「Topsy-Turvy(邦題?)」や、「リトル・ヴォイス」にも出演していましたね。けっこう好きな役者さんかも鴨。
そして何と言っても、気になってしまったのはその脚本の詰めの甘さ。私は何も、複雑な脚本だけがいい脚本だと言っているのではありません。勿論、この映画の様にラストが見え見えのストーリーであろうと、その過程を十分面白く作ることは不可能ではないはず。
この映画のキャラクター達にどうも深みがなかったのは、やっぱり脚本のせいでもあったのかなぁ〜、なんて。
あっ、あちらこちらで大体のストーリーについてはすでにお聞きかと思うのですが、一応簡単に説明しておきますと、この映画はニコール=キッドマン扮する「ムーラン・ルージュ」の花形・サティンと、イギリスからやって来たモノ書きであるユアン=マクレガー扮するクリスチアンの恋物語。そこにサティンを囲おうとする「ムーラン・ルージュ」のスポンサー、デユーク(公爵?)が邪魔に入ったりと、お話はごく単純なモノなのです。
まぁ私の場合、映画の制作に関わったその殆どが美術部の仕事であったので、たとえ内容がスカスカであろうとも、ここまでゴージャスな絵を見せてくれるなら、どちらかと言えば好きな映画の部類に入れてしまったりするのですね(^_^;)。この映画、来年のアカデミー賞でCatherine Martinが美術部門のノミネートに入るのは勿論のこと、プロダクション・デザインの歴史にも残る様な作品になるんじゃないかと思っているのは私だけでしょうか(単に私の趣味だけなのかもしれませんけれど)。
余談ですが、オーストラリアとかニュージーランド出身の人達って、ほんとインド文化の影響、む〜っちゃくちゃ深く受けていますよね。まぁ、地理的に近いこともあるんだと思いますが、この映画でも、ハリウッド映画には見られないインド文化の影響(特にビジュアル的に)をあちらこちらに見ることが出来ますよ。
ご存知の様に、この映画は2000年度のアカデミー入賞に向け昨年末の公開が予定されていたのですが、不運に次ぐ不運で撮影スケジュールが大幅に遅れ、やっとのことでカンヌの上映へ滑り込みセーフとなりました。演技&脚本の出来がスカスカな為、カンヌでの賞取りレースからは外れてしまうことと思いますが、果たして来年のアカデミーレースに乗ることは出来るのでしょうか???(結構ダメみたいな気もしますけど…(^_^;)
ちなみにアメリカでは現在2週間の限定公開期間中でして、全米での公開は来月の頭からになります。NYではこの週末、もう連日連夜チケットがSOLD OUT状態になっているのですが、果たしてこのオーストラリアン・ダンスミュージカル、アメリカ人にはどれだけ受けるのか、こちらの方も興味津津です。
最後に。この映画を、昨年やはり同じくカンヌ映画祭のオープニング上映としてプレミア公開された「ダンサー・イン・ザ・ダーク」と比べる人はおそらく沢山いるのではないかと思います。確かに両方共、クラシカル・ミュージカルへのオマージュ的な作品ではありますもんね。けど、私は個人的にこの二作品を同じ次元で並べて考えることは出来ません。
そりゃぁ勿論、映画作品として総合的にどちらの作品の方が好きかと聞かれれば、間髪入れずに「ダンサー・イン・ザ・ダーク」と答えます。でも、この「ムーラン・ルージュ」は、純粋にただただもう娯楽大作なのですよ。私はこの映画の”キャンプ的”な部分がもの凄くお気に入りでして、いわばそれはサブ・カルチャー的というか、正統的にこの映画を評価しようというのは間違いなのではないかと思ってしまうのです。
この辺りの感覚、日本では一体どんな風に受け止められるのでしょうね。まぁ、分かり易いミュージカルだし、スターは揃っているし、少なくともそこそこのヒットは確実だと思うのですが…。
2回目(July 9, 01)の感想。
映画というのは、やはり一回目を観るときは、ストーリーの方向性にばかり気が行ってしまうもので、二回目で気が付くこと、好きになる部分というのが、往々にして違っていたりするものです。
前回はNYで最も大きな劇場の一つと言われるズイックフィールドシアターで観たので、とにかくむやみやたらにそのスケールに感動してしまったのですが、う〜ん、普通の映画館で観ると「アレ、こんなモン?」って感じもちょっとありました。やっぱり巨大な劇場一つ買いたいなぁ、この映画を観るために(^_^;)。
それでも、ボヘミアンばりで、キャンプ・キャンプしていて、それでいてちょっぴりエログロ・ナンセンス(?)の美術セットは、小さな劇場で観たって、やっぱり私のお気に入り。ストーリーやセリフがすでに頭に入っている分、今回は随分と絵に集中して観ることが出来ました。
この作品でプロダクション・デザイナーを務めたキャサリン=マーティンは、同時にコスチューム・デザイナーも務めたのですが、今回が初めてのコスチューム・デザインとは思えないくらいの力量。 特に後半部分のインディアン・コスチュームにはただただ目をみはるばかりです。
Imdbで経歴を見ると、バズ=ラーマン監督以外の仕事は殆どないんですよね。もともと舞台で仕事してたのかな?ちなみに彼女は、93年にTV用「ラ・ボエーム」の舞台美術を担当していますが、 この時のオペラシーンの監督もバズ=ラーマン監督。そしてラーマン監督は今、ブロードウェイ・ショーの 「ラ・ボエーム」を準備しています。 この舞台セットが彼女によってなされるのは確実なのではないかと…。もう今からとっても楽しみで待ち切れないミュージカルです。
変わって、今回いまイチだなぁ、と気が付いたのがこの映画の編集。このジル=グリコックも、長編デビュー作からラーマン監督とずっと組んで来た人ですが、なんかこの映画では、彼の編集によって随分と魅力を半減された部分があったんじゃないかと思います。勿論、0コンマ1秒の絵をひたすら繋ぎまくれというのは、ラーマン監督の指示によるものだったのでしょうけれど、違う人がやったらもうちょっとベターな出来になった様な気もします。
好きな曲としては、相変わらず中盤のタンゴシーンや「ライク・ア・バージン」は好きだけど、今回、前回にはそれ程印象の大きくなかった「Come What May」のシーンがお気に入りになりました。
この曲に一切踊りはなく、秘密の恋仲(死語?)の二人が、 お互いを見つめ合いながらそれぞれの想いを唄い合うというもの。こうして二人が目線をぶつけ合いながら、口をあんぐり開けて叫び合う(でもってハモる)。コレって、ある意味すっごくミュージカル的な場面なんですよね(つまり、ダンスシーンというより、純粋に歌のシーンだから)。 う〜ん、この3日くらい、この曲だけで何十回繰り返して聴いていることか…(^_^;)。
前にもゲストブックで書きました様に、この映画、NYタイムスでは「ティーンの女の子の観る映画」なんて書かれていましたが、私はコレ、「大人向けの映画」だと思うなぁ。…というのは、この映画のミュージカルシーンに使われている曲は、エルトン=ジョンとかデビッド=ボウイとかマドンナとかU2のボノとか、いわゆる30歳以上の人達に馴染みのあるミュージシャンの曲なわけだから、逆に今のティーンの子達にはピンとこないんじゃないかと…。だって、とにかくそれらの懐メロを、かなり相当パロってるわけですよ。劇場でも、オジサン・オバサン達の方が笑っていたと思う、絶対。
この映画が当初目されていたよりもヒット出来なかったことの理由の一つは、やはり「シーズンを間違えた」ということでしょう。こんな甘々のメロドラマは、やっぱり冬に限りますよね。大人が比較的劇場に足を運ぶのも、どちらかと言えば冬の方だし。特に今年の夏は、例年よりもずっとティーンに受ける映画が大ヒットを飛ばしていますから、残念なことに歴然とした差が出てしまいました(^_^;)。でも日本では年末年始の公開だから、けっこう流行ると思いますよ。
この映画の中で、一番印象に残ったセリフは、ジドラーがサティンに言った「We’re the creatures of the underground. We cannot afford love.」というセリフ。派手できらびやかでCheesyな恋愛を唄っているようなこの映画ですが、結局、このセリフに表われてくる様なアンダーグラウンドの世界が、私にとってはこの映画一番の魅力なのです。
2回目の感想だというのに、随分長くなっちゃったな〜〜〜(^_^;)。
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